引き続きまして、戦後の航空自衛官、源田実氏をご紹介します。(前回のあらすじを含みます。)
源田実氏はジェット機の推進と民を魅了し、自衛隊の士気高揚にてブルーインパルスを創設しました。ブルーインパルスのアクロバットにはかつての剣部隊の編隊飛行が見受けられ、他の世界のアクロバット隊と並ぶ程の素晴らしさがあります。 東京オリンピックでは、ブルーインパルスで五輪を描かせるなど、国外に向けてのアピールもあり、戦後の敗戦国の日本に元気づかせたとあります。
また、源田実氏は、FX機種選定問題に関わります。すなわち、 1958年(昭和33年)4月5日の国防会議でグラマン製G-98J-11に内定するが、当時資料研究だけで他国のような試験がなく根拠に乏しかったため政治問題へ発展した件について、です。第3代航空幕僚長に就任した源田実氏は「個人的にはロッキードを選ぶ」と発言するも、「乗ってみなければわからない」として、1959年(昭和34年)8月、FX機種選定の為、官民合同の調査団の調査団長として渡米しました。そこで、カリフォルニア州モハーヴェ砂漠エドワーズ空軍基地で二ヵ月半にわたる調査が行われ、源田実氏自身も試験飛行を行ったそうです(ウィキペディア参照)。この時、源田実氏は 55歳でマッハ2の戦闘機を乗りこなし、アメリカでも例がなかったそうで、当時は称賛の的になっていたそうです。老いて益々盛んな源田実氏です。 源田実氏の意見が通り、11月6日国防会議によってロッキードF-104J(180機)・複座型DJ(20機)が選定されました。
また、源田実氏は、世界でミサイル万能主義が台頭し、アメリカからも機銃は必要ないと説明されていましたが、長年の軍人の観から、戦闘機の至近距離での攻撃や運動性の高さによる回避運動などを考慮してF-104には機銃装備を施したそうです。後にベトナム戦争の戦訓を得て世界も機銃の必要性に気付いたとか。源田実氏の先見の明が観えた瞬間です。
源田実氏は次期戦闘機調査団団長として渡米したさいに、階級章の慣習の違いにて、幕僚長章を左胸に着けるのみで、3つ星の源田実氏は4つ星だが対等の米空軍参謀総長(大将)より格下の「中将」の待遇を受けたため、抗議した事がありました。階級章は軍人のキャリアを示す、大事な事であり、まして日本の軍人を背負っている身で源田実氏は星章を一つ増やして4つ星の階級章を付けたそうです。この行動は規定違反として報道されて問題となりましたが、対応を求められた航空幕僚監部の担当者が色々調べた結果、海上保安庁長官の階級章が違うことを見つけ、なんとか変更にこぎつけたそうです。また、航空自衛隊の創設、日米安保への貢献にて、源田実氏はジョン・F・ケネディアメリカ大統領よりレジオン・オブ・メリット勲章(勲功章)を授与されました。 この勲章は、平時においても授与される、困難な任務に格別の功績をあげた軍人に対して授与される勲章の一つです。
皇室・王室からは、菊紋が輝く銀杯一組、勲二等瑞宝章を受けています。 瑞宝章とは、「国家又ハ公共ニ対シ積年ノ功労アル者」に授与すると定められている勲章になり、旭日章も頂いています。旭日章は、 「国家又ハ公共ニ対シ勲績アル者」に授与すると定められ、具体的には「社会の様々な分野における功績の内容に着目し、顕著な功績を挙げた者を表彰する場合に授与する」とあります。 また源田実氏は日本飛行連盟名誉会長を務めて、赤十字飛行隊の創設に携わり、翌年11月3日に初代隊長に就任し、1986年(昭和61年)3月末まで務めました。赤十字飛行隊は日本赤十字社本社直轄の特殊奉仕団として様々な災害において活躍していて、現在愛子さまが働いている赤十字社とのご縁があります。
源田実氏は色々活躍していた為か政治家としての参入の声がかかり、政治家として転身していきます。源田実氏は色々航空自衛隊に置き土産として、知識と防衛線など置いていったとあります。 (ある航空自衛隊のOBの方からソ連(ロシア)方面からのスクランブル発進の目安の防衛線を源田実ラインと言っていた話を聞きました。) 源田実氏は自衛官を退官し、参議院議員選挙に立候補にて、自由民主党公認で全国区から出馬し第5位で当選しました。以降4期24年務め永年在職議員に表彰されたそうです。
また、元343空の部下が議員秘書や選挙対策責任者を務めるなどし、選挙は旧海軍や自衛隊の応援を基盤としたとあります。ウィキペディアによると、源田実氏は日本の繁栄と存続、日本文化の保存と発展を信念にし、時流に合わせて自らを翻すような変節がなかったため、様々な誤解を受け攻撃され、特に全体主義者たちからは恰好の的にされていたとあります。 特に原爆や核の話にて源田実氏は色々と叩かれていました。それでもめげない源田実氏は自民党議員として突き進みます。
今回の話はここまで、 その22に続きます。
文責 神奈川県 神奈川のY
4 件のコメント
神奈川のY
2024年12月27日
くろさま、コメントありがとうございます。源田実ライン教えて頂き感謝です。
源田実氏は掘り下げるとまだまだ色々出て来ます。三国志のシリーズ、考えてみたいと思います。
くろ
2024年12月27日
元空自隊員でありながら源田実のことは真珠湾攻撃と源田実ラインくらいしか知らなかったので毎回、楽しみに読ませて頂いてます。歴史上埋もれてしまった偉人は身近なところにいるのに、ただ気づかないでいただけだと反省しきりです。
三國志の英雄についてもシリーズ化になってほしいなぁと勝手に思ってます。
神奈川のY
2024年12月26日
あしたのジョージさま、コメントありがとうございます。
自民党だと佐藤正久氏、中谷元氏が自衛隊出身の政治家ですね。総じて自民党議員は男系固執多数で嫌になりますが、骨がある政治家はいかほどいるのかまだ未知数なとこです。頑固爺が上を蓋にしてるせいか新人代謝が滞ってると思いました。源田実氏まだまだ書く事があります。
あしたのジョージ
2024年12月26日
55歳でマッハ2のジェット戦闘機を初運転とは、凄いですね。
何もかもが前例がないような型破りな人ですね。
自衛隊から政治家になった人は前例があったのでしょうか、気になります。
政治家時代も色々と叩かれていたんですね。
今の政治家と違って一本筋が通った性格だったと思うので、色々あったと想像出来ます。