直系優先・双系継承による皇位の安定継承を主張し、
小室さんご夫妻についても一貫して擁護されてきた漫画家・小林よしのり先生。
『天皇論』等、皇室に関する作品をいくつも発表されてもいます。
その小林先生が、皇室について論じたYoutube動画が昨日公開されました。
特番『男系維持はできないのか?皇位継承問題を小林よしのり氏に問う』ゲスト:漫画家 小林よしのり氏
https://www.youtube.com/watch?v=–PB81TIPj8
一見して印象に残ったのは次の2点です。
- 皇室の権威=国民の敬愛心
- 「フィクション」と「リアリティ」
皇室の権威=国民の敬愛心
皇室は権力を持たないから、強制的に権威を感じさせることはできません。
また、どれだけ品行方正でいようと努力しても、反論する自由もないまま、国民が週刊誌のバッシングに乗せられるようではどうにもなりません。
皇室が権威を保てるかどうかは、国民に敬愛心があるかどうかにかかっています。
「フィクション」と「リアリティ」
「皇室の権威」という「フィクション」。
天皇制という、天皇・皇室と国民が相携えて歩んでいくという国の形。
皇室の方々は、バッシングに限らず、あらゆる制約にストレスを感じながら皇室を維持されています。
そうした皇室を、国民は守っていかなければなりません。
(天皇制なんかいらない、というのであれば、当然、
その代わりに国の一体性を担保する「フィクション」を提示しなければなりません。)
一方で、その「フィクション」を脅かす状況がもう1つ、私たちの目の前には横たわっています。
それが、男系男子限定による皇統の危機です。
皇統の危機を解決するために何をすべきか。
小林先生は現実=「リアリティ」に即した解決策を求めます。
どんな言い分も、実現しなければ机上の空論に過ぎません。
当然ですね。
男系派の解決策は、
旧宮家系男系男子の皇籍取得。
双系派の解決策は、
女性・女系天皇を含む、直系優先・双系継承への移行。
どちらが「皇室の権威」=「フィクション」を高め、かつ
現実=「リアリティ」に即しているか。
その観点からみていけば、今起こっている議論への考え方が見えてくるのではないでしょうか。
皇室の現状を論じる上で、これ以上わかりやすく、腑に落ちる説明を私は知りません。
ふだん皇室になじみのない方にも、ぜひご覧いただきたい動画です。
文責:静岡県 L.K(「愛子さま 皇太子への道」実行責任者)
※11/6(土)22:22 加筆・修正しました。
4 件のコメント
くりんぐ
2021年11月10日
現実には、旧宮家も一夫一妻なので、皇室と同様の状態にあります。
宮家を継げる長男の血筋が既に断絶されていたり、お子さまがいらっしゃらなかったり、お子さまが全て女子だったり。
憲法で禁じられた「門地による差別」にも該当します。
旧宮家の子孫の中には明治・昭和天皇の血筋の方もいらっしゃいますが、それは男系固執派が忌み嫌う女系の血筋での話です。男系では北朝三代・崇光天皇まで遡ることで、やっと今上天皇と繋がる遠さです。
旧宮家の子孫以外にも、天皇の血筋を受け継ぐ国民は多数おり、旧宮家の子孫のみを特別扱いするのは無理があります。
仮に皇族になってもらったとしても、男系男子限定継承のままである限り、ご結婚相手は「男子出産圧力」に晒されることになります。
「男系男子限定」に拘る方々は、現実を見ていません。
基礎医学研究者
2021年11月7日
大変貴重な情報ありがとうございました。L.Kさまの論考のタイトル、”【皇室の権威とは?】小林よしのり、Youtubeで皇室を語る【わかりやすい】”。これが非常に本質的であり、男系なのか女系なのかどちらの立場にシンパシーを感じる以前に、まず先入観なしにこの番組をみることを、自分もお勧めします。そのような意味で、松田氏は先入観なしにフェアに番組を取りまとめていたと思います。
だふね
2021年11月6日
動画、拝見しました。自分とは違う考えのゲストの話に対し、聴き(訊き)役に徹している松田学氏の姿勢には好感を持ちました。
但し、「男系継承を守っていくためには、女系天皇容認論者の主張をよく把握した上で、十分な理論武装をしておく必要があると考えられます」という動画の説明書きにあるとおり、松田氏はまだまだ男系派の「世間」の考えから逸脱するつもりはないでしょう。なので、手放しには絶賛できないです。
ですが動画の内容は、「皇室とは・皇室の現状・なぜ守るべきか」についてわかりやすく説明されていますし、男系派や一般の人々にとっても良い教材です。拡散していきます。
それにしても、松田氏がなぜ、小林よしのり先生の話に耳を傾ける気になったのか?(コロナのことで意気投合したから、だけ?) また、小林先生の話を聴いた後、本当はどう考えたか。私はその心の動きに興味がありますね。
ダダ
2021年11月6日
皇室と国民が紡ぐ物語。
それが伝統。
天皇の思い出に国民が登場することがあれば、、、とても幸せなことですね。