NHKドラマ「燕は戻ってこない」を観ている方はおられますか？以下では残り2回を前に考えたことを綴ります。 （ネタバレあり）
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因習（プライバシー0・男尊女卑…）に満ちた北海道の片田舎から逃げるように上京した大石理紀（石橋静河）は非正規で働きながら極貧の生活を続けていました。貧困に加えて初老の隣人（酒向芳）からストーカーされるなどにより追い詰められた理紀は、友人の紹介で知った代理母（子供が出来ない夫婦に子宮と卵子を提供することで高額の対価を得る：違法）に活路を見出し、プランテ社から草桶基（トップバレエダンサー：稲垣吾郎）＆悠子（内田有紀）夫妻とマッチングされました。基の母・千味子（黒木瞳）はトップダンサーのDNAを受け継ぐ子供の誕生に固執していました。つまり草桶家は「産む機械」を求めており、これに已む無く応じた理紀は「草桶家という現代の後宮」へ子宮と卵子だけを「入内」させたわけです。悪阻に苦しむ理紀を訪ねた千味子は彼女を気遣いつつも「代理母に応じるような女は何の努力もせず生きたい輩なので我々が罪悪感を抱く必要は無い」という感想を持ちました。つまり千味子は下賤の者なら「産む機械」として扱ってもよいという見解に至ったのであり、これは男系固執派の言う「悠仁様に一個師団の側室を充てがえ！」と地続きの行き方です。
話は前後しますが、本作は視聴者の想像の斜め上へ展開していました。代理母契約を交わした基からの凄まじい束縛メールに腹を立てた理紀は、帰郷した際に学生時代のバイト先の先輩（戸次重幸）と再び関係を持ち、さらに帰京してからは仲良くしていた女性用風俗のセラピスト（森崎ウィン）とも関係を持ち、これにより人工授精した基以外に父親候補が２人も増えたのです。基は悠子との夫婦関係や経営するバレエ教室での生徒との関係の中で「人間はDNAの奴隷じゃない」という考えを持ちつつありましたが、代理母契約の相手が持ち込んだ誰の子かも判らない子供を引き取ることは容認し難いでしょう。
さて、もし不幸にも旧宮家に連なる国民男子が準皇族として皇室に入り込んだ場合ですが、天皇家から分岐して以降の約600年間に、竹田家を筆頭とする宮家の血筋に間男のDNA（≒Y染色体）が混入した可能性を全く考えたことがないのでしょうか？これでは「天皇が纏うオーラ（愛子様）＜Y染色体（旧宮家系）」という男系固執派の立場すら破綻してませんか？
文責：京都のS
※編集部より、燕は戻ってこないのHPはこちらから
→燕は戻ってこない – NHK
4 件のコメント
京都のS（サタンのSでも飼い慣らすし）
2024年6月23日
チコリ様、※ありがとうございます。視聴料を払う意義を見せてくれていますね。「女性の地位向上」以外でも、例えば「光る君へ」で日本が宋の属国となることを良しとしないキャラ（藤原道長・源光雅…）が多かったりと明らかな変化が見られます。おそらく「光る～」終盤では刀伊入寇事件を扱うはずで、女真族の海賊に襲われた北九州を舞台に藤原隆家（竜星涼）が大活躍するシーンがあると思われます。日本のナショナリズムだけを敵視していた頃とは隔世の感があります。
チコリ
2024年6月23日
「燕は戻ってこない」観ていました。
私も個人的にNHKは「ギアを上げてきていると感じ」ています！！
数年前に皇室の特番で、男系の政治家に「もし悠仁様に男子が生まれなかった場合は？」と切り込んで質問していましたし！
頑張れNHK！公共放送の意地を見せてくれよっ！
京都のS
2024年6月23日
ふぇい様、※ありがとうございます。
最近のNHKは「大奥」（男女逆転してみたら？）、「光る君へ」（今も昔も女性は生き辛い）「燕は戻ってこない」（血統を重視する余り女性に犠牲を強いて良いのか？）…と女性の地位向上に意識を向かせる（愛子様の立太子にも繋がっていく）ドラマを連発し、ギアを上げてきていると感じます。公共放送の責務を果たしていると認められます。これらも政治家の決断を促す材料となるやもしれません。
ふぇい
2024年6月22日
旧宮家養子案は、ありえない選択肢ですね。国民の七割以上が拒否しているのも、ありえないのが分かるからでしょう。
そして今回のブログを読んで、ますますありえないと感じました。