『雅子さまの笑顔 生きづらさを超えて』を読みました。(その1)

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 矢部万紀子著『雅子さまの笑顔 生きづらさを超えて』(幻冬舎新書 令和2年発行)を読みました。

 著者は雅子様と同じ、男女雇用機会均等法の第一世代です。

 働く女性としての生きづらさが、率直かつリアルに綴られており、本来なら苦しむ必要のないことに苦しめられてきた雅子様や、同世代の女性たちの苦しみがよく分かりました。

 
 雅子様がそのようなご経験を経て、皇后になられてからの再飛躍には、僭越ですが、国民も明るい希望を持っていいよね、と嬉しくなりました。

 
 同著では、雅子様論に留まらず、紀宮様(現 黒田清子さん)、秋篠宮様の現在のお立場や、眞子様や佳子様たちのお立場はもちろん、彼女たちの強さや将来にも触れられています。

もちろん、スーパーな愛子様については丸ごと章を割いています。


 このなかでも目についたのは、かつて紀宮様が、皇室を離れ行くお立場ゆえに、自ら責任ある立場をお引き受けにならないようにされていたという点は、制度的・思想的欠陥を嘆かずにはおれませんでした。


 雅子様もですが、なぜ女性皇族だけが、その能力や意欲を活かせず、生きがいや仕事を制限される目に遭わされなければならないのか?

そういった理不尽・不情理を突き付けられた気がします。
(子供のようなナイーブな連中に、個人の自由や能力を制限されると、ほんっと萎えるんよね。^^’;)

 そして著者は、漫画家・小林よしのり先生の言葉を引用しながら、皇族としての生きづらさを書いており、このままでは皇族と結婚する国民がいなくなってしまうことを危惧しています。


 ただでさえ群れ性の強いこの日本では、女性皇族の生きづらさは、そのまま現代日本女性の生きづらさと重なります。


 また終盤では、著者としては勇気を奮って「女性・女系天皇」について踏み込んで書いています。

「「女性・女系天皇」が認められない苦痛」や、男子を産むことを強いられる苦痛については、まともな現代人では当然の常識・良識でなければなりません。

 本書を読んでいま一度考えたいのは、「君民一体」とはよく言われるものの、現代において

皇族女性の幸福と一般女性の幸福がリンクすることは、果たして双方にとって幸福なことなのか?

ということです。


 また、理想的な家族像や女性像を皇室に押し付け、それが実現しさえすれば、自分たちも自動的にそうなれると

(裏を返せば「自分たちが不幸なのは、皇族のせいだ!」と)、暗黙のうちに思い込んでいる国民が少なくないので

はないか、ということです。


これは女性皇族に限らず、個々の日本人が問われなければならないテーマだと思います。

文責 広島県 三味線

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4 件のコメント

    ただし

    2021年8月3日

    『子供のようなナイーブな連中』という言葉に、ドキッといたしました。自分に思い当たるフシがあるから、です。

    人の幸福を邪魔する弊害とならないよう、意識していかなければと思いました。

    基礎医学研究者

    2021年7月25日

     貴重な情報、ありがとうございました。そして、非常に興味深く読ませていただきました。特に、紀宮様のエピソードについては、深く考えさせられました(これは、確実に愛子様関連があるだろうという意味で)なお、三味線さまのこのブログだけで、本書を読んだ気になってしまいますが、是非購入しようと思います。それでは、また次回に期待致します。

    くりんぐ

    2021年7月25日

    「皇位の男系継承の伝統を守れ」と叫ぶ人たちにはあるのは、皇族として生まれた女性への、男性皇族と結婚される一般女性への甘えです。

    その身勝手な甘えがあるから、生まれてすぐ「女子」というだけで存在を否定される苦しみを、男子を産むことを強いられる苦痛を押しつけ、「自分たちは男系継承の伝統を守る忠臣」を気取っていられるのです。

    そんな甘えは断固拒否だということを、表現の自由に制約を受けられている皇族方に代わって、国民が意思表明する責務があります。

    ダダ

    2021年7月25日

    今にして思うと、紀宮様の姿勢は国民へのメッセージだったのかも知れませんね。どこか寂しさを感じます。
    数多い制約がある中で、せめてご結婚の相手やその後の人生は、当事者の意志が尊重されることを望みます。
    この点は皇室が決めていいはずです。国民の奴隷ではないのですから。

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