皆さま、もう桜が観れる季節になりましたね。
桜と言えば零戦乗りを知ってる方々が思い浮かべる、あるエースパイロットをご紹介したく思います。
彼は零戦に桜を咲かせ、アメリカを恐れさせた一人で、名前を岩本徹三、あだ名は零戦虎徹、最強の零戦パイロットと言われた人です。 彼は1916年の6月14日、樺太の国境近くで警察官の父親の元に三男一女の兄弟の三男として生まれました。小さい頃から正義感強く、学校ではなあなあ主義の教師を辟易させたと言われます。 彼はわんぱくなだけではなく、読書や園芸を好み、学校ではラッパ隊でラッパを吹いていました(思うに血気盛んなパイロット・菅野直大尉も文学少年だったので、なんとなく親近感があります)。
成長し、大学への進路の時、父親から兄が家を継がなかった為に、家を継いでほしいと言われるも、軍人になりたく、岩本徹三氏は大学受験と偽って海軍の志願兵試験を受験して合格、航空科を選びました。彼は海兵団に入団する際に「自分は三男に生まれたのだから、お国のためにこの命を捧げます。」と両親に告げたとあります(ウィキペディア参照。)。 この頃から一度決めたら何がなんでもやり通す気概が彼をエースパイロットに昇らせます。 岩本徹三氏は、霞ヶ浦海軍航空隊に入隊し、その頃から射撃の成績が抜群であり、尚且つ訓練の自習し、消灯のあとでも教本を持って外に出て街灯の光で遅くまで勉強したこともあったと話があります。
そこから色々と勤務し、 1937年8月に勃発した支那事変のため、第十三航空隊に入りました。ここはエースパイロットが多くいて、雷電一機で75機のアメリカ戦闘機とやり合った空戦の生き字引・破天荒のエース、赤松貞明氏に、後の343空剣部隊の武藤金義中尉などが在籍し、岩本徹三氏は食卓番と言われたとあります。岩本徹三氏は先輩方に負けん!!と猛特訓し 才を研鑽していきます。その努力が咲かせ始めたのは初陣となる南昌空襲で、零戦の前進となる96式艦上戦闘機で出撃し、第六感とも言える鋭い勘で敵機を発見し、5機撃墜しています。その後バンバンと活躍し、金鶏勲章を貰ったとあります。
この勲章は明治天皇が創設され、勲章名の「金鵄」は、日本神話において、神武東征の際に、神武天皇の弓の弭にとまった黄金色のトビ(鵄)が光り輝き、長髄彦の軍兵の目を眩ませたという伝説に基づいた武功の勲章とあります。
軍人になったら頂きたい勲章の一つと思われ、 デザインがとてもクールです。 ちなみに岩本徹三氏が大戦で生き残った最後の授賞者とか。
また、戦争激化に伴い岩本徹三氏は空母・龍驤での艦隊訓練を受けます(龍驤は闘将・角田覚治が乗ってた艦でもあります。) 当時の空母着艦訓練は過酷で、月に殉職者が絶えないほどとあります。 何故航空隊に力を入れているかというと、全ては短期決戦でアメリカを撃つためでした。 ある戦闘機主戦で爆撃・雷撃研究した航空参謀や司令達が血眼になって雷撃・爆撃、戦闘機に力を注いだ時期です。 真珠湾攻撃、ソロモン諸島の戦い経て戦闘機の墓場と言われたラバウルへ向かいます。
今回はここまで、その2に続きます。 引き続き零戦虎徹の岩本徹三氏をご紹介します。
文責 神奈川県 神奈川のY
4 件のコメント
神奈川のY
2025年3月26日
あしたのジョージさま、コメントありがとうございます。きっとあしたのジョージさまの兄上は武人の生き方に魅力を感じたのでしょう。人によって魅力を感じた生き方があるのかもしれません。私も軍人さんや武人の心得など好きですが、なんかゲリラ的に動くのが好きで何だかんだ一般人です。岩本徹三氏の時代は色々な軍人さんがいたり艦隊や航空機が身近で良く観られて軍人になりたい!と思う人が多かったかもしれません。
あしたのジョージ
2025年3月26日
私は次男坊なので兄がいますが、兄の方が正義感が強くて勉強も出来る方でしたが、大学に行かずに好きな空手の道に行きました。
岩本徹三ですか、勉強が出来るのにあえて軍隊に入りたがるなんて、進学よりもよっぽど軍隊の方が自分に合っていると思っていたんでしょうか。
一度決めたらとことん最後までやり抜く性格の人だったんですね。
何をやっても中途半端な私からしてみたら羨ましい限りですね~🥹
神奈川のY
2025年3月26日
基礎医さま、コメントありがとうございます。
ふと思ったのは明治天皇から戦ごと増え、軍人の勲章も増えて、軍人や家族手当ての普及に一役買ってたのかなと思いました。今も良くアメリカで軍人さんが自己犠牲に仲間を護ったりした人に勲章を大統領から貰ったりしているので、この時は日本も武人の誉れや保障を重視してたかなと思いました。軍戦後から今でも、にっちもさっちもいかなかったら質に預けるという感じで仕事や生活費の足しとか使えるのも勲章は財産の一つに数えられるのかもしれません。この時の勲章は、天皇が民と軍人さん、兵たちに寄りそってるからだとも思いました。また、岩本徹三氏ですが、アメリカのパイロット達からは、カモと思って狙ったら撃墜させられるので、名前と桜の零戦を観たら気をつけろ!と言われたとか。
基礎医学研究者
2025年3月26日
(編集者からの割り込みコメント)今回も寄稿ありがとうございました。金鶏勲章、こういうものがあったのですね?まあ、「神武天皇の・・・」という史実的な怪しさは置いておくとして、特に軍人にとっては、天皇陛下に由来する勲章は、”誉”なのでしょうね!?岩本徹三、アメリカを恐れさせた、ということは、アメリカ軍人にはたぶん尊敬されているのでは?と、自分は思いました。次回に、期待します。