【論破祭り】倉山満新刊紹介文論破:なぜ皇室の方々のご意思を拝察しようとしないのか(L.Kさん)

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その紹介文で、倉山は皇統問題を論じる際の「大原則」を4つ挙げていますが、 身勝手、屁理屈、あるいは「それでなぜその結論になる?」なものばかり。 長くなりますが、以下に論破します。

第一「本来、他人の家について語るのは失礼である」

→それ自体に異議はないが、それならばなぜ当事者である皇室の方々のご意思を拝察しようとしないのか。 上皇・上皇后両陛下は、ご在位中に当時の宮内庁長官を通じて 小林先生に「愛子天皇」のご意思を伝えられているし、 他にも同様のご意思が窺える材料は山ほどある。 当事者の方々のご意思に向き合う姿勢もないまま、それに反する主張を展開するのは、最も礼を失する態度ではないか。

第二「皇位の“安定的”継承など、絶対に子供が生まれる技術が存在しない限りありえない」

→絶対に病気にならない方法なんてないのだから、生活習慣を改善する意味なんてない、といっているのと同じ。 0か100かでしか考えない。要するに、屁理屈。「決定版」と銘打った著書の大原則に、こんな子供だましの屁理屈を入れるとは、よほど読者をバカにしているのか。

「皇統」「皇族」「男系」「男子」「嫡出」という五重の縛りは、 歴史的にもあまりに異常で範囲を狭めすぎだから、 現実的により安定する形に直そう、という話をこちらはしている。

女性・女系を認めれば(「男系」「男子」の除外)、 愛子さま、佳子さまが残ることができる上に、 男女問わず一人でもお子様が生まれれば次代につなぐことができる。 飛躍的に安定性が高まり、皇室の方々の負担も格段に軽くなるし、 すでに圧倒的多数の国民が支持している。

対して、旧宮家から養子を入れたところで(「皇族」の除外)、 側室なき男系限定では常に皇統断絶の危機が付きまとうし、「国民の一部」にしか支持されない。 どちらが皇室・国家・国民にとって望ましいかは火を見るより明らか。

第三「皇室について語る際は先例に基づくべし」

→先例主義: その事柄に適した処理を考えることなく、過去の似たような事例にならって処理すること。 (goo辞書より https://bit.ly/3J7nvV0


>>その事柄に適した処理を考えることなく
>>その事柄に適した処理を考えることなく
>>その事柄に適した処理を考えることなく
倉山は、先例主義者そのものである。 後醍醐天皇は「今の例は古の新儀なり。朕が新儀は未来の先例たるべし。」といっているし、 今上陛下も「その時代時代で新しい風が吹くように、皇室の在り方もその時代時代によって変わってきていると思います。」と仰っている。 「何のために」「何を守り」「何を変えるか」が問題で、 形ばかり長く続いたものにこだわっているだけでは、本当に守るべきものを見失う。

そもそも、古代日本は双系継承で、 皇位の女系継承には元明⇒元正の先例がある。 対して、「君臣の別」を侵してまで旧宮家の皇室入りを正当化する先例は何なのか? 宇多・醍醐の例しか挙げられないのなら、「馬と鹿の区別はついてますか?」というレベル。

しかも、よっしーさんが紹介してくださったブログ (https://office-kurayama.co.jp/?p=1609)によれば、 旧宮家の皇室入りは、宇多・醍醐とも違う理屈らしい。 では尚更それを正当化する先例などないのではないか。 自分で勝手に決めたルールにすら矛盾していて、ますます何を言いたいのか分からない。

第四「日本国憲法の条文と通説の範囲内で論じる」

→えっと・・・、憲法条文に照らせば、女性・女系はOKだし、 旧宮家は門地の差別でNGですよね。 その逃げ道として「通説」を加えたのかなと思いますが、要するに 「明治以降のバリバリ男系主義史観の中でしか話せないよ~」 「古代史研究の進歩とか、新しい流れにはついていけましぇ~ん」 といっているようなものですよね。

言論人として恥ずかしくないのでしょうか。 現実と全くつながらないところで、自分に都合のいい議論しかしようとしない姿勢が、この「四大原則」に表れています。 結局、本気で皇統問題を解決する気などないのでしょう。

あるのならば、まずは旧宮家養子入りを阻む3つのハードルへの方策を提示せよ、という話です。 公開討論、既視感が溢れすぎていますが、倉山には論破祭りの生贄になってもらいましょう(笑) 先生の個人サイトに表示されているブログのサムネ、イカしてます!

2 件のコメント

    L.K

    2023年1月23日

    sanzuiさん、ご掲載ありがとうございました!
    サトルさん
    コメントいただきありがとうございます!
    私もしょうがないから買いました(私はkindleで)。
    パラパラと見ていっただけですが、予想通り(あるいは予想以上に)ヒドいもんです。
    安定的な皇位継承を「大原則」で否定した上に、「皇室は存在するだけで尊い」といって公務も否定。
    いずれも上皇陛下が、退位のご意向メッセージの中で強い思いを示されたものなのに!

    皇室を自分の固定観念の中に縛っておきたい倉山の主張に「公」の心は一切ありません。
    本文中、双系派の主張に対して「これこそ「ボクの(ワタシの)考えた、理想の皇室」にすぎません。」と揶揄していますが、そっくりそのまま返してやる。

    皇室の方々ご自身が「安定的な皇位継承」「公務による国民との結びつき」を望まれているのだ!
    「ボクの理想の皇室」を語っているのはお前の方だ!

    サトル

    2023年1月23日

    L.Kさん

    はい私も読んだのですが、「支離滅裂」で、訳がわかりませんでした。

    様々な、広範な意味で、倉山氏は「自分が何を言ってるのかわからない」人物なんだと思います。

    「バカは自分がバカだとわからない。だってバカだから」のフレーズがグルグルまわります。

    そんな我が家に倉山氏の本が、本日届きます(笑)

    もう、ワクワク、ドキドキが止まりません(笑)奇書なんで。

    まあ、読んだら、
    「惑惑、怒気怒気」になるのは確定なんでしょうが。

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