「徒然なるままに、日暮らし、
硯(すずり)にむかひて、
心に映り行くよしなしごとを、
そこはかと無く書きつくれば、
怪しうこそ物狂ほしけれ」
(兼好法師「徒然草」冒頭より)
おそらくこのブログ参加者の心境は、
「皇統問題」に関して上記のような感じ
なのではないかと推察されます
(皇統を安定に継承するためには、
もはや「女性宮家の創設」および
「直系長子優先」という道が見え過ぎているという意味で)。
しかしながら、先に述べた
愛子様皇太子への道という「必然的帰結」と
現在の動きの間には明らかな乖離があります。
ですので、ここではあえて広い意味の
皇室終了派の思考パターンを振り返って
みたい、という事が、今回の主旨であります
(兵法家孫子の所謂、
「敵を知り己を知れば、百戦危うからず」
ということでございます)。
以下のようなことが、私には想定されます。
- 国の体制を共和制に移行するというもの
(国家元首は、アメリカや第5共和制
のフランスのように、大統領を
直接選挙により選ぶ)。 - 共和制に移行するが、20世紀に王制を
廃止したドイツやイタリアなどの
ように象徴大統領制とし、
「権力」と「権威」を分離するというもの。 - そもそも論として、グローバル化の
時代に天皇制などは「因習」と考える、
というもの
(究極的には、天皇制は身分差別
なのではないか?という考え方)。 - 男系男子でなければ皇統を維持できない
と考えるのならば、継承する皇族が
いなくなった時点で、皇統は自動消滅
するというもの
(私見では、これが明治以降の憲法に
定められた「天皇制」の頑迷な信奉者)。 - 摩擦を生むので皇室典範も憲法も
いじらないが、何となく続くならば
OKという考え方
(私見では、これが「なんとなく皇室肯定派」)。
いずれにしても、天皇制は消滅するが、
残された皇族は“旧皇族”として京都御所に
お戻りになり、法の上で「私的」な存在となる
(かつてのシナ(中国)王朝や
ロマノフ王朝のようにはならない)。
いかがでございましょうか?
(次の機会には、これに対して自分が
どう考えているかを示す予定でございます)
文責:大阪府 基礎医学研究者
3 件のコメント
基礎医学研究者
2021年4月14日
ナクラ様
コメント、ありがとうございました。本質的には、ナクラ様のおっしゃる通りと私も思います。しかし、私不思議に思いますのは、日本は法治主義が主導的な考え方でない割には、なぜか共和制にシンパシーを感じている一定数の人、および勢力(例えば維新の会)が存在するということでございます。
ダダ様
コメントいただき、恐縮です。まったくその通りでございますね。日本という国の成り立ちを考えると、”国民主権”というものがいかに当てにならないものであるかをこの1年ちょっとで見せつけられたと思います。そうすると、やはり日本にとっては、非理論的であろうと”伝統感覚”というものがまずは重要であり、その頂点≒権威に、天皇陛下(および皇室)があるのは、疑いようのないことかと思います(しかし、「皇室終了派(特に、[なんとなく皇室肯定派]」の存在は、侮りがたいところがあるということでございます)。
ダダ
2021年4月13日
皇室終了派は、天皇(皇室)の代替として何を提案するのか気になります。
国民主権なんて、コロナ禍でみんな捨てたからあてにならないし。。
日本の基軸は天皇以外に考えられませんね☆
ナクラ
2021年4月13日
昔は、「共和制に移行」が進歩的知識人の間で盛んでしたね。まあ、理論上正しいと誤解しやすいのですが、日本人が長年続けた、国体(天皇制)という知恵は理論を越えた存在です。
また、長い歴史の一時期を理想化して、固執するのも変化を含む国体の可能性、連続性を阻み消滅の原因になると思います。