国を護り、零戦に桜満開させ、縦横無尽に戦った 撃墜王・零戦虎徹と言われたエースをご紹介します。(その6・菊水作戦その2、岩本徹三氏と剣部隊の日本の意地)

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激戦を駆ける、深窓のご令嬢・零戦に桜を咲かせた名刀・虎徹と呼ばれた岩本徹三氏と、見敵必戦!と群がる敵群に殴り込んで叩きのめす、猪突猛進のイノシシ娘、紫電改率いる343空が戦況悪化辿る日本の空を駆けます。

*今回は、皇室に関わる話はでてきません。しかし、下にあるように、国体を護るために、このような覚悟をした人達がかつていた!という文脈でみていただければ、幸いでございます(by基礎医)

この時の日本は、制空権、制海権をアメリカに取られ、沖縄にアメリカ軍が近づいて来ました。
日本海軍は、アメリカに大打撃を与えようと菊水作戦を開始します。

菊水作戦は、

1945年の4月6日-6月22、または23日に実行された、特攻作戦です。

菊水作戦の作戦名の「菊水」は楠木正成の旗印に由来したとあります。

また、歴戦の岩本徹三氏の出で立ちは、ある人の回想によりますと、岩本少尉の普段は、見たところ田舎のじいさんのような格好をしていたそうですが、いざパイロット姿になると、救命胴衣の背面に、通常は所属部隊と姓名官職を書くところを、救命胴衣の背中にデデーンと、「零戦虎徹」、「天下の浪人」と大きく書かれ、かの文字はよく目立ち、名前を聞かずとも岩本少尉であるとすぐわかる感じだったそうです。イメージ的には孤高な一匹狼でしょうか?いつも仲間に「こびず、へつらわず、とらわれず」と話されていたとあります。

特攻隊員達からもあれが護衛してくれる零戦虎徹の岩本徹三氏か!と勇気づけられた雰囲気があったそうです。

一方、343空剣部隊は海軍で扱いづらい超優等生であり超問題児達の菅野直大尉や鴛淵孝大尉、林喜重大尉に空戦の神さまと言われた杉田庄一少尉の面々が士気高く、紫電改に乗り込みます。

源田実司令と志賀淑雄大尉(のちに少佐)は、地上指揮をとり、アメリカの動きを予測しつつ、索敵に力を入れます。敵を見つけると剣部隊は

通常の援護機としてではなく、制空権を確保するため、切り込み、(殴り込み?)突撃啓して特攻隊の活路をつくりだします。アメリカ軍は343空のアクロバッティックな動きと柔軟な編隊で翻弄され、また、零戦はもう敵じゃないと見くびり、特攻隊に手を出そうものなら、桜満開にした深窓のご令嬢・零戦と岩本徹三氏に問答無用で撃ち落とされ、特攻隊は決死の体当たりで敵艦を沈めます。また、この戦いで岩本徹三氏曰く、

343空が戦闘の助けに入って来て、雲から黒いつぶてのように降ってきたかと思えば、鹿児島上空の敵70、80機を襲い、F6Fを面白いように次々と海へ撃墜して敵は逃走、胸のすくような見事な攻撃ぶりだったとあります。

岩本徹三氏は源田実司令官や343空に対して、複雑な思いがあったのか、他の人の話では最新機の紫電改を343空に集中配備して狡い!と漏らしたとあったそうです。しかし、岩本徹三氏と343空の彼らの想いは一つ、覚悟を決めた若者達にせめて名誉ある戦死を!想いを無駄にしない!だったと推察します。

岩本徹三氏と剣部隊の活躍で菊水作戦は最初は敵に被害を与えるも、その後戦艦大和が轟沈され、特攻が続き、6月22,または23日、沖縄本土で指揮を執っていた牛島満司令官が自決され、沖縄が陥落するまであったと言われてます。

更に岩本徹三氏は1945年6月に二〇三空補充部隊として、B-29の編隊に対して零戦で自爆特攻をする「天雷特別攻撃隊」の教官として教育・指導をし、忸怩たる想いを秘め、特攻隊の若者達の背中を見送ります。

また、その後特攻する人員、戦闘機が不足し、また燃料が手に入りずらくなり、岩本徹三氏の部隊も343空も段々出撃が難しくなって来ます。

今回の話はここまで、次回は終戦の岩本徹三氏をご紹介します(その7・最終回に続きます)。

文責 神奈川県 神奈川のY

2 件のコメント

    神奈川のY

    2025年4月20日

    あしたのジョージさま、コメントありがとうございます。特攻隊の背中を見送るのにはベテランパイロット達はやるせない気持ちがあったのではと思いました。アメリカとは奢らず、媚びず、思考停止せず、ですね。

    あしたのジョージ

    2025年4月19日

    敵艦めがけて特攻に行く若者達を教育する岩本徹三氏は、どういう心境だったのでしょうか。
    名誉ある死を迎えさせてあげるのが、たったひとつ出来る事だったのかなぁと思います。
    それを援護してくれたのが、源田実氏率いる343空ですね。
    80年前ぐらいの出来事ですが、アメリカと必死で戦っていた日本。
    今でもそのアメリカにずっと負けっぱなしのような状態が続いていますが、もうそろそろ日本のナショナリズムを取り戻したいところですね~
    (なんて偉そうに🥹)

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