【新聞意見投稿】今回の連続スクープは一つの記事として埋もれさせておくには余りにも惜しい~magomeさん

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毎日新聞は、旧統一協会の教祖による発言録に関する「スクープ記事」を連続で掲載していますが、それを“世紀の大事件のスクープ”と評したmagomeさんの報告です。

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2022年11月24日配信の坂口裕彦、渋江千春、田中裕之が取材して記載したスクープ記事「旧統一教会・文鮮明氏、天皇・領土巡り保守派と相いれぬ発言判明」および「旧統一教会 文鮮明氏、1998年発言(その1)(その2)を大変興味深く読ませていただきました。旧統一教会が、信者をはじめとする日本人に及ぼした被害および政治家や政治に関わる著名な人々を通じて政府の中枢にまで及ぼした影響については、報道機関を中心に広く知られるようになりましたが、問題となる旧統一教会の中枢にまで踏み込んで取材した記事は私の知る限り、本記事以外には存在しないでしょう。
 まず、スクープ記事で有難かったのは、創始者である文鮮明の本音に切り込んでくれたことです。これまでは、文鮮明の韓国での発言を含み本心ではどのように考えているのか断片的にしか伝わっておらず、信者の被害も日本国内の日本人にだけ止まっていたのか韓国などの諸外国にも大きな被害が生じていたのか今一つ分かっていなかったのですが、今回の文鮮明の説教を収録した選集を取材してくれたおかげで、明らかに文鮮明は韓国のナショナリズムに則って教団を動かしていると確信するに至りました。
 ここで厄介なのはこの韓国のナショナリズムをはじめとする文鮮明が旧統一教会本部である韓国で韓国人の間にだけ伝えられているものの、日本には全く伝わってこなかったところにあります。実際に今回の取材でも取り上げられた文鮮明の説教を記録した選集も邦訳はされておりません。更に、教団広報部の言い分を紹介しつつ、最後は宗教社会学の桜井義秀教授の主張で締めくくるバランスの良さは、購読者を飽きさせずに旧統一教会の創始者、文鮮明の本音と教団の実態に切り込んでいく取材班の熱意を感じ続ける見事な締めくくりとして纏め上げられています。
 教団本部が韓国であることから、日本人信者と韓国人に向けて言葉を使い分けることはあり得る事であっても、今回のこれまでの旧統一教会が日本にもたらした被害を鑑みれば、旧統一教会が行ってきたことは見事に文鮮明の本音と一致しています。なかでも、文鮮明が日本統治時代に早稲田大付属早稲田高等工学校に留学するほど日本に精通し、それでいて大韓民国臨時政府と緊密に連携して留学生を束ねる地下独立運動組織の責任者を務めていたとなると、これはもう完全に対日破壊工作員で現在であっても本来ならば公安調査庁が監視してもおかしくないほどの経歴です。
 これらの記事を読むまでは教団と信者の個人的な金銭問題であるという意識しかなく、自分には基本無関係であるという認識が強かったのですが、文鮮明の領土的野心、北朝鮮との接触、そして日本の貯蓄預金に狙いを定めて、計画的かつ巧み日本国民の経済や家庭を崩壊させるほどに財産を巻き上げる集金制度のような証拠がでてくると、これは完全に教団の名を騙った韓国ナショナリズム団体による日本に狙いを定めた侵略行為以外の何物でもありません。
 教団の創始者が何を述べてもこれまでは個人的な見解だろうと思っていましたが、今回の記事でこれまで旧統一教会が教団として日本人を含む日本国民に与えてきた被害や被害による周囲の影響を思い返せば、記事に書かれた文鮮明の発言と驚くほど一致しています。これまではテレビなどの報道で教団広報部の紹介がされても価値相対的であまり好ましく思っていませんでしたが、教団広報部の言い分も紹介する事によっていかに教団が不都合な真実を覆い隠しているかもわかる事が出来て、これは一つの記事として埋もれさせておくには余りにも惜しいと強く思いました。
 教団が引き起こした事件であることからオウム事件とよく比較されますが、これは21世紀に記録されるべき大事件であることは間違いなく、しっかりと今の国民の心に刻み付けておく必要があります。記事を読めばわかりますが、この世紀の大事件をスクープして国民の記憶に留まらせておくことができるのは今も、そして今後も新聞記者をはじめとする報道機関及びプロのジャーナリズムでしかできません。
 毎日新聞は統一教会のスクープ記事を含む関連記事が記載され続ける限り読み続けて、できうる限り周囲にも記事を紹介していくつもりですので、続きをどうかよろしくお願いします。

千葉県在住 magome

1 件のコメント

    基礎医学研究者

    2022年11月27日

    (編集者からの割り込みコメント)magomeさんの意見・コメントは長文ですが、しっかり読める人ならば実は要点ははっきりしており、今回は、連続スクープに対する毎日新聞への”熱いエール”が伝わってきます。毎日新聞の一連の記事は独自の取り組みで、これを継続掲載していくのはなかなか「決断」がいると思いますが(新聞の主張したい”思い”と新聞の売り上げの間での葛藤という意味で)、magomeさんのような読者の後押しがあるからこそ、この連続スクープの掲載が成立している、と思う次第です。いかがでしょうかね?(おそらく、私の推測はそんなに外れていないのではないかと、思います)。

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