ポリティカルコレクトネスが跋扈する時代に入ってから「女優」という言葉は「俳優」に統一される傾向にあり、また「女流作家」や「女流棋士」などという呼称も非難の対象となっています。
その伝で行くなら、英国で「王:King」という語に「女王:Queen」という語を対置するのも「けしからん!」となって良いはずです。しかし、伝統や慣習を重んじる英国にあっては、ヴィクトリアやエリザベスのように世界史的に重要な女王も多いためか、女王という呼称が非難の対象になった例を寡聞にして知りません。
ところで日本の天皇のことですが、古代の推古天皇から近世の後桜町天皇まで10代8方もの女性天皇が即位していますが、あえて女性の天皇を女帝とは呼ばず、男帝も女帝もなく今日に至るまで一般的な呼称は「天皇」のみとなっています。このことは、皇位継承の伝統が男女の別なく平等に即位できるものだったことを物語っています。
絶対的な男尊女卑の儒教ともアダムの肋骨からイブが造られたとするキリスト教とも違う日本にあっては、男尊女卑的な似非の伝統保守派を排し、「女は太陽」という原始に戻るべきではないしょうか。それこそが天照大神や卑弥呼を戴いた国柄だと思うわけであります。
(メールより)文責 京都のS
14 件のコメント
京都のS
2021年7月10日
タルト様、ありがとうございます。「根気よく周知する」にはエネルギーが要りますね。女帝を認める左派にしても、眞子様に小室圭氏が婿入りし、もし愛子様を差し置いて眞子様が皇位に就かれることがあった場合、以後は小室王朝に移ると思っている可能性も否定できません。
儒教の同姓不婚に囚われているのは、男系派(右派)も左派も一緒だということでしょうかね。
タルト
2021年7月9日
ナクラ様が言われる通り、夫婦別姓に反対する人々の主張は、同姓こそが家族の一体感を守るというものなのに、皇族については、同姓でも家族が一体にならないという、奇妙な主張ですね。
京都のS様も書かれている通り、夫婦同姓(厳密に言えば夫婦共、姓が無い)のですから、皇室に入る方の御実家の影響を云々するのは、夫婦同姓であることによって家族が一体になるとの思想と、完全に矛盾しています。主張する人々は重なっているはずなのに。
さらに、女性宮家の当主と結婚された方が、夫婦心を一つにして家庭を築かれるという、最重要な現実を、自分たちの勝手な都合で、完全に無視しています。
有識者会議における男系派論客・百地章氏の資料では女系天皇に強固に反対しながら、旧宮家子孫について、臣籍降嫁された元内親王の血筋を引いているから天皇家と血筋が近いと、男系絶対主義と矛盾したことを平気で主張しています。(資料5ページ目 ②)
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/taii_tokurei/dai4/siryou5.pdf
男系派の、このような二枚舌、ご都合主義を根気よく周知するのも、必要なことかも知れません。
京都のS
2021年7月9日
ナクラ様、本文中に男系・女系の話を出したっけ?と思って読み返しましたが、楽進様の※からの流れでしょうか。
天皇は元より姓も苗字も持たず、宮号も苗字ではありません。また、某家の女性が輿入れされて皇后になられる場合、その方も苗字を失うので正田王朝にも小和田王朝にもなりません。ゆえに、当然ながら愛子帝に婿入りされた方も苗字を失うため、その方の実家が権威付けされることも次代に王朝が移ることも現代日本では絶対にありません。そこさえ押さえておけば大丈夫かと思います。
ただ「ウーン」と唸ってしまうのは、他人に解るように説明しようとする場合ですね。
ナクラ
2021年7月8日
もう1つ思ったのですが、男系、女系に拘るのは、中世の考え、言うならば夫婦別姓の考え方ではないでしょうか。
結婚しても、実家の一員と考える。(例:日野富子)
自民党の保守勢力は、夫婦別姓に反対しているくせに、この問題では、夫婦の単位ではなく夫(父)、妻(母)で分けて考えている。
矛盾していると思う。
ナクラ
2021年7月8日
あまり、深く考えるのも良くないかもしれません。
単純に、天皇陛下の次が、敬宮愛子内親王(女性天皇)、その次を敬宮愛子内親王のお子様を、と考えると女系天皇になるだけです。
直系による世襲なので問題ないでしょう。
世界の王室の流れも同様ですし。
京都のS
2021年7月8日
ねこまる様、ダダ様、ただし様、ありがとうございます。楽進様、私も「う~ん」と唸っています。
京都のS
2021年7月8日
基礎医学研究者様、ありがとうございます。欧米の方が保守的、そうかもしれません。「アダムの肋骨からイブが造られた」というキリスト教原理主義に忠実なのかもしれません。日本人は当世の流行り物に靡く性質が強いですから、ポリコレが流行れば差別ならぬ区別も無視するのでしょう。逆に男系派は意固地になり、シンボリックに皇室だけは男系を貫けと言うかもしれません。皇統問題にしてもグローバリズムにしてもコロナ禍にしても、島国根性(舶来の流行り物に飛びつく)や空気支配(全体主義に逆らえない)、因習固執(守りたいのはソコ?)といった日本人の悪い部分ばかりが噴出していて嫌になります。
京都のS
2021年7月8日
かっしー様、ありがとうございます。「大仏開眼」というNHKドラマをご存じでしょうか?阿倍皇太子(後の孝謙天皇:石原さとみ)が主人公です。堂々と皇太子を名乗ってましたから痛快でした。このことは「これが皇室の伝統だろ?」と投げかけたわけで、脚本家・池端俊策氏の自信と覚悟が窺えました。
楽進
2021年7月8日
男女の別なく天皇、宮家で通用するはずなのに、皇室典範改正を説明する時に、女性天皇、女系宮家と云う言葉を使わなくてはならないというのが、ウ~ンと思ってしまいます。
ただし
2021年7月8日
『女は太陽』これが一番しっくり来ます。天照大神や卑弥呼を戴いた国ならではの自然な感覚なのでしょうね。
女優は、やはり『女優』と呼びたいです。
ダダ
2021年7月7日
「天皇」には男女の区別がない。その通りですね!
現憲法では国民の象徴と明記されているのですから、なおさらです。
男尊女卑の感性は今すぐに捨てて、皇室と共に歩む未来を創りましょう!
かっしー
2021年7月7日
天皇について男女の区別がなかったというのは、名称だけでなく衣服についても同様です。
例えば、奈良の大仏の開眼会の時の天皇は女帝の孝謙天皇でした。孝謙天皇は父の聖武天皇と同じ服装で開眼会に臨んだとされています。(『女性天皇論』中野正志著 p143-144)
この事例からも分かる通り、古代では男女の区別なく天皇になっておりました。
男女の区別なく皇位継承ができる法改正が必要です!!
基礎医学研究者
2021年7月7日
興味深く読ませていただきました。「女優」については知らなかったので勉強になりましたが、確かに、この手の言葉の統一がさりげなく進んでおりますね(しかし、素朴な疑問として、英語の俳優(actor)、女優(actress)は実際のところ、統一されるのでしょうか?このようなことは、これまでの慣習に自然に任せる方が良いと、私見では思いますが。意外に欧米の方が保守的かもしれないですね)
そして、この流れから出てくる結論、京都のS様の言われる”「女は太陽」という原始に戻るべき”は、まさに日本の太古からの歴史・伝統を保守する、という態度につながりましょうか(これには、激しく同意でございます)。
ねこまる
2021年7月7日
他の方達のブログもそうですが、我が国は古代の言葉(名詞)をみると、男女の別があまりありませんね。
これこそが伝統や国柄を表しているのだと思います。