森暢平先生のこれでいいのか「旧宮家養子案」第46弾です
内閣法制局が、皇位継承についてあまりに政権寄りなので、きちんと指摘しておきました。
— 森暢平 (@mori_yohey) April 7, 2025
安倍政権に人事で手を突っ込まれたので、自分たちの自治を守ることに必死で、憲法を守ろうとしていないと思います。https://t.co/JJe4VTmgjd
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サンデー毎日:「有識者」軽視と政府追随 内閣法制局、矜持はどこへ 成城大教授・森暢平
皇位継承を議論する衆参両院各党・会派の全体会議で驚いたのは、内閣法制局の姿勢である。旧宮家養子案への懸念を指摘する東大・京大の憲法学者の主張を一顧だにせず、「伝統」を盾に政府の進める同案を擁護していたためだ。憲法の番人としての矜持はどこへ行ったのだろうか。
と始まる今回。素人でも国民の中からごく一部の人間を「家柄で」皇室に入ってもいいと差別(優遇)するのを肯定したら憲法違反とわかる中、何でこのような意味不明なことを内閣法制局がしつづけるのか。
3月10日の全体会議で話し合われた旧宮家養子案。
内閣法制局の佐藤第一部長は、
日本国憲法第2条は、「法の下の平等」を定めた第14条の例外
という説明をはじめ、「皇室は憲法の飛び地」と説明。
森先生は、
全体会議で佐藤は、①憲法第2条が定める「世襲」の円滑運用は憲法上の要請、②したがって、一般国民である「皇統に属する者」を皇族とすることは憲法が許容――という論理を構成した。言い換えると、皇室存続という憲法秩序を維持するために、平等原則の例外的制度を新たに作ることは許されるという理屈だ。
現在、皇族女性は皇位には就けない。皇室という平等原則の「飛び地」内部のことであり、憲法学がそれを認めることについて、賛同はできないが、論理は認める。
と説明されています。
そして、
しかしながら、平等原則が適用される一般国民は「飛び地」にはいない。その一部が皇族に選ばれるのは別の話で、違憲の可能性が出てくる。
とバッサリ斬ります。
旧宮家養子案の対象である旧宮家子孫は、産まれながらの国民です。
先に書きましたが、国民と国民を「家柄で」皇室に入ってもいいと差別(優遇)することは、門地による差別になります。これが通ると、「この家柄の人は差別していい」と同和問題肯定につながります。
「憲法違反の疑いがある」天皇が「差別の象徴」になりまねません。とても危険なことです。
旧宮家養子案が憲法違反になることを、有識者会議ヒアリングで、東大大学院の宍⼾常寿教授が指摘し、そして「皇統に属するもの」なぜ旧宮家だけに限るのか、そして政府の公式見解では、憲法の「世襲」とは男系だけでなく、女系の血の繋がりも含まれるため、男系男子に限らない可能性も指摘しています。
まっとうな指摘で、4年前にすでに旧宮家養子案がおかしいことをあきらかにしている、
にもかかわらず、
しかし、3月10日の全体会議で内閣法制局の佐藤は、宍戸説をスルーした。
なぜ?
養子となる範囲を「男系男子」に限る背景には、伝統があると主張したのである。
なんじゃそりゃ!
内閣法制局って、憲法・法律を元に様々なことを考えていく機関ではないですか?
政府の公式見解が憲法に書かれている「皇位は世襲」の範囲は男系・女系共に含まれると表明しているのに
「伝統だから伝統なんです!」って、根拠としてありえないですよ。
ここには森先生も
しかし、政府見解では憲法の世襲原理のなかに「男系男子」は組み込まれていない。憲法論・立法論とは別の次元の「伝統」を持ち出し結論を導く姿勢は、内閣法制局らしくない。
佐藤部長は「日本国憲法と今の皇室典範が制定されたときに、旧宮家は皇室にいて、皇位継承者だったからOK」の旨説明しますが、こちらはすでに森先生がなぜ旧宮家が当時皇族だったかの歴史を説明されています。旧宮家は皇籍離脱したがっていたのをGHQが止めていたという事実です。
森先生は「伝統だから」と発言する内閣法制局に対し、
制度の背景として歴史を読み込んで法律論を補充するなら、恣意(しい)的に「伝統」を持ち出すのはよくない。旧11宮家がなぜ新憲法施行後5カ月だけ皇室に残ったのか、歴史を正確に把握すべきである。
とバッサリ斬っています。
歴史に基づかない「伝統」なんじゃそりゃ!
京大大石眞名誉教授も血統の流れの乱れを防ぐ理由から皇室における養子案は採用されなかった事実を指摘し、旧宮家養子案に反対しています。憲法学の権威の指摘を華麗にスルーし「伝統だから」と歴史に基づかないことを根拠に強引に話を進めていく内閣法制局。
しかも山崎重孝内閣官房参与は、養子案の恒久立法化に言及しています。
森先生は、
一般国民のなかに、皇族と養子ができる特定の集団、まさに「准皇族」が誕生する。これは明確な憲法第14条違反ではないか。
憲法無視の状況を内閣法制局、内閣官房参与が作ろうとしている全体会議。
皇室の権威は?皇位の安定継承はどこ行きました?
森先生は結びに
内閣法制局は政権の暴走を止めようともしない。それどころか、旧宮家養子案を主張する保守派の言いなりの憲法解釈をひねりだしている。
と書かれています。
「憲法の番人」はどこいった?政府に反対すると自分の出世に響くから、皇位の安定継承より自身の保身に走っているように見えてますよ。きちんと仕事してください。
なんとかして旧宮家養子案を通そうと苦心しているのは、はたから見ていて滑稽で、同時に皇室を滅ぼすのでやめていただきたい。
森先生の次回作を楽しみにしています。
文責 愛子天皇への道サイト運営メンバー ふぇい
5 件のコメント
くりんぐ
2025年4月13日
皇室という聖域で生まれ育たれた今上陛下と血筋の近い内親王・女王に皇位継承権を認めず、北朝三代崇光天皇の男系子孫と血筋が離れすぎている親の代から国民の旧宮家系男系男子を血筋を理由に特別扱いで皇族との養子縁組で皇族になることを認め、その子孫には皇位継承権を認めるなんてあり得ません。
養子縁組が行われれば、法の上では実の親子と同じ扱いになります。
誰でも天皇のお子さまとして、皇位を継げるということ。
これこそ王朝交代であり、皇室乗っ取りでしょう。
旧宮家は後継の長男以外は婚姻と同時に皇族の身分を離れることが決まっていたことを考えれば、長男の血筋以外には皇族になる資格はないことになります。
そしてその長男の血筋でも、皇籍離脱した時に皇位継承権は消滅してます。
日本国民は法の下の平等には特に厳しい国民性を持っています。
その法の下の平等に反する行いを、男系男子の因習維持のために、何がなんでも正当化したい。
そんな内閣法制局の姿勢に腹が立ちます。
SSKA
2025年4月11日
官僚や政治家が組んで世襲、伝統は男系絶対だと主張し、天皇を憲法や法律の規範の外に置いて好き勝手を始めるのは戦前の統帥権干犯と何が違うのでしょうか。
ダダ
2025年4月10日
内閣法制局が法治の無力化を推し進めて、国会議員が違憲の養子案を立憲君主である象徴天皇に押し付ける。
これってクーデターですよね。
パワーホール
2025年4月10日
男系継承に限定した旧典範制定時の政府ですら皇室の安定のために養子を禁止した。しかも、男系継承に限定したのは伝統ではなく当時の男尊女卑の風潮によるもの。そのような事実をなぜ男系派は理解できないのか。
宜しければご教示下さい
2025年4月10日
ダンケーが妄想で「憲法の世襲は男系女系に定めてない、良く読めば分かります」とかほざきますが、政府答弁が出てる以上「男系女系」にあると言う解釈です。
であれば、憲法に添って法律である「皇室典範一条」の改正はとっくに可能なはずです。
無駄な騒動の元になってるのが「内閣人事局」とそれに阿る「内閣法制局」でしょう。
安倍の罪は重いです。