本日開催の安定的皇位継承を巡る全体会議後の記者会見の模様を文字起こしでお伝えします。
馬淵議員:只今ですね、全体会議が終了いたしました。
これにてですね、まずは四者、衆参正副議長から、全体会議は、これでいったん閉じて、正副四者でこれからの進め方、取りまとめというものに入ってゆくという御発言がありました。
今日の中味でありますが、玄葉副議長が司会進行という形で会を仕切られたんですけれども、今日の会議の進め方の要点は、今まで議論していなかった点について、それのみに各党、各会派、意見があれば述べて下さい、ということでした。従って、女性皇族が婚姻後、配偶者及び子の身分についての中で、様ざまあった議論、それぞれ意見が食い違うところ、これを繰り返し述べるのではないということ。あるいは、旧宮家、旧11宮家の男系男子の養子案についても、憲法上の疑義等々、もう平行線になるところについては、これは繰り返しは止めて欲しいということで、明確に示されました。
聞かれたのは四つ(五つ)です。女性皇族の配偶者及び子の身分については二点。
①対象となる女性皇族の範囲をどうするのか。これは議論されていませんでした。
②またもう一つが、現在の女性皇族の立場を尊重して、どのような配慮が必要か、と言う二点。
また旧11宮家からの男子養子案については、これが三つあるんですが、
③一つ目は養子の対象宮家をどうするのか、現在、旧11宮家となっていますが、これをどうするのか。
④そして二点目が養子となる方々の期限、期間ですね。この時期と、親等、これをどう整理するのか、区切るのかということ。
⑤三点目は養親となる方は、どのような方で、どのような意思確認を行ってゆくのか、手続きも含めてという、以上の五点です。
これについては、私共の方で申し上げたのは、
①一つ目の女性皇族の範囲、これに関しては内親王御二方、そして女王御三方、全部で御五方いらっしゃいますが、安定的な皇位継承ということを考えての皇族数の確保という議論をして参りましたので、これは内親王などに限るべきではないということで、これは女王を含めた方々を対象とすべきではないかということを申し上げました。
②また現在の女性皇族の立場の尊重という意味で、これはですね、現行典範を前提に人生を過ごしてこられた、その御一人の人間としてのお立場を尊重すべきだということからも、婚姻後の皇族身分をどのようにするかというのは、やはり選択してゆくことが可能な制度ということも議論として載せてゆかねばならないことを申し上げました。いわゆる女性皇族の方は選択できるということが必要ではないのかということを申し上げたところです。
そして旧11宮家に関して議論の中になかった三点について、
③一つ目が対象宮家、これを11宮家以外にも広げるのかどうか、ということですけれども、私共は、基本的にこの問題、11宮家に関しては、養子に関しては、様ざまな課題があるということで、まだ解決していないことは前提なんですが、玄葉副議長からも再三、これに限ってということでしたので、敢えて申しました。これは、そもそも対象範囲の線引きが困難ですから、11宮家以外にも範囲を拡大すべきではないということを申し上げました。
④二点目の養子となる方の時期と親等を区切るのかということでありますが、やはりこれは恒久法とするのかどうかということが問題になります。恒久法とする場合、事実上の世襲の貴族を作ることになります。従って、そのようなことをしてしまうと、対象者が年を追う毎に増え続けると。すなわち、これは当然ながら、血筋が薄まる、あるいはより世俗化してゆくということで、一般国民との中での意識の差が無くなってしまわないかということも含めて、やはり時期と親等は限定しなければならないと考えるという風に申し上げました。
⑤三つ目は、養親となる方の意思確認でありますが、これは全く議論も成されていませんし、問題解決できない状況になっていると思っておりまして、そもそも、このような制度を作るべきかということについて、養親となる方の意思、それはどのように、誰に確認するのかという点、また個別、具体的にその方の意思確認は、どういう手続きを踏むのかということ、こういった課題があるのではないかということを申し上げました。以上、五つの点について、問われましたので、お答えしたところであります。
他の各党、各会派はご確認いただきたいと思いますが、一点、私共に訊かれたのではない、内閣の行政府の方に玄葉副議長が尋ねられた点が一つ。立法事実の確認というところです。そもそも養子の対象者となる方がいらっしゃるのかということについて、これは玄葉副議長が山崎参事官にお尋ねになられました。
これについては、今までも答弁されていたことのみをお答えになられましたが、有識者会議などの中で、述べられた令和3年5月2(10)日の中での四家が未婚男子がいるというお話と、令和3年4月8日、こうした11宮家の中で、男児の誕生は続いているということが述べられたということで、そのような立法事実ということには、直接ではないかもしれないが、こうした有識者のご意見がありましたということを開陳されたところです。
私共は、これについては何か述べるものではありませんが、繰り返しになりますけれども、この養子に関しては憲法の疑義は解決しておりませんし、また立法事実がない状況というのは最後に付言をして終りとなりました。私の方からは以上です。
質問:それぞれ5つの点に対して、立憲民主党としての考え方を述べたと思うんですけれども、それに対して、他党からの質疑は、どういった内容の質疑があったのか教えていただけますか?
馬淵議員:有志の会から私の方に、「立憲さんは養子案について賛成なのか、反対なのか、これ、まだ決めてなかったんじゃないのか」という御質問がありました。私の方からは、限定的に議論されていないことについて答えてくれということでありましたので、私は繰り返していることは述べないということで、そのことについてどう考えるのかと問われたことに対してお答えしたまでだということを、はっきりと申し上げました。
その他ですね、私は立法事実のことは再三、申し上げましたので、これについて「立法事実を確認するというのは、それこそ公にインタビューしてメディアに公開するのか」というようなご意見をする方もいらっしゃいましたが、これは私は反論も何もしていませんが、当然ながら、有り得ないですよね。そのようなことは言わずもがな、確認をするというのは、またそこで様ざまな知恵と工夫を凝らしてやるということですから、そのようなご意見もあったということです。
質問:前回だと思うんですけれども、先例、養子縁組ということに関して、先例がないのではないかという問題提起をなされたと思うんですけれども、こちらの件に関して、今日は議題には一切、上がらなかった?
馬淵議員:これは前回、やってますからね。私共は、はっきりと全体会議の中で「先例はない」ということの確認を取っていますから。繰り返しになることは止めてくれということでしたので。
質問:一部では先例はないとしても養子縁組、一般国民の先例はないにしても、養子縁組というのは紐解いてゆくとあったんじゃないかという…
馬淵議員:いやこれは、源明子(965-1049 醍醐天皇の皇子・源高明の娘 道長の妻 「光る君へ」瀧内公美さん)の話だと思いますが、これは全く違います。これはいわゆる男系男子の養子縁組ではありませんので、養女ですから。しかも当時の律令制度の中でいうと、四世までが皇族という位置づけの中でありますので、この方は二世になりますから。これは我々が言っている一般国民が養子となった例はないということで、全くそこは含まれないということになります。でもこれは、今日、私、述べていませんよ。
時事通信:冒頭、これで全体会議を締めて、取りまとめをされるというお話があったと思いますが、いつ頃までにというようなお話はありましたでしょうか?
馬淵議員:いえ、額賀議長から最後に発言をされたので、今、申し上げたんですけれど、取りまとめ案の作成に入るということだけでした。従って、ただし、その取りまとめ案を作成した段階で、全体会議を開いて、皆さんにまた、ご提示をしてゆくというお話でしたので、特に時期を明示されたわけではありません。
ただ、昨年5月から議論を始めて、昨年は二回、そして今年はもう四回、議論を進めてきたわけですね、全体会議。完全に一致はないけれども、先送りは許されない課題だということから、付帯決議から8年、有識者報告書から3年も経っているので、もうここで何とかというニュアンスで、議長からは取りまとめ案の作成に入りますと、検討に入るですね。検討に入りますと、このように述べられました。
質問:最初に、この国会で全体会議、額賀議長から今国会内で結論を出したいというお話もあったと思います。その方向は変わらないような…
馬淵議員:そこは何も触れられてませんので、私たちからは何とも言えないですね。
質問:立憲民主党内では皇室の皇位継承に関する課題についての意見集約、これをどのように進めてゆくのでしょうか?
馬淵議員:全体会議がどれほど行われ、どのような議論がなされるかというのが、まだ見えませんでしたので、党内における議論というのは今まで、今のところ、やっていないんですが、これで全体会議が最後だという表明がありましたので、今までしてきた議論をですね、整理をして、党内での皆さんへの周知と。取りまとめ案というのが、まだ全く分からないわけですよ。従って、現時点における確認という場は、設けなければならないなと思っております。ここはまた、代表の御下命によって、私共も本部として、どういうタイミングで、どのようにかっていうのは考えてゆきたいと思います。
全体会議のなかにおける、安定的皇位継承に資する唯一の突破口、女性皇族の配偶者の方とお子様の身分については、第四回会議では全く、触れられていなかったようです。
衆参正副議長がどのように取りまとめるのか。特に長浜博行参議院副議長、三年前に国会で質疑をした時のように、安定的皇位継承に資するものになるように願います。
「愛子天皇への道」サイト運営メンバー まいこ
3 件のコメント
佐々木
2025年4月17日
まいこさん、文字起こしありがとうございます。
男系継承維持前提で始まった全体会議なので、
男系継承が破綻してることを知られまいとしてる様が
感じられて、これが国民の代表として選ばれた議員の
する事かとため息がでます。
どんな取りまとめが行われるのか、皇統クラブをしながら、
見守ります。
ゴロン
2025年4月17日
まいこさん、最速の文字起こしありがとうございます。
立民にはがっかり。
取りまとめで、前提が間違いでしたになることを祈ります。
ダダ
2025年4月17日
まいこさん、速報文字起こし、ありがとうございます!
衆参正副議長4者で取りまとめ案の作成を【検討】するとのことですが、今回の全体会議で分かったことは令和有識者会議報告書は全く使い物にならなかったということです。
(特定法付帯決議にある『全体として整合性が取れる』状況になっていない)
玄葉衆院副議長は養子案の立法事実が無いことを理解したとは思いますが、ならばこそ、悠仁さままで、ゆるがせに出来ないことを強調しそうな気もします。
(ここで男系男子継承を途絶えさせるわけにはいかないというキモ思想)
議事録公開まで詳細は分かりませんが、長浜参院副議長が傍観していないことを祈ります。
(参考)
関口昌一参議院議長の2022年NHKアンケート回答は以下の通り。
女性皇族が結婚後も皇室に残る案:どちらかと言えば賛成。
旧皇族の男系男子を養子に迎える案:どちらかと言えば賛成。