宮内庁HP 新年をお迎えになったご一家のご近影
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まず天皇とは何か?から始めます。
天皇は神様へのお祭りをして、国民の安寧を祈る方です。
特に障害者や被災者や子供、弱い人たちのために心を寄せて下さっています。
そして肝心なのが、そういうことをされる方が、国の中で一番偉い立場にいるという点です。
どんな権力者も、天皇に任命されなければ権力を行使できません。
日本国憲法にもそう書いてありますし、なんなら日本という国は古代からずっとそうでした。
(ちなみに、もし天皇がいなくなれば、改憲どころでは済まず、憲法や国の形そのものを作り直す必要が出てきます。その混乱は革命どころではないでしょう。自称・保守派は左翼が嫌いな筈じゃなかったんでしょうか?)
いくら「総理、総理」と言っても、総理大臣はあくまで「大臣」であり、君主ではありません。
そして戦国時代でも幕末でも民主主義でも、変な権力者が出てきてしまうことは往々にしてあります。
日本にも強烈な権力者が出てきたことはありますが、さすがにヒトラーやスターリンや毛沢東並みの人はいませんでした。
それもやっぱり、弱者に優しい天皇が一番偉い=権威を持っているから、ということと無関係ではありません。
また、国がそこまでの混沌には陥らないという安心感があるからこそ、被災などの非常時でもちゃんと行列を作り、暴動を起こさない日本人の秩序意識に繋がっていると考えられます。
勤勉が美徳という価値観も、国内が長く安定していたからこそでしょう。
そのようにして、天皇・皇室と日本人は、これまでずっと二人三脚で歩んできました。
では天皇がいなくなったらどうなるかというと、簡単に言えば他の国みたいになるわけです。
それはつまり、天皇制があったからこそ育まれてきた日本独自の文明も文化もほとんど失われるということです。
そうかなあ?と思う人もいるでしょうが、これまで天皇のいない日本国はどこにも存在しなかったのだから、変わらないと言い切れるのは現実を見ない独りよがりな人だけでしょう。
例えとして、「月」が思い浮かびました。
よくあるロマンチックな話ではなく、あくまで現実に即したものです。
月が何のためにあるのか知らない人も多いと思いますが、無くなったら人類は滅ぶと言われています。
月が潮汐力によって潮の満ち引きに関わっていることは有名ですが、そのバランスが失われたら恐ろしい災害が起きるというのは、想像しやすいのではないでしょうか?
他にも自転軸がズレて一日が24時間ではなくなるとか、暴風が吹き荒れるようになる、潮の満ち引きがなくなり大量絶滅が起こる、これまで月が止めてくれていた隕石が地球に降ってくる、などの説があります。
そもそも、今の地球と月のバランスがあったからこそ今の生態系があるわけで、月がなかったら人類があったかどうかすらわかりません。
そうして、これまでずっと地球と月は二人三脚だったのに、「月は地球と関係なさそうだからなくなってもいいや」と簡単に言っていいものでしょうか?
本当は天皇は太陽の女神・アマテラスの子孫だから、太陽に当てはめたいところですが、太陽がなくなったら破滅するのは誰でもすぐ想像がつくので、あえて月としてみました。
ですが、日本人にとっての天皇の影響力は、やっぱり太陽の如くかも知れません。
天体レベルの例えでなくても、自然というのはそういうものですよね。
生態系のバランスが崩れれば、とある生き物が爆発的に増えたり、あるいは絶滅したりします。
自然はデリケートに成り立っているもので、人間が一時の感情で動いて干渉することで、影響が様々に連鎖して取り返しのつかないことになるケースがあるのはよく知られています。
こう言うと、「今お前らこそが皇室を変えようとしてるじゃないか」と言われそうですが、問題があれば改善するのが保ち守るということです。
いくら自然はそのままが良いと言っても、竜のように氾濫しまくる河川をそのままにしていたら、今の日本の風景はありません。
また、そんな自然と神社は密接に関わっていると言われますが、日本のいわゆるパワースポットと言われる場所、
京都、奈良、伊勢神宮、明治神宮、出雲大社…他多数。
全て天皇が関係している、と云うより、天皇を抜きにしては語れない場所です。
そもそも神社が祀る神の最高神が、先ほど言及した天照大御神です。
日本人にとって天皇とは、人間にとっての自然と同じくらいかけがえのない存在です。
失われたらどうなるかということを100%論証することはできません。
ただ、とてつもなく大きなものが失われることになり、場合によっては日本人はバランス感覚を失って国が大きく傾き、国力がどんどん落ちていき、おそらく亡ぶでしょう。
そういったことを踏まえると、メリットデメリットなど関係なく、日本を守る立場として天皇制は必要と考えます。
強調しておきたいのは、「天皇制は必要ない」と言うことと、「男系に固執する」ことは同義ということです。
それは現状のことであり、今のままいけば天皇制はなくなります。
「男の天皇以外認めない」「女系なんか認めない」という性別に拘るエゴで、皇統を消滅させることが本当に許されるのでしょうか?
はっきり断言しますが、男系に固執する人たちは天皇の存在の重みを分かっていない人たちです。だから皇統に性別を持ち込んで駄々をこねていられますし、政府がする先送りを喜べるのです。
という以上のようなことを思うのであれば、
ある意味、天皇制に担保されたゆるやかな秩序感覚を一時的に逸脱してでも、この船を保ち守るために、幕末の志士のように実践しなければならないんだと思います。
とは言っても、何も暴力的な手段に訴えようという話ではありません。
仮にそれほどの気合いがあるのなら、やれることはいくらでもある筈だからです。
文責 ケロ坊
3 件のコメント
京都府・S
2020年12月5日
「太陽と月」で連想されることは、3年前の眞子様と小室圭氏の婚約会見です。お互いの存在を「太陽」「月」と例え合っておられました。
本論で天皇が月に例えられたのは、失われても気に掛けられない存在の象徴としてですが、太陽は勿論のこと月も地球に暮らす生物(=国民)にとって重要な存在です。太陽も月も天皇の違った側面を表すものだと私は思っています。太陽は国民の前にお出ましになられた天皇で、月は裏で祈っておられる天皇と考えるからです。天皇皇后両陛下のどちらが太陽でどちらが月かという話ではなく、二人そろって月であり太陽であると思います。
眞子様と小室氏も、太陽であり月でもある二人で一つの存在に早くなられるよう、お祈りし申し上げます。
ダダ
2020年12月3日
天皇は自然のようなもの。確かにそうですね。
日本人であれば、感謝と畏れを抱くのは当然の感覚だと思います。
ねこまる
2020年12月2日
同意です。
天皇の重みを考えたら、男系に拘っている余裕はありません。そもそも男系は結果論だし…。
続いていた事、続いていく事が大切なのですよね。