年末年始にかけて、「漫才論争」というものが巻き起こったようです。
昨年末、テレビの賞レースで優勝した漫才が、型破りすぎて「漫才とは言えないのではないか⁉」という意見が続出したそうです。
しかし、論争はすぐに決着しました。大物芸人が相次いで「漫才である」と支持を表明したのです。
論争が起こって1週間以内に、専門家(大物芸人)が解説を加えて支持を表明したことで、今となっては「あれも漫才だと分かることが本当のツウだね」という空気になりました。
私はこれを見た時、上皇后陛下が伝統についてお話になったことを思い出しました。
「伝統と共に生きるということは,時に大変なことでもありますが,伝統があるために,国や社会や家が,どれだけ力強く,豊かになれているかということに気付かされることがあります。一方で型のみで残った伝統が,社会の進展を阻んだり,伝統という名の下で,古い慣習が人々を苦しめていることもあり,この言葉が安易に使われることは好ましく思いません」(平成21年 御結婚満50年に際しての記者会見)
伝統という名を借りた、人格否定も辞さないバッシングの数々に悩まされてきた上皇后陛下だからこその重みを感じるおことばです。
完全な前例踏襲主義を伝統というのなら、皇位継承を男系男子に限定した皇室典範も伝統破壊ですし、立皇嗣の礼という史上初めての儀式も伝統破壊です。
目に見える「いま」に固執することが伝統を守ることではありません。
女性と男性が仲良く手を携えていく象徴として、自然な順序として愛子さまに皇太子になっていただくことが日本の伝統にかなったことなのです。
しかるべき立場の人(漫才の場合だと大物芸人)がきちんと説明できないのなら、私たち国民がきちんとこのことを広め、伝統を守っていくべきですね。
文責:千葉県 まー
2 件のコメント
ろく
2021年3月12日
上皇后さまの重みのあるお言葉を再びここに載せて頂きありがとうございます。今だからこそ、そのお言葉をしみじみと噛みしめることができます。「伝統」という言葉のもとに、皇室の方々は変化を阻まれ、そのことに、また国民のことを案じて下さり、本当にもったいないことで、何とかしなければという念を改めて強くしました。私たち日本人にとって、天皇皇后両陛下、皇室は絶対に失ってはならないものだということを、国民は改めて認識しなければなりません。そのために、私、末端から、努力していきたいと思います。
ダダ
2021年3月11日
この漫才論争の場合、その帰着にポピュリズムも影響していそうですね。
国民の空気(世論)では女性天皇を認めているのですが、一部の専門家?や神社本庁までもが男系継承に固執しています。
象徴天皇が双系継承を望み、変化する伝統(皇室)を次世代に残そうとしているのですから、一国民として皇室を支えたいです。