「世論調査では90%が女性天皇を認めることに賛同」立憲民主党の竹内千春議員が岩屋外務大臣に女性差別撤廃委員会(CEDAW セダウ)への対抗措置撤回を求める質疑が行われた3月21日開催の外務委員会。
質疑の中で竹内議員は以下のように述べています。
今年3月13日の参議院法務委員会で福島みずほ議員が生稲 晃子大臣政務官にこの拠出金からの当該委員会を排除、また委員の訪日プログラムの 停止について1月29日の記者会見までに聞いていたかと尋ねた際に生稲大臣政務官は、その時までは聞いておりませんでしたと事前に知らなかったと回答しています。
この参議院法務委員会の動画がありましたので、該当部分を文字起こししてみました。
福島みずほ議員:福島みずほです。女性差別撤廃委員会が勧告を出したことで皇室典範の女性天皇を認めないのは問題であると。60項目項目があるわけですが、勧告で。1月29日外務省は任意拠出金を女性差別撤廃委員会に出さないという停止宣言、3月末までの委員の訪日プログラムの停止について記者会見を行いました。政務官、このことを事前に聞いてましたか。
生稲稲外務大臣政務官:お答えいたします。決定に至るまでのプロセスについて・・・
福島議員:知っていたかどうかです。あなたが知ってたかどうか。
生稲政務官:私はこのことに関しましては、まだその時は聞いておりませんでした。
福島議員:これ閣議決定していないし、誰が決定したのかっていうプロセスすら明らかになってないんです。外務大臣が判断したのか、今日、政務官は事前には知らなかったとあります。でも、こういう重要なことを政務三役(大臣、副大臣、政務官の総称)が知らないこと、そのものも極めて問題だと思います。これに関して、2005年から実は2000万3000万というレベルですが、任意拠出を停止していたわけで、そもそも拠出してなかったんじゃないですか。
対抗措置が決定したプロセスが明らかでないことへの指摘。
「閣議(全大臣の合議)決定」は、合議体である内閣の意思を決定するものについて行われる。内閣制度の概要【首相官邸】
閣議の意思決定は出席した閣僚の全員一致を原則とする。これは内閣が「行政権の行使について、全国民を代表する議員からなる国会に対し連帯して責任を負う」(内閣法第1条第2項)ことに基づく。内閣一体の連帯責任に基づき、解釈上、閣議の方針に服しがたい閣僚はその職を辞すべきとされ、制度上も内閣総理大臣は任意に国務大臣罷免できる(憲法第68条第2項)とされている。(ウィキペディアより)
生稲政務官:拠出に関しましては、少なくとも平成17年以降は日本から国連人権高等弁務官事務所OHCHRへの任意拠出金がCEDAW(セダウ 女性差別撤廃委員会)に関連する活動に使われたことはありませんが、今般の判断により、今後もCEDAWの活動に使用されないことが確保されて、我が国の本件に対する立場をより明確に示すために、宣言をいたしました。
福島議員:訪日プログラムは3月末まであったんですか?
生稲政務官:訪日プログラムの計画につきましては、本件、訪日プログラム、2020年度以降は新型コロナウイルス流行に加え、同年3月に第9回政府報告審査プロセスが始まったことを受け、審査対象国、政府との接触を制限するガイドラインに鑑み、実施を見合わせていました。2024年10月の第9回政府報告審査の終了を受けまして2024年度から再開を予定していましたけれども、今般の事案を重く受け止め、実施を見合わせるという判断となりました。なお今回の判断は来年度以降の同プログラムに関する対応を予断するものではありません。いずれにせよ我が国としましては女性活躍、男女共同参画は全ての人が生きがいを感じられる多様性が尊重される社会を実現するとともに、我が国の経済社会の持続的な発展に不可欠な要素であると考えていまして、女子差別撤廃に向けたCEDAWとの協力も今後、継続してまいります。
福島議員:2005年から日本は拠出してないんですよ。これってDV夫みたいなもんだと。つまり俺の気に触ったなと。俺の気に触るようなことを言ったな、勧告したなと。だから金払わんぞ。だってあなた養育費払ってないじゃない、元々という、そういう世界ですよ。日本がこのように拠出をしなかった、しないと宣言したのは初めてなんですよね。これは本当に女性差別撤廃委員会に日本が委員や委員長を出し続け、ジェンダー平等で頑張るんだっていうことを間違ったメッセージ。日本はジェンダー平等なんて考えてないし女性差別撤廃委員会に拠出なんかしないぞという非常に悪いメッセージを出しているという風に思います。外務省、これ一言で結構ですが、撤回すべきじゃないですか。
生稲政務官:この決定に至るまでのプロセスに関して、政府としましては、個別、具体的な状況に応じまして様々なご意見をこれからもしっかりと踏まえつつ、総合的に判断をしてまいります。
福島議員:撤回すべきです。間違ったメッセージを出す日本が、ジェンダー平等指数118位であって、さらに後ろ向きのメッセージを出して条約の履行について極めて後ろ向きだというメッセージを国内外に発して問題です。撤回すべきだということを強く申し上げます。
女性差別撤廃委員会の勧告は60項目とのことで、日本女性差別撤廃条約 NGO ネットワーク(JNNC)による翻訳は17頁に渡る長大なもの。このうち皇室典範に関する部分を引用させていただきます。
女性差別撤廃委員会(CEDAW)第 89 会期 第 9 次日本報告審議総括所見 3頁
女性差別の定義と差別的な法律
11. 委員会は、本条約第 1 条に則った公的および私的領域における直接および間接の差別の両方を網 羅する、女性に対する差別の包括的および明示的な定義が存在せず、その結果として法律の解釈と執 行が一致していないことに留意する。また、委員会は、皇室典範の規定が委員会の権限の範囲外であ るという締約国の立場にも留意する。委員会はしかしながら、皇統に属する男系の男子のみに皇位継 承を認めることは、本条約第 1 条および第 2 条、ならびに、条約の目的および趣旨と相容れないと考 える。委員会はまた、現行の差別的な規定に関する前回の勧告の複数、中でも以下のものが対処され ていないことに懸念をもって留意する。
この勧告における本質を鑑みて福島議員が国会で「女性天皇を認めないのは問題」と述べたのは快挙だと思います。
福島議員は安定的皇位継承を巡る全体会議においても「女 性 天 皇 を 認 め れ ば 安 定 的 な 皇 位 継 承 に 最 も 資 す る(役立つ)」と述べています。
安定的皇位継承を巡る全体会議が進むなか、外務委員会、法務委員会においても「女性天皇」を促す発言がなされ、国会の議事録に残ること。
「愛子さま立太子」実現への外堀が、さらに埋められてゆくように、安定的皇位継承に資する政党・議員には賛美を送りたいと思います。
「愛子天皇への道」サイト運営メンバー まいこ
4 件のコメント
ダダ
2025年3月27日
福嶋党首に賛美&応援メールしました!
SSKA
2025年3月26日
福島氏は議席が少ない中で野党として見事な働きぶりだと思います(本来政府の失態に対し、人数がいるはずの野党第一党が真っ先に取り組むべきと思いますが、竹内議員個人以外正直動きが鈍いです)。
報道の当初から大臣や政府内閣だけでここまでの重大な決断は無理だと感じましたが、こうして徐々に経緯が明らかになるのもGJで、縦割りの壁を越えて党から省庁を動かして外交に介入出来るのも口曲がりの元総理の顔以外思い浮かびません。
また福島氏の追及によって自民党の女性に関する部署や役職は判断や決定権の無い単なるお飾りに過ぎない事、皇室破壊の制度案もその党の性格によるものだと改めて納得出来ます。
宜しければご教示下さい
2025年3月26日
まいこ様、文字起こしお疲れ様です。
安倍政権時の「何やっても大丈夫」と言う驕りの残滓でしょうか、大臣の発言の整合性の無さ。
協力する姿勢(ポーズ)だけは頑張ります、でも実際は何もしないし、それについてケチをつけるな、金は出さねえぞ。
それに引き換え、福島議員の指摘は見事と言う他無い。
憲法で世襲が「男系、女系」にあると政府答弁がなされているのなら、それを根拠に典範1条改正はとっくに出来た筈。
女性差別撤廃委の勧告を受けてから、「男尊女卑が日本の伝統だ、口を出すな!」って怠慢の言い訳も逆ギレでしかない。
本当に、国辱的対応で「北朝鮮と同レベルです」と宣言してる事を大臣及び与党には理解していただきたいです。
突撃一番
2025年3月26日
「全ての人が生きがいを感じられる多様性が尊重される社会を実現する」だそうですが。
皇族は「全ての人」には入らんのかね?