安定的皇位継承について、毎日新聞が署名記事を出しました。
なぜ自民は「皇室会議案」に反対するのか=野口武則【毎日新聞】
概要
・野田氏の「結婚する女性皇族の夫と子の身分について、皇室会議の議に委ねる案」は麻生氏が受け入れなかった。
・皇室会議に皇族2人が含まれているのは天皇の家族である皇族の考え方を間接的に確認するため。
・自民党が反対するのは女系天皇の芽を潰すため。皇室が同調しているなら皇室会議に諮ってもいいはず。
・小泉政権の有識者会議が2005年、女性・女系天皇容認の報告書をまとめた際、内閣官房と宮内庁の幹部が連絡を密に取り合い、「陛下からやめるよう言われたら進められない。内々に感触を確かめた上で、小泉首相に『大丈夫です』と伝えた」
・野田政権が2012年に女性皇族が結婚後も皇族に残る女性宮家に関する論点整理をまとめた際も、宮内庁の羽毛田信吾長官(当時)が皇族減少に対する危機感を野田首相(同)に伝えたのが出発点。
・保守派の論理と心理は、男系継承こそが天皇の正統性を支える絶対的な本質であり、女系天皇を容認することは、80年前のポツダム宣言の受諾に匹敵するほど重いこと。
・御前会議における昭和天皇の「聖断」に反対する陸軍青年将校が1945年8月15日未明、クーデター未遂事件を起こしたのは、彼らが見ているのは目の前にいる生身の人間としての天皇でなく、皇祖皇宗(こうそこうそう 天皇の始祖と当代に至るまでの歴代の天皇)に連なる歴史的存在としての天皇だからで、保守派の考えと通底。
・皇室制度の運用に関して皇族の意見を聞いたとしても、国民の意思と大きくかけ離れることにはならない。
結び:それでも、保守派が納得するには、まだ日が高いようだ。政府がようやくポツダム宣言の受諾に至ったのは、広島・長崎への原爆投下、ソ連の対日参戦で追い込まれた末だった。
結びのポツダム宣言の受諾については、様ざまな見解がありますが、男系男子に拘る保守派は何処を向いているのかと厳しく詰め寄る記事だったのではないかと思います。
毎日新聞が安定的皇位継承について断続的に取り上げてくれるのは、素晴らしいですね。
「愛子天皇への道」サイト運営メンバー まいこ
7 件のコメント
ダダ
2025年6月2日
意見投稿しました(`・ω・´)ゞ
お世話になります。
6月2日の野口武則様の記事『なぜ自民は「皇室会議案」に反対するのか』を読みました。
安定的な皇位継承の実現を願う皇室の意思(回答)をポツダム宣言になぞらえるのは不適当と思いましたが、自民党(あるいは保守派国会議員)の異常さが良く分かる内容でした。
皇室会議案を拒否したことは自民党の謀反であり、5月22日の宮内庁長官の発言から陛下のお気持ちを忖度することもないと思います。
・(皇族数確保は)安定的な皇統を後世につなげていくという意味でも、大変重要。
・皇族方の減少は大変大きな課題で、それを踏まえての議論はしっかり進めていただきたい。
・皇室の皆様のご活動は、日本国民にとってかけがえの無いものであり、減っていくということは大変不幸なこと。
https://www.asahi.com/articles/AST5Q2H3CT5QUTIL02MM.html?iref=pc_ss_date_article
自民党が与党である限り、皇室の伝統(国民と苦楽を共にし共に在り続ける)が次代に繋がることはありません。
引続き、国会議員の狂乱ぶりを報道して下さるようお願い申し上げます。
パワーホール
2025年6月2日
皇室の皆様方につき畏れ多いという感覚があるなら女性女系天皇につき反対するのは筋違いだと思います。また、毎日新聞にも皇位継承問題につき皇室会議で皇室の皆様方の意見を聞くべきと意見を送らせていただきました。
daigo
2025年6月2日
感謝のメールを送りました。
突撃一番
2025年6月2日
手遅れになってから女系を認めても、皇室は「焼け野原」にされてしまっているという事か。
SSKA
2025年6月2日
戦前と全く異なるのは滅びるのは日本国では無く精神的礎として勝手に奉じて来た男系主義者のプライドですから、単に弱い自分が耐えられないのでしょう。
明治以来の天皇と男系主義を重ね合わせた思想が幾多の近代戦争の勝利や敗戦後の混乱からの経済復興に寄与した証拠なんて何一つ上げられないじゃないですか。
国民や国家の概念を取り違えたから可笑しな事になっているのに何時まで気付かないのでしょうね。
SSKA
2025年6月2日
自民党にとって党の結束を固める信仰心に近いもので見えない存在に怯えて理解不能な言動を取る心霊主義者と同じなので、残念ながら恐怖を取り去るか別に与えるかしない限りどうしようもない状況に思われます。
史実に即さない万世一系と男系主義を精神面で守り抜く事で現在の複雑な国際情勢やかつての戦勝国との激しい抗争も勝ち抜けるしそれ以外無いと心の底で思い込んでいなければこの様な醜態にはなりませんし、屈辱的な敗戦国の心理トラウマを何時までも拭えないのが原因にあるのでしょう。
本来男が弱い女子供を力で守る為の侍の精神が現在は歪んでしまい、弱体化した男が更に弱い者を痛めつける虐待の心理に転化して残る事で様々な悪影響を及ぼしている形と思われますが、自分達の弱弱しい生身の姿や感情を正視したくないから、天皇の実体も見たくないと言う極めて自己中心的な考えに過ぎません。
ありんこ
2025年6月2日
サクッとエールを送っておきました!!!