元ブログ
古来例外なく男系継承が維持されてきたとは言えない実例検証
https://www.a-takamori.com/post/221123
要約
・皇室典範の用語法を用いて歴史上の女性天皇に当てはめると、男系継承が7例、女系継承が1例、双系継承(男系、女系どちらとも言えない継承)が2例あり、男性天皇でも、男系継承と断定できない事例がある。
・父、父の父、といった形で男性血統を遡っていくとどこかで歴代天皇の誰かに繋がる人物を男系子孫(男系)というなら、歴代天皇は全て男系であるということはできるが、それは後世の視点から系図を元に逆算した見方とも言える。
・実例を丁寧に振り返ると、これまで政府が繰り返し表明してきた「男系継承が古来例外なく維持されてきた」などと、安易に言えないことが分かる。
図解
歴代女性天皇のうち①④⑤⑦⑧⑨⑩の7例は、父は天皇だが母は天皇でも皇族でもないため「男系継承」と言える。
父母共に皇統に属してはいるが、当時の、“女帝の子”は(父親の男性皇族の血筋=男系ではなく)母親である女性天皇の血筋=女系とするルール、に照らし「女系継承」と言える。
父母共に皇統に属し天皇からの血縁の遠さも同じ(天皇の孫)なので「双系継承」と言える。
【男性天皇だが双系的継承と見なせる例 その1】
天智天皇・天武天皇(兄弟)は父母共に天皇であるため双系的継承といえる。
【男性天皇だが双系的継承と見なせる例 その2】
文武天皇(第42代)は即位時点では父母ともに皇族(元明天皇は文武天皇の後に即位)であるため双系的継承といえる。
【男性天皇だが男系継承とは言い切れない例】
欽明天皇(第29代)は父が天皇で母が皇女なので普通なら男系継承と見るべきところだが簡単には言い切れない。
父である継体天皇は傍系としても桁違いな血統の遠さである一方、母の手白香皇女は先々代(仁賢天皇)の皇女(1世)であり先代(武烈天皇)の姉に当たる。
手白香皇女の子ではない欽明天皇の異母兄(安閑天皇、宣化天皇)の血筋にその後の皇位が引き継がれていないことから見ても、欽明天皇は女系と位置付けられていた可能性が高い。
ぜひ、元のブログも確認してみてください!
要約:まー
図解:一両
5 件のコメント
だふね
2023年1月2日
まーさん、ありがとうございます。
実はココ、何回も来ていて、わかりやすく説明してくれているので、とても助かっています(`・ω・´)ゞ
これを読むと、「万世一系男系男子、女性は中継ぎ」なんて男系固執派の説明が、歴史を学んでいない者の妄言、かなり苦しい言い訳であることがわかります。
男系派は「父、父の父、といった形で男性血統を遡っていくとどこかで歴代天皇の誰かに繋がる」から男系だ! という一方向な見方しかできないんですね。
(もちろん、高森先生のブログをきちんと読んで理解している男系派は、谷田川を含めて誰もいないでしょう。都合良く曲解はしても。)
男系派は、「女性に祭祀は向かない」などと、過去に女性天皇がいた歴史も頭からすっぽ抜けた発言をしてきます。それが差別意識のみに基づくものであること、語るに落ちています。
ダダ
2022年12月31日
とても分かりやすいです!
ありがとうございました。
本来の双系って、図解の意味なんですね。
元ブログにも双系「的」とあります。
学会で決着が付いていない事柄だとは思いますが、結論を待っているわけにはいきません。
そもそも皇室と国民の紐帯に専門知識なんて必要ないです。
愛子天皇を実現させましょう!
毎日新聞のアンケート結果からも国民の常識が良く分かります。
https://aiko-sama.com/archives/21456
L.K
2022年12月29日
1ヶ月程前に道場ブログで話題になったやつですね。
とてもわかりやすいです。(^^)b
突撃一番
2022年12月29日
このようなコーナーを作っていただいて、本当にありがたいです。
高森師範のブログって、一投稿当たりの情報量も極めて濃厚な上、目から鱗が出るような観点を提示していただいて、頭の体操になるような話題も豊富ですよね。
おまけに投稿頻度も多いので、男系カルトとネット上で喧嘩する時の参考にする際、「あれ? あの話どこに書いてあったっけ?」みたいになる事も結構ありまして、いっそのこと書籍にまとめて出版してくれ~!
とすら思っていました。
愛子さまサイトで分かりやすく要約・図解までしていただいて、非常に心強いです。
京都のS
2022年12月29日
図解がスッキリです。ありがとうございます。