260903毎日新聞「記者の目」より

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毎日新聞からの記事です。

皇室典範改正 「危機」伝えきれず反省=山田奈緒(社会部東京グループ)https://mainichi.jp/articles/20260903/ddm/005/070/115000c

以下、デジタル版で読めないところを補います。

・平成の頃に否定された旧宮家出身者を皇族にする養子案を蒸し返して提案した。その後の議論は(令和の)報告書に沿う道を進んだだけだ。…(略)。養子皇族に生まれた男子に継承権を認める政府の改正案は「立法府の総意」の逸脱だとする意見もあったが、男系男子の原則に手をつけない以上、当初から予想されたものだった。

これは政治の動きを批判するものですが、かなり冷静な視点です。

ここは山田さん自身も含めたメディア批判です。このあと、皇位継承問題がまさしく現代の社会問題であることを言及しますが、ここで”凄み”を感じるのは、この後にも続くメディアの反省を自分ごととしてとらえていること、そして皇室に寄り添った感覚がしっかり文章に血肉化していることです。山田さんのこの記事全体に貫かれる、「皇室の危機」というキーワードもでてきます。

・国会の議論に静観を貫いた宮内庁にはもっと、皇室を身近に感じてもらうために発信してほしかった。

批判は、宮内庁の姿勢にも及びます。これも、宮内庁に取材を続けている記者だからこそで、重みがあります。

続いて、必要性と目的の明確さこそ必要のセンテンスについて。山田さんの主張の中でも重要なところなので、後半を多く引用します。

メディアも宮内庁も安全運動が続く。だから皇室の危機への理解が進まないのではないか。
 天皇ご一家は自由が制約される環境の下、平和を願い、国民のためを思って行動している。私はその覚悟を尊敬している。伝統文化への親しみ、他者への思いやりの深さに心が温まる。
 そう思う理由に性別や血筋はいずれも関係ない。女性天皇は認められるべきだし、結婚すれば子供が生まれることが前提のような仕組みのおかしさを考えれば、養子を迎える家族の形もあっていいと私は思う。

ここは、批判も呼びそうな箇所である。自分も、全面同意はしません。それは、今やれることがあるから。しかし、この箇所。私見では、”皇室の敬愛”を進めていき、究極的な状況を想定したときの山田さんの”皇室に対する覚悟”ととることも、できる。

そして、最後。

皇室の未来を考える時にに大切なのは、そもそもなぜ皇室が大切なのか、目的をはっきりさせることだろう。今の象徴天皇制を残したいのか、血筋を残したいのか。神話の時代から続く天皇の歴史は確かに日本のアイデンティティの1つだが、皇室に守ってもらいたい伝統とは何なのか。
 今回の典範改正は、長く続いた仕組みや思想こそ正統と押し切った。そこに不気味さを感じている。
 皇室は確かに特別な環境にあるが、抱える課題は特別ではない。皇室の変化は国民の意識や生活にも影響するはずで、その逆もあるだろう。皇室がどう変わっていくのか、見続けたいと思う。

ここも、「天皇制がいるのか、いらないのか」のような軽い話をしているわけではなく、ダンケーには、その観念的な姿勢に対し明確にNoをつきつけているし、女性天皇に賛成している多くの国民には、”なんとなく”ではなく、意識的に”皇室の危機”を考えてもらいたい、というメッセージと捉えられる。

この記事では、天皇家の覚悟と書かれた部分がありますが、自分からは、薄っぺらくない、皇室を見続けた人の”覚悟”が伝わってくる。だから、心を打つ!

いかがでしょうか?

ナビゲート:「愛子天皇への道」サイト編集長 基礎医学研究者

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4 件のコメント

    基礎医学研究者

    2026年9月7日

    みなさん、コメントありがとうございました。
    この記事は、反響あると思いますが読者の声は後押しになりるでしょうね。で、自社にとっても耳心地が良いとはいえないこの記事を掲載した毎日新聞の度量の広さにも、心強さを感じます。そして、何よりも、山田さんの国民としての記者としての覚悟の程が良く伝わってきたのが、非常に大きかった(すべての主張で一致することは、必要でないので)。

    サトル

    2026年9月6日

    >この記事では、天皇家の覚悟と書かれた部分がありますが、自分からは、薄っぺらくない、皇室を見続けた人の”覚悟”が伝わってくる。だから、心を打つ!

    まさに!…です。

    書きたいことは山のようにあるのですが、1点だけ。

    >国会の議論に静観を貫いた宮内庁にはもっと、皇室を身近に感じてもらうために発信してほしかった。

    この「ほしかった」に、私は山田記者の細やかさがでている…と感じました。

    もちろん内容的には厳しい記述が続くのですが、「…発信してほしかった」に、深い思いがある…と、私は読みました。

    また全編から感じる「個の強さと覚悟」……それは、山田記者の使われる「私は」にも、強く感じます。

    何回読んでも心打たれます。

    だふね

    2026年9月6日

    基礎医さん、ありがとうございます。
    山田奈緒さんの記事が載った毎日新聞は、私も当日購入しました。

    「危機伝えきれず反省」はメディア側の責任であり、それは自分も含めて背負うものだという山田さんの姿勢には目を見張るものがあります。
    そして、「現場で感じ取った私の危機感は社内で充分に共有できなかった。」には、ごく一部の国民だけ目覚めたとしても解決には程遠いことや、もう終わった話ではなく今もなお続いている問題だとの悔しさが、ありありと伝わってきます。

    〉結婚すれば子供が生まれることが前提のような仕組みのおかしさを考えれば、養子を迎える家族の形もあっていいと私は思う。

    私はこの一文を、「養子案に賛成」とは(当然ですが)受け取りませんでした。むしろ、「その前に、できることがあるだろう」と強調しているように読めます。結婚して必ず子が産まれるとは限らないのに、「男産め」が前提とは残酷だ、ならば「女性天皇は認められるべき」と。女性皇族にも継承権を認めるのが先で、もしそれでも行き詰まるようなら養子を考えれば良い(無理がありまくりですけどね)と。

    一般論として、世襲制の宿命は「子が成せなければ家が断絶する」というもの。それでも、築いた有形無形の財産を守るために養子に継がせる流れは、まだ自然。但し皇室は憲法14条の問題があるから、それが適用できないし、してもならない。(そもそも「何故男でなければならないのか」の問いに、国会議員は答えられないのですが。)

    くわえて、皇室は日本そのもの。親から子という関係の近さだからこそ、天皇が代々この国の歴史を語り継いでこれたことを考えれば、一般の家のように養子をとれば良いという話ではないこと、わかります。

    ゴロン

    2026年9月6日

    毎日新聞山田奈緒記者に意見投稿しました。
    ・・・
    いつも皇室に係るニュースをありがとうございます。皇室の危機感が社内で十分に共有できなかったとのことですが、毎日新聞は、インタビュー記事等、比較的有用な記事の掲載があり、頼もしく感じていました。
     記事の通り、次世代の皇位継承者が1人しかいない皇室の危機的状況の中、愛子天皇排除法ともいえる、改正皇室典範が成立しました。一段落ついたこれからの報道が大事だと思います。何しろ首相が表明したとおり、安定的な皇位継承については議論してない中で成立した法律なのですから。
     これに際し、まず、理解して欲しいのは、首相が述べたような、「秋篠宮皇嗣殿下、次世代の悠仁親王殿下までの皇位継承は、これまでの儀式(立皇嗣の礼)や『皇室典範』により、既に確定しているということです。」という言説、いわゆる「悠仁さままでの皇位継承をゆるがせにしてはならない」論は、新聞各紙でもよく見られますが、何の根拠もないデマだということです。前例のない「立皇嗣の礼」をやったからといって、皇位継承順位が「ゆるがせにできない」ものになるわけではなく、皇室典範改正によって皇位継承順位が変われば、「皇嗣」でなくなることもあるのです。「ゆるがせにできない」ものは、皇室典範第8条に「皇嗣たる皇子を皇太子という。」と規定された「皇太子」です。すなわち、皇室典範1条の男系男子限定を外し、「皇位は、皇統に属する子孫が、これを継承する。」と改正すれば、直系長子である愛子さまに皇太子になって頂けます。
     天皇陛下の「国民の皆さんの理解が得られるものとなることを望んでおります」というお言葉は、天皇陛下は国民が「愛子天皇」を望んでいることを信じて発しているものと拝察できます。そして、秋篠宮さまのお言葉からも、秋篠宮さまは天皇にならないし、悠仁さまも天皇にする気はないことが理解できるはずです。上皇陛下、天皇陛下、秋篠宮さまは、上皇陛下が天皇だった時、三者で話し合い、一致した考えを持っていると拝察できます。上皇陛下を安心させるためにも愛子さまの立太子が早期に実現されて欲しいと思います。
     ほとんどの国民も愛子さまを念頭に女性・女系天皇実現のための皇室典範再改正を望んでいますから、女性・女系天皇の議論は、今すぐに行わなければならないのです。その議論が進むような記事を発信し続けて欲しいと思います。

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