6月3日、産経新聞、朝刊(1,2面)記事です。
首相の心と気迫を問う
https://www.sankei.com/article/20240603-6ZGZLY2B75NRJKCM7GIFKOUPNM/
*有料記事ですが、一部を読むことが可能です。
これは、櫻井よしこが月一(第1月曜日)に連載している「美しき勁(つよ)き国へ」というコラムになります(しかし、全国紙でないとはいえ、特定の筆者に連載コラムに2面を割り当てるのは、すごい推し方です。〇山、ケケ田、クミコなどに較べれば、まだ大衆受けは大丈夫そう、ということなのだろうか?)。
最初に、政治資金改正法などのことから書き始めますが、このコラムの主眼は、明らかに「皇位継承問題」にあります。我が国のおかれている状況を俯瞰(俯瞰)すれば、対処すべき大きな課題は2つ、として安定的な皇位継承のための皇室典範改正と憲法改正である、としています(穿(うが)った見方ですが、自分この並列関係は、ちょっと気になります)。以下、引用します。
安定的な皇位継承に向けて皇族を増やす必要性については令和3年暮れの政府の有識者会議の報告書がある。最重要点はわが国の長い歴史にかんがみ女系天皇の道は選ばないとの精神に基づき、主として2項目が提言されたことだ。①皇統に属する男系男子を養子縁組で皇族とする②内親王・女王が婚姻後も皇族の身分を保持する、である。
各党が議論すべく努力中であるとはいえ、立民は野田佳彦元首相を筆頭に頑迷な主張を展開して止まない。女性皇族は結婚後も皇族の身分を保持するが、配偶者と子は一般国民であり続けるとの方向で議論が進んできたのに対し、配偶者と子も皇族にせよと言う。まさに女系皇族と女系天皇につながる道を主張する。
首相(党総裁)直轄の党「安定的な皇位継承の確保に関する懇談会」の会長である麻生太郎副総総裁に、首相が野田氏の説得を命じ、国民の総意として、有識者会議の報告を反映した見解のとりまとめが急がれる。
国柄の基である皇室について、長い伝統と国柄に反する女系天皇の道に迷いこむ余地はゆめゆめ、残してはならない。その点を誰よりもわきまえているのが麻生氏だ。氏の信念を見込んだ首相の判断は正しく、麻生氏に全力を尽くさせるのが最善の処方である。
この後に、憲法改正に関する自説を展開しているのですが、それはここではおいて置きます。
(首相の国民への)疑念を晴らすには皇位継承に関しては女系天皇への道を残さないことが最大の要点だ。
このように書いて、さらに首相にたたみかけます。そして、「時間は切迫している・・・時の力を味方にする大決断ができるか」、とか「首相の胸のうちに、国民に説く熱い思いはたぎっているか」のような、やけに大仰(おうぎょう)な書き方をして結びます(こういう表現は、このコラム全体に散見されます)。
正直、これに対して解釈を始めると、自分がコラムを書くことになってしまうので(;^_^A、3点だけ、箇条書きにします。
・正直、当サイトでも最近(5/27付け)の社説「主張」をとり上げましたが、書き方に遠慮がなくなってきている(本音を隠さず書くようになり、「なり振り構わない」、と言い換えられる)。
・なぜ、47NEWS で同じ地方紙として提携しているはずの、共同通信社の世論調査結果における”国民の声”に触れないのか?
・ここで、言われていることは、表現としては正しい部分がある。ただし、主語を変えれば!?(認識が、現在の動きとまったく倒錯している、ということです)。
いかがでしょうか?
ナビゲート:「愛子天皇への道」サイト編集長 基礎医学研究者
8 件のコメント
基礎医学研究者
2024年6月8日
>れいにゃんさん
いや、反応していただき、ありがとうございます。(改めてみると…確信犯ですが)やっちまった~( ̄▽ ̄;)という感じですよね、しかも黒枠で文字をピンクにしたりして💦。
しかし、次の日に紹介された新潟日報の社説とか較べると、なんで産経新聞は、ここまで執拗に「男系の維持が大切」ということを広めようとしているのかは、理解不能ですね。やれば、やるほど、普通の読者層には”おかしさ”がきわだってしまうとしか、自分には思えない。
れいにゃん
2024年6月8日
あの…皆さん、サラッと受け入れていますが、わたしはこのタイトル「ファラオの遠吠え」の、笑いの壺にハマって抜け出せません(笑)基礎医学研究者さんの言葉選びのセンスよ!
基礎医学研究者
2024年6月7日
>yan ryuさん
コメントありがとうございました。その通りです。産経新聞がいっていることは、すべて逆です。このあたりの「男系維持派」の心境は、先にSSKAさんがうまく表現していると、自分は思います。で、そうですね。いままでゴー宣道場に参加した人達にも「何で変わった!」と失望させられた人は多数いましたが、結局”思想”していなかったんでしょうね。それにつきる、と思います。
>ゴロンさん
同じサイト運営メンバーに恐縮ですが、えらいわ~正直、ここは機関紙まっしぐらなので、何を言っても改善しないのだろうな~!と思う。SPA!の場合は、小林先生が「愛子天皇論」を連載していいるので、まだ意見コメントを送る気になりますが。でも、産経新聞にとっては、本当は聞くべき意見だと思いますね、これは。
ゴロン
2024年6月7日
やれやれですね。意見投稿しました。
・・・
6/3「首相の心と気迫を問う(櫻井よしこ)」の記事の件
櫻井よしこ氏ですか。あいかわらず神社本庁系と統一協会系と同じことを言っていますね。「我が国の長い歴史にかんがみ女系天皇の道は選ばないとの精神」って、ほんとバカの一つ覚えってやつでしょうか。少しはまともな情報を仕入れてアップデートすればよいと思います。
安定的な皇位継承の問題の解決を阻んでいるのは、自分達の利益しか考えていない自民党やその取り巻きの党、そしてそれを支持するあなた方です。決して立憲民主党の野田佳彦議員ら尊皇議員ではありません。
国会議員には、次の国会では目先の「皇族数の確保」などではなく、「安定的な皇位継承の課題」に立ち返り、改めて2005年の有識者会議案で、国民の総意である「女性・女系天皇」に向けた協議を進めてもらわなければなりません。
これからも天皇を戴く日本であるためには、明治以降の男系継承固執などではなく、それ以前の男系女系の区別なく「直系重視」の制度に戻し、愛子さまに皇太子になって頂くしかないでしょう。
邪魔をしないでいただきたい。
yan ryu
2024年6月6日
「立民は野田佳彦元首相を筆頭に頑迷な主張を展開して止まない。女性皇族は結婚後も皇族の身分を保持するが、配偶者と子は一般国民であり続けるとの方向で議論が進んできたのに対し、配偶者と子も皇族にせよと言う。まさに女系皇族と女系天皇につながる道を主張する。」…どっちが頑迷な主張なのか…皇族と一般国民が同じ家族なんてどう考えてもおかしいと思わないのか?薬害エイズ問題で安部英を追及した人と同一人物とはとても思えません。
基礎医学研究者
2024年6月6日
>SSKAさん
コメントありがとうございました。いや、自分もそう思うのですよね。なぜ、ここまで受け入れられないのか?しかも、櫻井よしこは女性ですよね。これでは、男尊女卑が骨の髄までしみ込んでいる、と言われて仕方ないですよね。あと、世論調査結果が発表されてから、たしかにSSKAさんの言われるような言説があちこちで多発していますよね。この状況について思うのは、やはり国民が関心を持ち続けてしっかり見ていくのは重要だということ。あと、これは「愛子さまトーーク」でも語ったのですが、本当は「ダンケー」の方々って、じっと何もせず先送りのままいきたかったのでしょうね。でも、昨年岸田首相の所信表明演説、さらに共同通信通信社の世論調査結果がでてきたのは、ホンマにまずい状況が到来したのでしょうね(自民党があのような2案を出す方針に舵を切ったにもかかわらず)。やはり、結局のところは男系知識人の無責任に、帰着しますかね。
>ふぇいさん
いや、本当にそうですよ。ふぇいさんがフォローした「主張」のわずか1週間でこんな記事出してくるのは、本当に誤魔化そうとしている感がすごいですよね?たぶん、国民の関心が高まっているこの状況、かなりマズイと思っているのでしょうね。ふぇいさんの例え通り、正当性を説明できないから。でも、ストーカー的な粘着さは、むしろ産経新聞の方にあると自分は思うのですが、どうでしょうかね。向こうのっている話は、本当に全部逆で、僕らには説得力
ゼロですよ。こういう風に継続して、記事を紹介していくのも、少しは役立っていると、思いたいですね。
ふぇい
2024年6月6日
「緊急事態だから緊急事態だった!」と強弁する、倉持麟太郎弁護士が実質勝訴を勝ち取った、東京都のコロナ裁判のようですね。
こんな答弁持ってくるな。
こちらの記事、いってる意味がわかりません。
元産経新聞の読者としては失望です。
SSKA
2024年6月6日
日本国民は女性も女系も受け入れるのに、何故こうも執念深く頑強に抵抗するほど女性皇族が憎いのか、敵視する電波でも浴びて何か脳内にへばりついている証拠でしょうか。
国民調査の後から、まるで男系派が最初から皇位継承を進める気があったかの様に立場を入れ替えて責任転嫁する言説が目立ちますが、案の定進めない議長を擁護し立民が止めていると事実を捻じ曲げるのですね。
倉山もですけど政治家を名指しして色々やれと命令する割に代案を一切示さない、つくづく男系知識人の無責任さが現れていると思います。