先日、傑作ドラマ「新宿野戦病院」(小池栄子×仲野太賀・クドカン脚本)が終了しました。本作は、米国籍の元米軍軍医ヨウコ・ニシ・フリーマン(小池栄子)と拝金主義の美容皮膚科医・高峰亨(仲野太賀)が主人公で、新宿歌舞伎町の聖まごころ病院に集まる様々な背景を抱える人々の群像劇です。
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虐待(義父から性的虐待を受けたマユ:伊東蒼)、不法就労外国人(ムハマドを始めとする外国籍の人々は健康保険証を持たず、治療費の支払いは困難)、トー横キッズ(行き場を無くした10代は性被害にも遭いやすい)、ホームレス(シゲさんは搬送先の大病院でECMOを官房副長官に奪われたため亡くなった)、国民皆保険制度(米国なら盲腸の手術でも破産・ヨウコは官房副長官に皆保険を守れと訴えた)、性的マイノリティー(聖まごころ病院に勤めるトランスジェンダー看護師しのぶ:塚地武雅)、男尊女卑(男系主義が過ぎる聖まごころ病院院長:柄本明)、新型コロナ騒動(新型コロナ対策では専用病床が空床でも補助金が下りた事実を劇中のルミナ騒動にも活かそうと相談)、自然免疫(新型コロナも無症状感染すれば自然免疫が備わる・劇中のルミナも同じ)、同意アプリ(性的な行為には同意が必要という風潮・自然免疫が付いた亨は全能感↑状態で同意を取らずヨウコにキス)、排外主義&同調圧力(風邪コロナの何倍も怖い疫病ルミナが外国から流入したと知った途端、外国人も支援するNPOも敵視)、SNS&承認欲求(マスコミにも登場して活躍するヨウコが日本の医師免許と就労ビザを取得する前にも医療行為を行った情報をSNSでリークしたのは、勤めていたNPOが解散した南舞:橋本愛)…といった現代日本に胚胎する問題や新たな異常事態に有機的な繋がりを持たせつつ詰め込んだ恐るべきドラマが本作でした。さすが天才脚本家・宮藤官九郎です。
さて、本論で私が最も強調したいのは以下です。
聖まごころ病院の院長・高峰啓介(柄本明)は、正妻との子ハズキ(平岩紙)が女子だったため、愛人のリツコ(ヨウコの母:余貴美子)に「生まれた子供が男だったら認知する」と言ってしまうトンデモ級の男系固執ぶりでした。医師法違反でヨウコと啓介が逮捕された後は甥の亨(傍系)が院長を継ぎましたが、釈放されたらヨウコ(非嫡系の実子)が継いだって良いのです。救急医療の腕はピカ一なのですから。
そして皇室においては、嫡系&直系の愛子様こそが後継者に相応しいのは言うまでも有りません。
文責:京都のS
2 件のコメント
京都のS
2024年9月17日
ふぇい様、※ありがとうございました。舞台が新宿なので小池が目の敵にした「夜の街」でもあることからコロナ騒動がターゲットだとは予想していました。「不適切にもほどがある」では不適切がキャンセルされるポイズンな世の中を嘆いて見せたなら、コロナ禍は不適切狩りが最も盛り上がった時代でした。それを楽しみに観ていたら、医師家系の男系主義や男尊女卑(皇統問題にも直結)までブッ込んできたので心底ビックリでした。しかもフジのドラマで。ネタ提供ありがとう!て感じでした(笑)。
ふぇい
2024年9月16日
京都のSさんどうもありがとうございました。
新宿野戦病院は、医療者の私も見ていて身につまされる思いをしたものです。
クドカンさんはメッセージ性の強い作品を創られますね。
そんな中で男系固執の発言があったのですね。
まさになんぢゃこりゃ!です