竹田氏の出演した番組がYouTubeにアップされて多くの方が御覧になっています。
日刊スポーツの記事は、この動画が元になっているようです。
出演は以下の方々(敬称略)
MC:カンニング竹山
島田裕巳(作家・宗教学者)
山下晋司(皇室解説者)
安部敏樹(リディラバ代表)
竹田恒泰(作家 旧皇族出身で明治天皇の玄孫)
内藤佐和子(日本テーマパーク開発社長/前徳島市長)
山崎怜奈(タレント)
司会進行:仁科健吾(テレビ朝日アナウンサー)
ナレーター:田所あずさ
YouTubeの方は、カンニング竹山さんや山崎怜奈さんなどの発言はカットされているので、安定的皇位継承について、どのように発言しているのか知りたくなり、ABEMAプライムの方の全編を文字起こししてみました。
女性・女系天皇の選択は?男系である意義は?皇室の存続に必要なことを議論する#アベプラ【平日よる9時〜生放送】 | 企画 2025年5月26日放送
司会進行:仁科健吾テレビ朝日アナウンサー:読売新聞が女系天皇の可能性も排除することなく、検討すべきと大々的に報じて議論を呼んでいます。皇室の安定のために、どんな方法が必要なのか、改めて考えます。
ナレーション:昨日天皇陛下が埼玉県で開かれた全国食樹祭の式典に出席されました。
「1人1人がこれからも森林を大切にし、木の循環利用を進めながら健全な森林を未来へと引き継いでいくことは私たちの果たすべき使命であると考えます」
そんな中、今、与野党で大詰を迎えているのが皇族数確保を巡る協議。
現在16人の皇族で構成されている皇室。その中で皇位継承権を持つのは秋篠宮さま、秋篠宮さまご夫妻の長男・悠仁さま、上皇様の弟・常陸宮さまの3人です。
皇族の人数自体が減り皇室の将来が不安視されている中、安定的な皇位継承のため、去年5月から与野党協議が始まったのです。
論点の1つは結婚後も女性皇族が皇室に残る案。現状の皇室典範では女性皇族は結婚すると皇室を離れることとなりますが、皇室に残ることも選択できるようにするというものです。これについて各党は概ね合意していますが、女性皇族の夫や子供を皇族にするか否かは意見が分かれています。
そしてもう1つの論点は、旧宮家の男系男子を養子に迎える案。1947年に皇室を離脱した11の旧宮家の子孫を養子として皇室に迎えるというものなんですが、現段階で養子に応じる人がいるのかは不透明です。
一方、協議が難行する中、今月、読売新聞が「皇統の安定 現実策を」提言。反響を呼ぶこととなりました。紙面では安定的な存続のために女性女系も排除すべきでないと提言。賛同する声があった一方、伝統的に続いてきた男系男子の皇統が途絶えてしまうと反対する声が上がったのです。
では将来に渡って皇統を安定させるために納得できる落としどころはあるのでしょうか。考えます。
司会:さあ竹山さん、如何でしょうか?
カンニング竹山氏:この問題は凄く難しいと思うんですよね。女性、女系でも別に良いような、問題ないような気はしてるんだけれども、一方でずーっと続いてきた伝統みたいなことがあり、それはそれでっていうのももちろんあるしね。落しどころ、落しどころがないような気がしてるんだけどな、これに関しては。
司会:少しでもそれに近づけれればと思います。ではゲストご紹介します。女性天皇の容認も必要ではないかと指摘されている宗教学者の島田裕巳さんです。
そしてもう一方、宮内庁に23年間勤務され、皇室の動向を粒さに見てこられた皇室解説者の山下晋司さんです。
そしてですね、明治天皇の玄孫でもあり皇室問題に詳しい竹田恒泰さんにもたっぷりと意見を伺えればなという風に思ってます。よろしくお願いします。
改めまして読売新聞社の提言が議論を呼んでいます。「皇位継承、そして皇室の安定のために現実策を示すべき」としていますが、今回のタイミングでの報道について伺うと、このような回答がありました。
全文読み上げます。
読売新聞社提言の理由
読売新聞グループ本社広報部の回答
「皇族数の減少が深刻で皇統の存続が不安視される状況が続いています。
現在、安定的な皇位継承、皇族数の確保を巡る与野党協議が今国会中の意見取りまとめに向け最終局面を迎えています。
当社では長年に渡り、皇室のあり方などについて議論を重ねてきましたが、
将来に渡り皇統を維持できるようにすることを最優先に考える立場から、
現行の皇室典範の規定により未婚の女性皇族が皇室を離れるなどして皇室制度そのものが行き詰まる前に具体的な方策を提示して、国民的議論を喚起することが重要だと考えました。
なお今回の提言は現在の皇位継承順位の変更を前提としたものではありません」というような回答をもらいました。
このタイミングで提言をしたということで、ゲストお2人にどのような印象を持ってるのか聞きたいんですが、まず山下さんどうお考えですか?
山下晋司氏:そうですね。今回、読売新聞の中身って特に目新しいものはないんです。ただやっぱり読売新聞ていう、日本で大手メディアがその社の姿勢をはっきり出したというところの意味と言いましょうかね、影響というものはあると思います。その程度ですね。
司会:島田さん、どうお考えですか?
島田裕巳氏:天皇不在っていう事態になると、憲法の規定からすると国事行為が誰もできなくなるんですよね。そうすると日本国っていうのはその瞬間に機能を停止するんですよ。そこら辺の認識っていうのは今回の読売はちゃんと書いてましたけれど、そういうように非常に難しいっていうか、危機的な状況にあるっていう、それの反映だと思います。
司会:なるほどありがとうございます。まさに待ったなしの状況の中ですね、今日はですね、2つの論点で議論をしていければなという風に考えています。
1つ目いきます。皇位継承の安定のために女性・女系天皇の可能性も排除せず検討というのを、どう考えるかというところですね。まずはですね、島田さんからお伺いできればなという風に思うんですけど、これどう思われますか?
島田氏:要するに妙案がないんですよね。正しい、どうしたらいいかっていう案がないんですよ。実質的に。そうなってくると、どうするかっていうと、色々な可能性というものを開いていかなきゃいけないわけで、読売さんの提言っていうのはそういう趣旨だと思いますね。開いておく、取り合えず。
だけど完全に「こうこれで大丈夫」っていうことにはならないんですよ。そういうところの難しさがあるけれど、ここで開いておかないと、もしもなんかの問題が起こった時に大変なことになるなっていう、それを国民はちゃんと考えろっていうそういう提言だと思います
司会:可能性を広げておくという趣旨ということですよね。山下さんどう考えですか?
山下氏:可能性を広げていくという点では同じです。皇位継承に関しては先送りにしましょうっていう風にこうなってまして、でもやはりその大元の1番大事な話を先送りにしてるもんですから、そこから波及する話をいくらやってもですね、結局その皇位継承のところに繋がっていくんで、結論が出ないんですよ。ですから現在の男系維持派の方々っていうのは、その将来の女系の芽をどれだけ摘める、摘んでおくことができるというか、可能性を無くてしていくかっていうところだと思うんですけれども。
でも、どちらかっていうとその将来の悠仁親王殿下の時代になった時の選択肢として、女性女系も含めたその選択肢を次の世代の人に渡すべきじゃないかなとは思ってます。
司会:なるほど。二人とも肯定的に賛成派という風に捉えてもよろしいですか?
島田氏:賛成反対ってことよりも、それだけ危機なんですよ。そこの認識をみんなが持つっていうことが1番大切で、そういう議論をしてる段階ではおそらく僕はないんじゃないかと。
司会:なるほどありがとうございます。竹田さんどうお考えですか?
竹田氏:どこから突っ込んでいいやらって感じなんですけども、要するに案がないとか先送りではなくって結局、悠仁親王殿下がお生まれになったことによって、一気に議論の潮目が変わったわけですね。
それまではもう若い世代にいらっしゃらないと。もう生まれてこないんじゃないかという危機感の中で、小泉内閣の時に女性天皇女系天皇が議論されたわけですね。皆さん思い出していただきたいんですけども、御懐妊って時に、さあ、てなったわけですよ。男の子が生まれたらどうなるんだと。もし男の子が生まれる前に皇室典範変えてしまったら、その男の子は法的にも歴史的にも正統となる継承者になるはずなのに、その子を差しおいて、別の、例えば女性皇族を天皇になんていう。それはあってはいけないっていうことで議論が止まりました。
そして生まれてきたのが男の子。それ以降、それこそ朝日新聞、毎日新聞はじめ、新聞各社、報道はですね、女系天皇を進めるなんて話はもう封印して、もうそれを語る正義がなくなったんですよ。悠仁親王殿下までは皇位決まってるわけだから。
今回の国会の議論でも、その若宮までは、もう揺るがせにしないということで、女性天皇女系天皇の議論なんか、そもそもしてないんですよ。そこにいきなり読売新聞がぶっ込んできたから、え?何言ってんのっていう感じで、要するに日本共産党の主張がそのまま書かれていますのと、新聞赤旗と読売新聞だけですよ、これ言ってんの。
その子を差しおいて、同じ言説を櫻井氏も述べていました。
【”愛子天皇”は是か非か】「悠仁さまを”差し置く”ことで起こる順位逆転の危険性」櫻井よしこ氏インタビュー【文春オンライン】
「朝日新聞、毎日新聞はじめ、新聞各社、報道はですね、女系天皇を進めるなんて話はもう封印」テレビ朝日のアナウンサーは、どう聞いていたのでしょうか。
皇室制度のあり方 女性・女系 将来の道閉ざさずに【朝日新聞 社説】
司会:島田さんこの辺り、どう受け止めますか?
島田氏:そうですね、もちろんそうなんですよ。悠仁親王が生まれたことによって、議論の方向性ってのは、大きく変わったのは事実だと思うんですけど、だからと言って問題が解決したわけではない。これはだからその皇族の減少っていう問題もあるわけですから。皇族がですね、様々に果たしてる役割から考えると、皇族の数が減ってくるってことはですね、これから深刻な影響っていうのを与えてくると思うんですよね。だって増える見込みっていうのが今のところ悠仁親王が結婚し、子供が生まれるっていう、そういう状況しかないわけですよ。
そうなった時に、じゃあ本当に皇族が少なくなって、やっていけるのか。今まで戦後の象徴天皇制っていうのは、国民あるいは国際関係っていうところにおいても皇族が果たしてきた役割が大きいわけですよね。それを担う人がいなくなるっていう事態はやっぱり相当、国にとってね、不利な状況っていうのは生まれてくると思う。
竹田氏:そんなのは当たり前の話で。だから国会で議論してるんですね。だから国会が大丈夫だよと言ってるのに、読売がいや大丈夫じゃないよって言ってんじゃなくって、みんなこれはまずいと思ってて。国会でそれを議論してるんです。その時に、だって悠仁親王殿下まで決まってることだから、これは触らないようにしましょうと言って各党、それで議論してるわけなんですね。だから何も安心してるのに、安心しちゃいけないよ、なんて話されても全然そんなことじゃなくて、みんなこれまずいってこと議論してる。
そこで具体的には、女性皇族が結婚後も皇室の地位を保つということと、旧宮家から養子を取ることによって今ある宮家を残すという、この2案が議論されてるわけですね。そこに持ってきて読売がいきなり女系天皇を排除すべきじゃないって言って。もう国会の議論を壊す気なのかというね。
司会:ありがとうございます。お2人の話というのはですね、ちょっと後段の方で議論させていただければなと思いまして、女性女系天皇がどうなのかというところを、お2人に聞きたいんですよ。竹田さんそうはどう思われますか?議論の余地がないという風にお考えなのか。
竹田氏:つまり、男系の皇統を守ることが重要で男系の血筋を受け継がないものが天皇になった事例は過去1度もないんですね。ですからこれはこれを、もし止めることになると、これまで天皇になれなかった人まで天皇にしていいって話で、本当にそこに踏み込んでいいんですか、ということなんですね。
だって若宮までは、もうあるわけだから。それまでの間に、皇族数を確保しようと議論してるわけなので、何も大丈夫だなんて安心してないんですよ、政府も国会も。ですからそれでなんとか確保しようとしてるわけですから。
だから、今それなのに、どうせやったらそんな無駄だよって言ってですね、本来天皇なれなかった人でもいいじゃないかって。もう誰でも天皇になってね、なんか人徳があって良さそうだったらいいんじゃないの?みたいな話に聞こえるわけですよね。
なので今の段階で、女性天皇系天皇を議論する正義がない。だから読売新聞と新聞赤旗以外は、それ言わないんですよ。大変無礼で不敬な話だと思いますよ。
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竹山氏:1個聞きたいんですけど。じゃ例えば女系天皇でもいいですよってことに、もしなったとするじゃないですか。でも代々こういろんな男の子生まれたり女の子生まれたりしていくと思うんですけど、女系天皇でもいいですかってなっちゃうと、まず男性がいたら絶対まずそっちです。いない場合は女系天皇ってことなんですか?それとも男性もいるけども、女性女系でもいいよってなってるから、その時々で本筋とかその辺で選ぼうよっていうことになってくるんですか?
竹田氏:これは論者によって違いますね。あくまでも男系優先で、いざという時に女系っていう人もいますし、そもそもね、もう男女平等とかなんとか言ってですね、もう女系だろうが男系だろうが、関係ないという人もいるので、それはちょっと論者によって違いますけども。一応、読売は容認っていう言い方をしてるので、あくまでも男系だというような言い方には聞こえます。
山下氏:小泉政権の時は、長子優先というのもあったので。男系も女系も認めますし、プラス長子優先。ですから最初に生まれた子が女の子であれば女の子、男の子であれば男の子。
竹下氏:長女・長男ってこと?
山下氏:そうそう。女の子でも男の子でも関係なく長子優先っていうことになってて。だからその辺はもう制度の話で、男系男子、男系女子っていう、その優先順位を決めるっていう手もありますし。今のところ、小泉政権の時の平成17年は、長子優先で。
この長子優先というのは、生まれた時に決まるっていうのが大きいと。要するに生まれた時に、要するにもう物心つく前、0歳の時から将来の天皇と。そういうものを受け止めて成長していくっていう。
ですから今の上皇陛下にしても、今の陛下にしても天皇になること以外は考えたことないっておっしゃってるんです。要は他の選択肢があっても自分は天皇にならなきゃいけないんだっていうのは、可哀想だっていうようなこともあるんですよ。本人はもう疑い様なく、なんて言うんですかね、何も考えずにというか。要するに天皇になるものだと。ですからそういう点で今の秋篠宮殿下はちょっとお可哀想だなとは思ってますよ。
司会:安部さん(安部敏樹氏・リディラバ代表)、どうですか?女性、女系の天皇に関しては、議論が出ていますけれども。
安部氏:僕はでも、母校が皇族がいっぱいいる学校だったので、いろんな付き合いもあるし、皇族の皆さんとも仲良くしている人もいますから、そういう意味で言うと、非常に関心がありますし。僕も引いて、議論がぐらついている状況っていうのは、色んな観点で皇族の皆さんの人権侵害に近いようなプレッシャーのある状況だと思っているので、あまり激しい議論をすること自体も心が痛むという感じなんですけれど。
竹田さんに、さっき聞きたかったのは、まさに出てきているような話の中で、悠仁さんがそのままいったら天皇になりますというのがあって、確かに本当に国の形としては良かった、グッドニュースだと思うんですけど、とはいえ、必ずしも、もちろん確率は非常に低いんですけれども、ずっと長くご健在であれば良いんですけれども、そうじゃない可能性も人間だからどこにでもあるとした時に、今の時点から女性・女系天皇の話を議論すること自体もタブー視されるのは、何故なんですか?
読売新聞が提言と社説を出したことで、今の時点から女性・女系天皇の話を議論することは、よりタブーではなくなりました。
竹田氏:まずその女系天皇なるものは、全く先例がないんですよね。であれば、先例のある形で何かできないかということは議論されていて、そこで今、国会で議論されている案が2つあるんですけども。さっき言いましたが、女性皇族が皇族の地位に残る。もう1つは旧皇族から養子を取ることによって、今ある宮家を残す。2番目のものは、歴史的にそうやってきたんですね。これまでもう1000年以上、長い間、皇室の歴史のある中、2000年、もしくはそれ以上とも言われますけども、途切れそうになったことは、3,4回あるんですよ。その時に傍系の宮家、つまり歴代天皇の男系の血筋を引いてる者の中から、天皇を擁立してきたわけなんですね。
こういう歴史があるので、それを踏み外さなければ。要するにかつて天皇になれなかった人がなるみたいな話じゃないので、要するに正統性が確保できる。これですね、先生方が色々な学問的な理由言うんですけど、私1個だけ重要なこと言うと、もし男系の血筋を引かないものが天皇になった時に、認める人と認めない人に別れちゃうんですよ。例えば現在の天皇陛下が天皇であることがおかしいなんていう人はいない。共産党員ですら認めてるわけだから。
ところが正統性が危ぶまれると、「いや俺はこんなの天皇として認めないよ」という人が一定数、出てきちゃう。そうすると憲法第一条に「日本国の象徴、日本国民統合の象徴」って書いてあるのに、何割もの人が「こんなもん天皇じゃない」なんて言い始めたら、それは問題じゃないかと。
だから歴史に則った形に皇位継承できるように、今ある皇室典範を微修正する。それが一般の人は養子取れるんだけど、皇族は取れないから、それを旧宮家の男系男子に限って取れるようにしたらどうかと。これ歴史的にそういうこと繰り返してきたので、それであれば法的にもそして歴史的にも、あのあのあの「正統性の揺らがない天皇が確保できる」。
それをやろうとしてる時にそんなもんどうせ無理だとか、どうせ途切れるとか言ってね、女系で良いなんていうのは、一生懸命、今、患者さんを直そうとしてんのに、どうせ死ぬんだから殺せみたいな話に聞こえるんですよね。一生懸命守ろうとしてて、国会でそれ納得して、議論してんのに、なんで読売はいきなり、そんなもん無価値だみたいなことを振りかざすような。だって朝日毎日ですら黙ってるのに、読売がですね、いきなりトチ狂ったみたいに、全部ひっくり返しに行ってるわけですよ。私もびっくりしましたよ。
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司会:安部さんそれでいいですか、今の答えというのは?
安部氏:う-ん、なんかこう、そうですね。まあおっしゃる通り、国の形に、そのまま直結する話なんで、憲法で規定されてますから。この部分の話って、多分、基本的に男系で行くべきであるというのが、ある程度のコンセンサスあると思うんですけど、多分その議論のところで、どこまでそのラディカルに議論していいのかっていうのは、結構大事な話だと思ってて。いやそもそもこう国の形として、ずっと男系天皇だけで行くっていうのが正しいっていうのはこれは本当に真なのかっていうのはこの辺はどうなんですか?
「国の形として、ずっと男系天皇だけで行くっていうのが正しいっていうのはこれは本当に真なのか」
竹田氏:例えばですよ、もう1000年、2000年の長い間、母から娘に、さらに娘、娘と女系により継承されてるものがあるとするならば、それはそのまま繋げればいいと思うんですね。だからもう2000年間、ちょっと何年か議論がありますけども、2800年、2000年、2千何百年、それだけ長い間、天皇の原理というものがあるわけだから、これを現代に生きる私たちがですね、たかだか70年や80年生きたっていう浅はかな知恵でもって変えようなんていうこと自体がですね、ちょっと私としては恐ろしいと思うんです。そのまま繋いどけばいいじゃないですか。だからなんか決まってない定まってないって言いますけど、決まってるし定まってるんですよ。それを変えようっていう人たちがいるわけですね。女系でいいだろうなんていうのは、これをもうぶった切ろうって話なんですよ。守ればいいじゃないか。
皇嗣は暫定的な皇位継承者です。
司会:なるほど。島田さんどうですか?過去の前例で言いますと、女性の天皇というのはいらっしゃったということですけれども。
島田氏:男性だけに限るっていう風になったのは明治以降ですよね。だから伝統っていうものは作られるものであって、時代によって変わっていくと。そういうことで言えば、男性に限定することによって、非常に厳しい状況が生まれたのは事実だし、なぜ男性にしたかっていう背景がね、やっぱり家社会っていうものを明治政府は作ろうとして、その中で天皇っていうものが、国民の模範みたいなそういう位置付けですよね。だからその男性っていう風に偏っていたわけで、それが今の世の中になってくると、女性天皇っていうことに関して女系じゃなくてね、女性天皇ってことに関して、やっぱり反対する人ってほとんどいないと思います。
司会:まさにですね、世論調査ではですね、女性にも認めるべきっていうような、84%あるというところ。この辺りは竹田さんどう受け取りますか?国民がこう思ってるってところは。
竹田氏:これはですね、これもよく女性天皇と女系天皇の違いについて、どれだけ分かってるかって問題があって、これ実際にですね、令和元年にNHKが行った世論調査があるんですけども、あのやはりね、「71%が女系天皇に賛成」だって言ってるわけですよ。ところが次の質問で「あなたは女性天皇と女系天皇の違いを知ってますか?」という、これに対して「よくわからないと答えた人は94%」なんですよ。だからよくね、「女性天皇、賛成ですか?女系天皇、賛成ですか?もう7割8割賛成」とか言うけど、結局その違いも分からず答えてるっていうのが実態だと思うんですよね。
しかも女性天皇って言っても先例はありますよ。ただ今もし女性天皇やったら、生涯未婚ってわけにはいかない。男の子が生まれて、その子が皇位継承権ありませんて言われたら、何なんだってことになってですね、なし崩し的に、これまでにない女系継承ってのが行われると。
だからそれを考えたら歴史的に女性天皇はあるんだけども、私は今それをやったら、もうほぼ間違いなく将来、男系継承が崩れると見ているので。だから…
竹山氏:女性と女系のちょっと説明というか、簡単にできますか?
竹田氏:簡単に言うと、男系というのは父と子の繋がりなんです。だから女性天皇は全員歴代天皇の男系の子孫。例えば天皇の娘ですから。愛子内親王殿下は男系の女子なんですね。ですから愛子内親王殿下が御即位になったら女性天皇です。例えば田中さん吉田さん、誰でもいいです、結婚して子供が生まれて吉田君、田中君あたりがですね、天皇になるとなると父を辿どっていっても歴代天皇にたどりつかない。要するに歴代天皇の男系の血筋を引かない人なんですね。その人が即位するというのは先例がない。
島田さん先ほどおっしゃったね、伝統は時代によって変わる。その通り。ただし、どんなに時代を経ても変わらないものがあるのもまた事実で、皇位継承のルールって例えば古代においては、兄貴よりも弟の方が優先だったりした時代があるわけですよ。明治以降、男だけになったとかあるんだけど、ちょっと変わるんですね。それでも絶対に変わったことがない原則が男系継承なんですよ。
竹山氏:これ竹田さん、さっき4人ぐらい女性の天皇さんいらっしゃったじゃないですか。
画面
過去8人(10代)の女性天皇
・推古天皇(33代)
・元明天皇(43代)
・明正天皇(109代)
・後桜町天皇(117代)など
→いずれも父が皇族の「男系」女性天皇
元正天皇を掲載していないこと、父が天皇の、ではなく皇族の「男系」女性天皇と書いているところが、恣意的ですね。
竹山氏:そしたら男系の女性天皇ってこと。ということは、この天皇陛下(女性天皇)じゃ天皇が終わるじゃないですか。そうすると次どこに行ったってことですか?
竹田氏:例えば推古天皇の場合は皇位継承者がいなくなって、女の子だから仕方なくなって、ではなくって、皇位継承権者が、ものすごい人数がいて、戦争が起きそうになった。まだルールとか決まってなかったから。そこで推古天皇が立つことによって、当時の聖徳太子を皇太子に導いて、その子が大人になるまでの間、叔母が代わりに担うという。だから、いったん担って元に戻すということがある。ちょっとそうじゃない事例もあるんですけども。なので中継ぎ的な役割を果たした方がいらっしゃいます。
司会:どうでしょうか、女性陣にも聞いてみたいんですけれども、山崎(怜奈)さん、どう思われましたか?
山崎氏:伝統が時代によって変わってゆくけれども、変らないものもあるというのをお聞きした時に、国の象徴だから本人たちの意向とか意見っていうのは、我々とかと考え方とか受け取られ方は全く違うのかもしれないけれども、ご本人たちはどう思っているんだろうなというのが凄く気になります。血筋の話だから、本人たちの話っていうのは、受け取られないものなのかなっていう…
司会:山下さん、この辺り、どうなんですか?聞くというのは難しい話ですけれども。
山下氏:憲法で天皇は権能がないという風になっていますけれど、利害関係者として意見を述べることも権能かっていうところが、憲法解釈が非常に難しいところで、それが覆るというか、事例としてあったのが、今の上皇陛下の御譲位。政府の方は国会に対してのおことばではなくて、上皇陛下のお気持ちを国民が受け取って、国民が国会を動かした。だから政治に対して何か仰ったわけではない。国民に仰ったんだというような解釈にしたんですね。
ですから、それが有りであれば、天皇家としてのお考えというものをお出しになるというのは、私は有るというか、必要じゃないかと。おそらくこの話というのは、その辺りが出てこないと片付かないんじゃないかと思ってるんで。
天皇は、日本国憲法の定める国事行為のみを行い、国政に関する権能を有しない(憲法第4条第1項)
島田氏:天皇っていうのは、昔はちゃんと政治を担ってたわけですよ。
山下氏:自分で決めてたわけですからね。
島田氏:明治天皇でも昭和天皇でも政治というものと深く関わっていたわけですよ。それが戦後になって政治的な部分を…
山下氏:全部、取り上げられてしまった。
島田氏:これが非常に不自然なこと。
竹田氏:それは違います。関わっていたのは事実です。現在も内閣総理大臣の任命は天皇陛下の国事行為ですから関わっています。ただ天皇のおことばによって政治を決するというのは、明治から現在においてですね、たった一回しかないんですね。それがポツダム宣言受諾です。それ以外に天皇陛下が、天皇が政治的な意見を言って政治を決めるというのは、明治憲法違反なんですよ。だから必ず国務大臣の輔弼(ほひつ 天皇の権能行使に対して助言すること)によって行わなくてはいけないので、天皇が法律を作るとか政治を動かすのは憲法違反だったんですね。
山下氏:それは明治以降の話ですよね。
竹田氏:明治以降の話です。
島田氏:政治的な発言ということで言えば、違うんじゃないですか?
竹田氏:いやそれは、政治的な発言は、内奏におけることで。明治以前ですと、江戸時代は、いよいよ政治について一言も、ものを言ってはいけなかったんです。これを破ったのが孝明天皇ですから、幕末ですね。それまで数百年間、天皇が政治に意見を述べたことは無かったんです。よく天皇が政治を動かしてるっていうけど、後醍醐天皇とか、本当に何人かいるだけで、天皇っていうのは政治を…
安部氏:これって面白い話で、要は天皇って、否定されちゃいけないわけですよね、その人が統べてるから。言いたいことがあって、政治的な何かを言いましたと。それはポジションを取るということなので。ポジションを取った時に、いや、間違っていたなというのが、時々、後からあるわけじゃないですか。間違ってたことになると、「あれ?絶対の存在も、この人、間違ってるじゃないですか」というのがあって、というのが内紛の種になるねというのがあって…
司会:政治的な発言に関してはそうかもしれないですけれど、御意向を伺うという面では、どうなのかというところなんですよね。
山下氏:皇室内部の話をどうするかというのは、家長としてのお考えというのは、当然、尊重される。ものによっては幕府側との調整が必要だとしても、例えば儲君(ちょくん 皇太子)、次の天皇っていうのは、先ほど竹田さんも仰ってましたけど、今のような順番じゃなくて、次男であったり三男であったりでも別にいいわけですよ。
山崎氏:これ、何でこう思ったかっていうと、雅子さまの時のことを考えたときに、愛子さまがお生まれになって、悠仁さまが、まだお生まれになっていない時に、散々、議論されたじゃないですか。悠仁さまがお生まれになって、皇位継承するんだっていう風になってるけれども、じゃあ悠仁さまが今後、ご結婚されて、じゃあその人は、天皇だからそこは考えられないのかもしれないけれど、とんでもないプレッシャーと戦って生きていくことになるんだなって。
司会:そういうことになりますよね。
竹山氏:ご結婚なさった方もね。
司会:悠仁さま自身もですよね。
山崎氏:天皇云々の系譜のこととかは、私はそこまで詳しくはないけれど、人として、その気持ちは何処へ行くんだろうと思って。
司会:聞かないとというところは…
竹山氏:それが思うのは、今の時代にそういうプレッシャーを与える人が出ちゃって良いんだろうかっていうのが、やっぱりちょっと思うところではある。
司会:そうですね…
山崎氏:それは時代の移り変わりとして私は素直に、そう感じ取ってしまった。
時代の移り変わり、女性・女系天皇=双系継承。
竹田氏:その点なんですけれども、その通りだと思うんですね。ただ今はもう、御一方が産まなかったら、もうアウトみたいな緊張感があるんですけれども、かつては複数の宮家があったので、たとえ本家で生まれなくても、何処かで生まれれば大丈夫だったわけですよ。だから宮家を複数確保しておくということが、そのプレッシャーも緩和することにはなると思いますね。
山崎氏:だから、その議論も平行して行われているんですね。
竹田氏:まさに今ある宮家を残す方法として、旧宮家から養子を入れることによって、今ある宮家を残そう。これ、今国会で議論していて、おそらく決まるんですね、自民党と野党の一部が賛成して。一応、念のため言っときますけど、私、こういうこと言うとですね「竹田さん、あんたそんなことまで言って、皇族になりたいのか」って必ず、聞かれるんですよ。この番組でも何回も。言っときますけど、よく考えて下さい。もし私が皇族になりたかったら、どう振る舞うのが得だと思います?黙っているのが一番得。しゃべればしゃべるだけ離れていってるんですよ。私はですね、皇室の外にいて、皇室を守るのが自分の役割だと思っているので、自分自身が皇族になっちゃったらですね、できない。しかも私は会社もやってますし、ラーメン屋ですからね。店をどうするんだって話ですから。
司会:まさに竹田さんの話から、2点目の論点に行かせていただければなと思うんですけども、現在の皇室の構成を見るとですね、皇族方はですね、16人いらっしゃいます。皇位継承者は3人で、未婚の女性皇族は5人ということになっていまして。竹田さんからも再三ありました2022年の政府有識者会議の案では、結婚した女性も皇室に残れるようにするなど、女性宮家の創設も検討しているということなんですけども、皇室の安定のために、女性宮家の創設は必要ということで、どうなんでしょう。この辺りの議論をちょっと重ねていければ。島田さん、どう思われますか、女性宮家。
島田氏:結婚問題というのがね、非常に難しくなってるんですよ。皇族に嫁ぐっていうような人が果たしているのか。そういう人の家はそれに対して賛成するのかっていうことで非常に壁が高くなる。それで今度、女性宮家ってことになってくると、そのハードルがさらに高くなるわけです。そういうことを考えても無駄ではないか。
司会:現実的ではないということですね。
島田氏:全く現実的ではない。
司会:山下さん、どうですか。
山下氏:いやこの女性宮家の話っていうのは結局、女性女系っていう先ほどの話と一緒でですね、要するに、女性宮家を作るっていうのは結局、配偶者とお子様をどうするのかっていうのは、その今の男性と同じように、配偶者も皇族、子供も皇族って言うと、今の男性皇族と同じような身分けですけど、だからそこと同じ話ですよね。
司会:竹田さんどうですか
竹田氏:島田さんがおっしゃる結婚のハードル。ハードルが上がるというのはその通りだと思います。じゃあせっかく恋愛してもね、自分結婚して、俺、皇族になるのってなったら、それちょっと躊躇しちゃいますよねえ。それはあのその通りです。まさに山下さん、おっしゃったのもその通りだと私思うんですね。つまり女性宮家を作ると、これ将来的に女性天皇になり、その先に女系天皇がある。これセットなんですよね。ですから今言えるとしたら、女性天皇、女系天皇は、さっき言ったみたいな理由で、さすがに今いらっしゃるのに、その方を排除する話はしにくい。そうすると今言ったみたいに女性、結婚後残った方がいいんじゃないかって言われるんですけど、私はここに私はこれ反対なんですよ、女性宮家反対です。
山下氏:当然そうですよね。
竹田氏:なぜかと言うと、そもそもこれ理由が、嘘があるんですね。要するに、ご公務の担い手を確保しなきゃいけないから女性皇族離れたらいけないから、残ってもらって、ご公務してもらうってんですけども、皇族じゃないとできないご公務って基本的にないんですね。唯一、できないのは、摂政と国事行為の臨時代行だけです。公務は全部継続可能なんです。
例えば私の祖父は民間人となりましたけども、なんとか協会の名誉会長とかずっとそのまま続けてましたし、民間人になった後どんどん増えていってもう晩年はもう40近くやってましたからね。
宮中祭祀なんかも、そもそも皇族方は宮中祭祀の主体ではないので、陪席が必要ならばお願いすればいいし、園遊会だって、宮中晩餐会だって出ていただけばいいですし。あと被災地ご訪問だってね、いらしたらそれはものすごく意味のあることで、だってプリンセスダイアナだって王室離れた後、地雷の撲滅とかエイズの支援とか、ずっとやってましたよね。黒田清子様もご結婚後、民間人となられましたけども、神宮、伊勢の神宮の祭主をなさってます。これ現職だと結構難しいです。一宗教法人の祭主ですから。だから活動の幅も広がるので、だからこれ嘘なんですよ。民間人になった後も、やっていただけばいいんですよね。
安部氏:逆に言うと、皇族関係者の話を聞いていると、宮中祭祀が一番難しいですと。宮中祭祀は、天皇家と、多分、秋篠宮家だけしか、本当に意味で触っていなくて、実際、今いる宮家の中でも、厳しいと思うという方々が結構、いますと。宮家を創ったからといって、特に皇族関係で最も秘匿性が高いというか、重要性が高いのは、宮中祭祀の話だと思いますけど、こういうものに関しては、相当、小さい頃から教え込まないと難しいらしいんですよ。
竹田氏:それはちょっと違うんですよ。上皇陛下が御即位遊ばした時には、宮中祭祀はお分かりにならない、経験がないから。宮中祭祀と言うのは、陛下お一人でなさることなので。ただお外陣で衣の擦れる音は聴いていらしたと思うんです。
山下氏:新嘗祭のことですよね。
竹田氏:新嘗祭。それ以外の毎朝の礼拝だと皇族方が主体としてなさるわけじゃない。上皇陛下が仰っていたのは、当時の祭祀の先生がいて、先帝と同じように出来るように教えてくれと。少しでも角度や形が違ったら、憚らずに言うようにといってですね、鎌田純一さんという先帝についていた方が全て伝授する。つまり天皇に祭式を教える先生がいるんですよ。
そもそも皇太子だからって、知ってるわけじゃない。見えないんですから。だから一般皇族ができないのは当然で、天皇になる瞬間に分らなくても大丈夫です。ちゃんと先生がいます。
安部氏:僕が言いたかったのは何かというと、とにかくこの話というのは、手前でやっておいた方がいいと。なるべく候補者になるような宮家もそうだし、男性とか女性とかも含めて、なるべく多くの候補者がいる状態にしておかないと。
手前から準備するのが難しいというのが一つと、ここで議論している中で、唯一、論点が違うのが、竹田さんだけが女性・女系に関して極めて強くNOのスタンスを取っていて、残りの方は、どちらもあるなというニュートラルな立場だと思いますけど、ここの部分だけ多分、議論の中でかなり分れるんですよね。
ここの部分、読売は、むしろいいボールを投げてくれたんじゃないかと思っていて、結局、その話をするっていうことが、まさに70年の個人のね、歴史がない人が、2000年の歴史に挑むのかっていう話もあるし、一方で、そういう人の営みの中で物事が改革されてきたということが重要だし、実際に2000年というのも、そういうのの連続であるから、今から変わってゆくこともあるだろうという意味でいうと、まさに女系天皇、女性天皇みたいな話も含めて、もっともっと知ってもらって、その上で国の形としてこの先、10年、20年、100年、200年、1000年、2000年、どうしてゆくんですかっていうのをした方が良いと思うので。僕は、今、国会の中で、その部分が触れられていないのは、ちょっとどうなのかな?と思います。
生まれた時から薫陶を受けておられるというところが大切というのが安部氏の主旨。HOWTOではありません。
竹山氏:内藤(佐和子 日本テーマパーク開発社長/前徳島市長)さん、どう思います?
内藤氏:いや、早めにこういう話をしておくのは、大事だと思ってるんですけど、こういった議論って、いつまで位に、目途で決めておいた方がいいというか。
安部氏:僕が高校生の時に、愛子さんがね、幼稚園に入るっていって、校舎の中にやってきて、僕らのルートを変えられたわけですけど、その頃から、同じような話をしてますよ。
内藤氏:だから、いつまで位に決めようという目途は決めないんですか、逆に。
山下氏:決めないというか、決めたくないんでしょうね。
竹田氏:私は決まったと思ってるんですね。つまり悠仁親王殿下がお生まれになったことによって、女性天皇、女系天皇の話は終わったんですよ。じゃあ、どうやって皇族数を確保して、皆が納得できる形にするかをやっているだけで、決まっていないわけじゃないんですよ。一定の決着を見たんです。
安部氏:それは決まったとみる人もいるし、決まってないとみる人もいるんじゃないですか?
竹田氏:だから一定の時間を得た。だってあの時、悠仁親王殿下がお生まれにならなかったら、もう本当に待ったなしだったわけですよね。若宮がお生まれになったから、これで皇族数を確保してゆけばいい。宮家を確保してゆけばいい。そこで今、国会で議論をしているのは、私は女性宮家は反対ですけれども、もう一つの旧宮家から養子を取って、今ある宮家を残す。これはしっかりと模索すべきだと。せっかく、国会で、いま議論しているんだから、やればいいわけで。それをやらずに、どうせ繋がないよというのは、これは酷い話だと思いますね。
竹山氏:この考えはないんでしょうか、ブレるかもしれないけれども、悠仁さまがいらっしゃるじゃないですか、一番若い、皇位継承者ですよね。その議論をあんまり世の中でやっちゃうと、悠仁さまの御結婚なさる方も将来、誰かしら、今いるわけですよね、何処かにね。あんまり議論すると、その人にプレッシャーを敢えてかけるんじゃなかろうかっていう考えも、もしかしたらあるかもしれなくて。その未来の後に、結果によってまたこの議論をしなくてはいけない時が来るかもしれないし…
島田氏:その時に、本当に皇族の数が減っているので、結婚するということが、今よりもさらにそういう面でも大きく…
竹田氏:だから宮家を確保するんです。今ある宮家は、皆、途絶えることが決まってますから、しっかりと養子を入れてですね、今ある宮家を確保すれば、そのプレッシャーも軽くなるということです。
安部氏:竹田さんのスタンスというのは、基本的には男系を維持して、昔の旧宮家を戻して、候補者を増やしましょうであり、竹田さんとしては議論は終わっていると思うんだけれども、いやそうではないという話もあるのが、女性宮家とか、女性天皇みたいな話での候補者の増やし方というのも、これからの未来を考えたら、この国の形としてあり得るんじゃないかっていうのが、もう一個の意見ということですよね。
司会:島田さんどうですか?この養子をとして受け入れてくという。
島田氏:いや僕は旧宮家に対して非常に不審感がありますね。
司会:と言いますと?
島田氏:それはなぜかって言うと、天皇制というものを維持するっていう方向に、一体その戦後、貢献してきたのかと。1番ひどかったのは、やっぱり上皇陛下が結婚される時ですよ。この時に候補になったその皇族、旧宮家とかそれから旧華族ですね、日本の貴族。そういう人たちの家が一斉に、自分の娘を見合いで結婚させて逃げたんですよ。こういう事実があると、僕は旧、そういう特権階級に対して非常に不審感がある。美智子さまが皇太子妃殿下になった後に皇族の中でやっぱり美智子さまを好ましくないっていう、そういうあれがあったわけですよね。そういうことも含めて、僕はだからそういうところに対して旧宮家を復活させるなんていうのはとんでもない話だと思います。
竹田氏:今の話は大変失礼で無礼だと思います。
島田氏:はい、無礼です。無礼だけど、そうじゃないんですか?
竹田氏:無礼ですね。極まりない。だから分かった上で言うなら分かりますよ。まああの旧宮家って結構人数もいますね。中には私から見てもこいつはやばいなと思う人いますよ。いやでもそうじゃない人もいるわけで、なんか全部知り尽くしたかのように言いますけど、あなた一族の何をご存じなんです?
島田氏:じゃあなぜ結婚、そういう時にみんなが逃げたんですか。
竹田氏:なんでです?どういう意味ですか?誰が逃げた?誰が逃げたんです?
島田氏:候補として上がった人たちが。
竹田氏:誰が逃げたんです?じゃあ逃げてない人は誰です?
島田氏:逃げていない人はいなかった。
竹田氏:候補に上がった人が全員、マスメディアにさらされるんですか?水面下の事例もあったでしょ?なんか全部知り尽くしてね、それでもう100人が100人とも言うなら分かりますけど、何も知らないくせに、よくそんなこと言えますね。失礼ですよ。
司会:まあ分かりました。旧宮家に不審感があるというのは、個人の意見で島田さんの意見と言って受け止めさせていただきますし、竹田さんもですね、旧宮家でいらっしゃるということになりますから、もしですよ、これが養子としてっていう話になったら、分かんないですけど、竹田さんのご親族の方とか、そういった方に、こういきなり急にですね、皇族に入ってください、またっていう風になってしまうのは、どうなのかなと思ったんですけど。
竹田氏:これ重要なのは養子ということはですね、養子を取る宮様がいらっしゃるわけです。これは例えば復帰って言うと誰が決めるのって問題あるんですけども、養子の場合は、宮様がじゃあ自分の宮家は養子を取って残そうと、思召され、そして色々と話の中で、この人面白かった、来てくれないかしらと言って、人選と説得までしてくださると。ここが重要でして、この養子案ってこれ私が言い始めた案なんです。私が言うまでは、単純復帰案ばかりだったんですけど私は単純復帰案よりも養子案の方がいいという。そしたら今回、有識者会議の結論にこれが入ったんですね。
養子案の内実が語られました。政府は把握しているのでしょうか?
司会:なるほどね。山下さんどう考えですか?この養子案は?
山下氏:私はその50年100年っていうスパンで見た時に、今って考えると、なかなか国民は受け止めないでしょう。受け止められないでしょうけれども、皇室で生まれて育った子っていうことであれば、今の皇族に対する目と同じような目で国民は見ると思ってますんで。ですから100年先とかっていうことで考えれば、特に問題ないだろうと思ってます。
今日、今日の議論で私もやっぱり聞いていつもと同じような話なんですけどね、結局その今までの皇室っていうのは歴史上ずっと繋がってきたと言っても、それはやっぱり前提として身分社会の中で繋がってきたので、日本って身分社会無くなってまだ80年なんですよ。だから今、その皇室っていうのは、その一般人か皇族か、皇室の人かっていう、要するに、大地に棒が刺さっているようなもんで、昔はある程度、支える人たちがいた中で、その一族の中での結婚だとかっていうのが普通だったわけでね。そういう状況の中で今までもってきた。それを今もやるべきだっていうところに無理があるんじゃないか。でもそれやっぱやっていかなきゃいけないのか、それでも変えるのかっていうところが、今そうですね、今、問われているところですね。
司会:竹山さん、難しい話になりましたけれど、如何ですか?
竹山氏:色んなところで、この議論をやられているけれど、結局、そういう風な話になりますよね。皆さんの仰られていること、両方、勉強になります。何千年、何百年の歴史を我々が変えていいのか、それはもの凄く思う。けれどやっぱり、太平洋戦争以降、日本という国は色々な事情があって、色々やり方も変わったわけじゃないですか。だからそれで、昔のやり方をそのままっていうのは、今の建付けに合わないだろうなとかいうのもありますけどね。うーん。でも誰かしらが、今、日本にいらっしゃる誰かしらがプレッシャーになったり、生き辛いということになっちゃうことが、一番まずいと思っちゃうんで。
安部氏:でも皇室の存在って、誰かの犠牲の上に成り立っていると思いますよ、正直言って。
竹山氏:それでも少しでもねっていうのは思いますよね。
司会:分かりました。島田さん、山下さん、ありがとうございました。
カンニング竹山さん、山崎怜奈さん、司会の仁科健吾テレビ朝日アナウンサーの反応が非常にまともで、心洗われました。26日にLIVEで放送されたという番組の2日後28日に、朝日新聞が社説を出したことは非常に痛快。
そして養子案の内実が露わに。男系固執派の皆さまはご存知なのでしょうか、本当にその船に乗って大丈夫ですか?
「愛子天皇への道」サイト運営メンバー まいこ
3 件のコメント
くりんぐ
2025年5月29日
今上陛下に愛子さまという立派に育たれたお子さまがいらっしゃるのに、「女」だから皇位継承者になれない。
皇位継承は今上陛下の直系優先だというのに、「女」だから蔑ろにするなんて、ただの男尊女卑です。
皇位は世襲のもの。
世襲には男系女系男系女系男女全て含まれます。
皇位継承が確定しているのは直系の皇太子のみ。
秋篠宮さまも悠仁さまも傍系で、皇位継承は確定していません。
現在皇位継承順位1位の秋篠宮さまはご家族でジェンダー平等に取り組まれています。
悠仁さまを姉である小室眞子さん・佳子さまと同じように分け隔てなく育てられました。
「男だから」今上陛下の直系である愛子さまを差し置いて皇位継承することを、秋篠宮さまも悠仁さまも望まれません。
世襲が始まったのは、推古天皇の父である欽明天皇の時代から。
それ以前は合議制によって、性別問わず実力のある方が選ばれていました。
「男系の血筋を受け継がないものが天皇になった事例」はあったのです。
DNA鑑定の無い、男系の血筋を証明する術が無い時代の天皇まで含めて「一度の例外もなく男系継承が続いた」と言うのはただの思い込みです。
元正天皇は母である元明天皇から皇位を継いだ、女系継承です。
父親の草壁皇子は皇位を継ぐことなく亡くなっています。
天智天皇は両親どちらも天皇ですが、皇位は母親である斉明天皇から継いでいます。
男系継承が父と子のつながりというのなら、子から母親への継承である文武天皇→元明天皇はそれに含まれない例外です。
男系継承維持のために旧宮家系男系男子を養子にすると言われても、旧宮家は北朝三代崇光天皇の男系子孫。
あまりにも血筋が遠過ぎて、明治・昭和天皇の皇女に嫁いでいただくことで天皇との血筋を近づけ、なんとか正統性を確保してきたのが実情。
竹田氏が「明治天皇の玄孫」を名乗れるのも、「女系」の血筋のおかげ。
皇統には男系も女系も含まれていて、今上陛下と血筋が近い方が優先されてきたのです。
旧宮家ほど血筋が離れた方による継承はありません。
旧宮家の方々はもう皇籍離脱されているので皇族ではなく国民ですし、皇位継承権もありません。
国民を血筋で特別扱いすることは、憲法違反である門地による差別に該当します。
天皇にも摂政にも、国会議員や大臣全ての公務員に憲法遵守義務があります。
養子縁組が禁じられたのは、時の天皇の継承者を実子及び血縁の近い親族に限定するため。
赤の他人が養子縁組によって天皇とは血縁では赤の他人が法の上では実子とみなされ、皇位を簒奪するのを防ぐ為。
その養子縁組案を言い出したのが竹田氏だということは、「女に継がせるのが嫌だから、男を養子にして皇室を乗っ取る」という意図があるということ。
SSKA
2025年5月29日
島田裕巳が旧宮家系の不祥事を赤裸々に述べている所にそれは不敬だと遮るのが竹田の本性だとよく分かりますね。
自分は旧宮家系の代弁者(実際は勝手に自認している)であり、皇帝になった気分で物を言っているのでしょう。
竹田は数百年も離れた赤の他人なのに皇室と関係がある風にデマを重ね、自身の血統ブランドを高める事でビジネスしたい、しかし男系と言うアイデンティティが崩れれば成り立たいから皇室の女性蔑視の絶対化に必死なだけです。
自分への批判は許さない、ただそれだけの目的で国民の中の特別な血統を制度化して異論を封じ民主主義の公平な議論を成り立たせず言論の自由を崩壊させ自身の立場を治外法権化する、憲法14条平等原則に反抗するのもそれが最たる理由です。
養子の実現が目的ではなく、養子を輩出すると認められた家系は他の国民より優れているから従えと新たな身分制で自分を保証する為に、邪魔な存在の愛子様達や双系の支持者の排除を訴えるだけの反社会思想の持ち主です。
明日鍍 禮Xロックに抗議中
2025年5月29日
斉明ー天智は女系男子では?も問うてみたいですね。
父は欽明だから天智は男系と、ダンケーカルトは言いそうですが
「皇位継承」であって「血統継承」では無いので「母ー息子」で彼らの造語で言う処の「女系男子」ですよね。
そもそも、「男系男子、女子」なる言葉自体が和製英語みたいなもので海外でも理解されません。
たばこの日本銘柄の「マイルドセブン」みたいなもんですね。