安定的皇位継承について朝日新聞は、憲法学者で令和の有識者会議ヒアリングで意見を述べた大石眞氏へのインタビュー記事も出していました。
養子案に慎重な学者が驚いた 憲法上の問題を生じないロジックとは【朝日新聞】
5月5日に紙面に掲載された全体会議の議事録を読み解く三人の識者のインタビューが、翌日の5月6日に全て記事になっていたことになり、安定的皇位継承について、朝日新聞が力を入れて伝えようとしていることが伺えます。
朝日新聞の記者と大石氏のやり取りを一部、引用させていただきます。
――公開された議事録を読むと、内閣法制局が与党の案に「お墨付き」を与えるための説明を繰り返しているようにも見えます。
「そもそも内閣法制局は政府機関であり、事前に内部で協議を重ねている。こういった場で、政府・与党の方針に全く沿わないような理屈を持ち出すということは構造上あり得ません」
――では、今年1~3月の議事録の中で最も注目した点は。
内閣法制局の佐藤則男第一部長は3月10日の全体会議で、皇室制度を円滑に運用することは『憲法自体が要請するところ』との見解を明らかにした。天皇の血を引く人を新たに養子として皇族とすることも『憲法自体が許容しているのではないかと考えられる』とも述べた。
「男系男子の養子を迎える案に関連した内閣法制局の説明です。これは非常に大きなポイントです」 「皇室制度の円滑な運用は憲法の『要請』とまで言い切っています。『憲法自体が許容している』という表現とは、意識して使い分けているでしょう。『要請』という前提に立てば、皇室制度に変更を加える際に生じうる、憲法との整合性を問う議論を、ほぼ乗り越えることができる可能性があると思います」
構造上、政府・与党の方針に沿う内閣法制局が持ち出した憲法の『要請』という理屈によって、養子案の憲法との整合性を問う議論を乗り越える可能性があるとする大石氏。
「『将来世代にわたり、男系継承を続けていく』ことが与党の主張の前提となっている」ことに疑義を呈し、「国会には、過去のことではなく、現在の、そしてこれからの天皇制にとって大事なことは何かを突き詰めて議論し、国民の賛成と納得が得られる制度を作り上げることを期待したいと思います」と述べていた元内閣法制局長の阪田氏とは、内閣法制局の構造上の前提への見解が大きく違っているような印象を受けます。
大石氏は同インタビューの中で「家族としての一体性を担保する意味で、配偶者と子も皇族とするべきです」という安定的皇位継承に資する意見も述べています。
朝日新聞が、大石氏と共に、元内閣法制局長の阪田氏のインタビューを取ったのは、構造上、政府・与党の方針に沿う内閣法制局ならば、状況如何によって憲法解釈が変わり得ることを示唆するためであるようにも感じました。
「愛子天皇への道」サイト運営メンバー まいこ
5 件のコメント
daigo
2025年5月7日
憲法の要請ならば、愛子様立太子です。
ダダ
2025年5月7日
憲法が要請しているのは世襲で、養子ではありません。
愛子さまの立太子は憲法への整合性がありますが、養子にはありません。
パワーホール
2025年5月7日
「憲法が要請している」とは奇妙な表現ですね。男系派のこじつけにしか聞こえません。
突撃一番
2025年5月7日
皇室制度の円滑運用が憲法の要請なら、単に女系継承を認めればいいだけの話です。
SSKA
2025年5月7日
自身の研究や学識に基づいた独自の見解も無く風見鶏的に迎合するだけの人だと正直思いました。
政府が男系正当化に用いる「憲法の要請」の表現に腑に落ちないものをずっと感じていたのですが、大石氏の主張からその理由が徐々に解けて来ました。
憲法に仮の人格を与えて「神の啓示」や「預言」として扱い、有無を言わせず従わせる強制力があるかの様に錯覚させ思考停止させる毎度お馴染みの反論を封じる洗脳の手法と同じです。
法を破る行為を法が要請するとは屁理屈にも程がありますし、別のコメントにも書きましたが、憲法の世襲の意味は男女を問わないので何が何でも男系絶対の旧宮家案が要請になる事は論理的にあり得ません。
法を守らずに行ける抜け道があると無邪気にはしゃいで常軌を逸した言動を取る人に学者の肩書は相応しくないと思います。