【皇室と競馬】現実が変われば、空気も変わる

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L.Kです。

本日は、競馬の祭典・日本ダービーの行われる日です。

15年前の平成19(2007)年のレースには、当時皇太子だった今上陛下がお出ましになられました。

その日は、「日本競馬の歴史が変わった日」となりました。



競馬は、多くのレースが牡馬(ぼば、オス馬です)牝馬(ひんば、メス馬です)の混合で行われます。

ですが、大レースでは牝馬はなかなか結果を出せず、馬券検討においても一段割り引いて扱われる存在でした。

そんな中、この年のダービーには果敢にも牝馬が挑戦。

出走自体11年ぶりのことで、陣営の決断には少なからず批判の声もありました。

しかし、馬券人気は持ち前の能力の高さが認められ、また記念馬券という意味合いもあったでしょうが、3番人気と健闘。

そしてレースでは、最後の直線で鋭い差し脚を見せて馬群を抜け出し、見事優勝を果たしました。

74頭目の日本ダービー馬となったその馬の名はウオッカ。

なんと!!牝馬のウオッカ、先頭ゴールイン!!

興奮気味に優勝の瞬間を伝える実況とともに、64年ぶり、史上3頭目の牝馬のダービー馬となりました。


ウオッカはその後も男勝りぶりを遺憾なく発揮し、生涯で5つの牡牝混交のビッグタイトルを制覇。
その中には平成20(2008)年の天皇賞(秋)も含まれています。

そしてウオッカの活躍以降、牡馬にも劣らぬ名牝が次々と誕生し、競馬界を席巻していきます。

平成20(2008)年から令和3(2021)年までの14年間で、
年度代表馬に輝いたのは、
牝馬8回牡馬6回

もはや、牝馬だからといって割り引く空気は、今の競馬ファンにはまったくありません。

その起点となったウオッカのダービー制覇に今上陛下が立ち会われたというのも、何か運命めいたものを感じさせられます。

(ちなみに、106年ぶりの天覧競馬となった、その2年前の天皇賞(秋)で優勝したのも
牝馬(ヘブンリーロマンス)です。
こちらは18頭中14番人気という低評価を覆しての勝利でした。)


女性天皇に難癖をつける者は、突き詰めれば、単にイメージが湧かないから、男性の方が何となく頼りになる、というだけのことでしょう。

近代以降はずっと男性天皇で続いてきているのだから、それも分かります。

しかし、女性天皇が実際に現れれば、すぐに世の中はその存在を受け入れるでしょう。

「愛子天皇」、の前の「愛子皇太子」が誕生すれば、どうせ男系派もこぞって喜ぶことになりますから、
いま抱いている不安に悩むことなく、安心してお休みくださいと言いたいです。


文責:静岡県 L.K (40代、男性、平成以降のダービー馬は順番に全部言えます


※【皇室と競馬】シリーズその1「ステレオタイプを破った外国人騎手の敬愛心」もどうぞ!

5 件のコメント

    基礎医学研究者

    2022年5月29日

    前回に続き、L.Kさんによる「ダービー」を元にした”熱い”論考、ありがとうございました(いや、この2回。自分的には、かなり意外性があって楽しいものを見てしまったと思います(失礼しました)。さて、生理学的には骨格筋などの筋肉のしなやかさは遺伝的な要素が強く(競走馬はサラブレットなので特に)、また一般的にはメスよりもオスの方が体格は大きいので、身体的な素質という意味では、オスの方が有利でしょう。ただ、競馬を冷静に見ると、体躯以外に知力や精神力という要素も加わってくると思われるので、L.Kさんがここで言われるようなことは、レースでは起こりえるのかもしれません。閑話休題。
     いずれにしましても、総合的に見たときの男女の能力差には”向け不向き”の差異はあるのかもしれませんが、それ以外を考えると、女性の偉人も誕生しているわけですから、女性天皇(その前に立太子された皇太子)が誕生しても、歓迎される!と、私見では思う次第です。

    殉教@中立派

    2022年5月29日

    人間という生物よりも、むしろ馬の方が「実力主義の徹底による、公平な社会」を作れるのかなあ・・。
    冗談はさておき、「生前退位が実現したら、国体が破壊される!」と喚いた学者も、令和の御代を(前言を謝罪せずに)祝っていた。ケネス・ルオフ氏の予測するように、連中も「愛子皇太子」に対しては、きっと掌を返すのだろう。その場合は「王朝が変わるぞ。これでいいのか?」「女性は天皇じゃ無いんだろ?お前は祝いの場から出ていけ、帰れ!」と、彼らに問い詰めてやりたい。7割の「女系容認世論」という、潜在的な味方がいれば、分断など怖くはない。「マスク生活への過剰適応・お注射副反応への、やせ我慢な適応」のセンスを、「女性天皇時代への適応」という、前向きなカタチに転換しよう。

    roku

    2022年5月29日

    素晴らしいレースを紹介して下さってまたまたありがとうございます。
    確かに、人間は体力面では馬のように男子に勝つことはなかなかできませんが、人間性の素晴らしさにおいては、何の遜色もありません。男も女も関係ありません。愛子さまは日本の象徴に相応しい素晴らしいお方であることは、誰もが周知のこと。ただ、国民が情けなさ過ぎて申し訳ないのですが。

    ダダ

    2022年5月29日

    L.Kさんの競馬愛が強すぎて、そっちに引っ張られます(^▽^;)
    (ウオッカぶっちぎりですね!)

    確かにイメージの問題なのかも知れません。
    天皇という称号を創ったのは女性の推古天皇。
    日本という国号で最初の天皇は女性の持統天皇。
    歴史から学んで欲しいです。

    男系継承を固持する限り、日本国の象徴と国民統合の象徴は【男】だけということになります。
    私たちで改めましょう!

    かずず

    2022年5月29日

    ウォッカが、牝馬の事を初めて知りました!
    牝馬は、オークスかと思い込んでました。

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