(編集者より)
今回は、前回の小説風描写( ̄▽ ̄;)から一転して、サトルさんからの(倉山への)逆講義。これは、個人的にはなかなか面白い試み、です。では、どうぞ<(_ _)>
妄想がひたすら続く倉山。さらには、バジョットを使い醜態を晒(さら)します。
P163
「そもそも現行憲法下において、天皇はロボットではありません……」
「……誰もが知っている例を挙げると、平成二十三(2011)」年の東日本大震災の際、天皇陛下(現在の上皇陛下)は「ビデオメッセージ」を発せられました……」
「『激励権』の行使です。」
????????
頭が混乱します。何を言い出したのか?それは権利なの?
まさか……バジョット?いや……倉山って「憲政史家」なんでしょ?
この『誤読』は致命的にならん?
「……国民は大いに励まされました。政治に影響を及ぼしました。この時に、内閣の許可を取ったなどという話は聞いたことがありません。」
倉山。それ以上言わん方がいいぞ……。「純度100 ピーのピー(※ぎりぎり、〇ダリマキ、あるいはDNA2重らせんのZフォームと同義?)」と自分から言ってるぞ。この場合の激励?に内閣の許可がいるわけないだろ!
「……世界の文明国の共通理解ですが、立憲君主は現実に政治に影響を及ぼして構いません。もちろん好き勝手に権力を振るうことは制限されますが、……」
「「警告する権利」「激励する権利」「相談を受ける権利」があると解釈されています。これは立憲政治の母国のイギリスの……」
あぁ言うのね?言うのね?
「……憲政史家であるウォルター・バジョット『英国憲政論』……」
あぁ……終わったな倉山。
憲法はなんぞや?皇室とはなんぞや?バジョットは何を言っているか?立憲君主とはなにか?
倉山!「全部間違っとるやないか」。たぶんあなたが言いたいのは、
・「謁見で意見を述べる権利」(相談される権利)
・「奨励する権利」(激励する権利)
・「警告する権利」(警告することにより、政策実行に影響を与えてもいい権利)
のことじゃないの?倉山。バジョットはそう言ってるんだよ。
問題は、「誰が誰に」激励するか……だ。「君主」が「首相」にだよ?君主が、国民に……じゃないのよ。どうも「三権分立」も怪しいな倉山。
あのね、バジョットの「憲政論」の上記3つの「要(かなめ)」は、『君主に決定権はない』こと。
最後は、首相の決断を『承認する義務がある』の。
たとえ、君主は反対でも最後は承認する……のが、君主の「あるべき姿」であり、これこそが、『君臨すれど統治せず』
〇カでしょ?倉山。
知っているけど。
大事なことだから、もう一度言うね?
ほらほら、ちゃんとノートとりなさいね。
『国王は必ず首相の決定を承認しなければならない。君主は言うべきことを言うが、首相の決定を承認する』
これが、『立憲君主』なのよ?
でね、日本国憲法第一条「天皇は国民統合の象徴である」はイギリスの「ウェストミンスター憲章」前文の「王位は、イギリス連邦構成国の自由な連合の『象徴』であり、……」が由来なの。
「だからこそ」上皇陛下や今上天皇が皇太子時代に、イギリスに学び、あるいは留学して「肌で感じようとした、立憲君主制度なの。
物見遊山の「留学」じゃないの。
まえにあなたが「偏見で貶めた」君塚氏も言ってたでしょ?「GHQはイギリスを参考にした」って(しかし、君塚氏をイギリス大好きなだけ……とバカにしたくせに、倉山がイギリスの立憲君主制を引き合いにだすのは、捻(ねじ)れ具合が甚だしいな。墓穴いくつ掘ったら気が済むんだ、倉山?)
でね、「これが担保されるから」、「君主はロボット」じゃないの。わかる?だから、今の「日本国憲法」における「天皇陛下」はロボット扱いになってないか?が問題なの。その縛り付け方の「原因」は宮澤の「憲法学……解釈」にあるんじゃないの?ってのが問題なの。
まだまだ、倉山は「○○でいきります(※ピーな意味です)」
続く(といいつつ、補講(笑))
*日本には「内奏」があるやんかぁ~!と倉山が言いそうなので(笑)、こちらの一文を。
https://www.gosen-dojo.com/blog/14346/
ロボットにしてるのは誰だ?自分には忖度させ、陛下に忖度しない……させないのは、誰?保守を騙る逆賊一派は「どの連中?」
続く
9 件のコメント
uki
2023年4月10日
サトルさん
サトル節炸裂ですねーww
現在主戦場をtwitterに移しておりますが、また時間の許す限りこちらでもコメントさせていただきます。どしどしこちらに誘導します。
どうぞよろしくお願いします。
サトル
2023年4月10日
ukiさん れいにゃんさん
恐縮です(^^;)
……倉山がすんごいのは、「バジョットがそう言ってたんだから、そうなんだい!」という主旨。しかも誤読。「大学時代の先生が、そう言ってたんだから、先例が大事なんだい!」と叫ぶのと、根っこは同じ点(笹師範の「……深掘りする」でも指摘されてますね)。
「○カの鯛焼き状態……○カが頭の先から尾っぽ(爪先?)までギッシリ」みたいな。また、あんこ(○カ)の質が極めて悪く、胸焼け(胸糞悪く)するんで茶(々)でも入れないと、吐いてしまいそうです。
れいにゃん
2023年4月9日
ビデオメッセージが『激励権』の行使????
国民を案じる権利??え?権利?と混乱する一般人の様子を見て、マウントとった気になっている倉山満の顔が目に浮かびます。
この本を校正した出版社も責任を問われるレベルの事実誤認ではないでしょうか?凄いですね。
uki
2023年4月9日
いやー勉強になりました。
憲法と英国、英国王室と皇室の関係の理解。
監視塔レジェンドの手にかかると、倉山のあほさが香ばしく際立ちますね。
憲法の背景の思想すら彼はまったく理解できてないということですね。
>墓穴いくつ掘ったら気が済むんだ、倉山?
ほんとそれですね。いくら掘っても足りません。
おい、倉山、土地に謝れ!
サトル
2023年4月9日
京都のSさん
いや、ほんとに倉山はことごとく誤読するので、気の毒です(韻をふんでみました(笑))。
余談ですがこの「倉山皇室論」、Amazonでの評価がまた不自然で。「みんなほんとに読んだぁ?」と。Audibleも出してるから「読めない」のかなぁ……と(それはそれで大問題)。
読んで、ちゃんとコメントしてるのは「ふぇいさん」と他1名。
この「ふぇいさん」の真っ当な書評が、倉山を「逆上」させたんだなぁ……と「参考になった」をポチっと押した私めにございます。
基礎医学研究者
2023年4月9日
>サトルさん
いえ、どういたしまして。で、そうか自分はサトルさんが言われる「皇太子だからこそイギリスに留学される・・・」という部分は、普通にうけとれましたけどね。しかし、倉山にかかると「秋篠宮さまがおられるから・・・」何が言いたいのでしょうね?
サトル
2023年4月9日
基礎医さん
ここはブログでもとりわけ長尺になりました。お手数おかけしましたm(_ _)m
このバジョットの件は、「誰が誰に」が判らないと、バジョットが「なんについて書いたか?」が、ハナから判らないという、恐ろしい……誤読以前の問題かと。「わざと」なら、それも大問題。本当に誤読したのならピーだと思います。
余談ですが、愛子さまが皇太子であったなら、留学されるなら、イギリスであったであろうし、また時期を考えれば、コロナもなく、エリザベス女王も存命だったでしょう。
別にイギリスが上などとはこれっぽっちも思いませんが、その時を夢想(かなわぬ)すると、「両国の国民の熱狂」は、いかばかりだっただろう……と。
また倉山は「秋篠宮さまがいたから、今上陛下が留学できた」ニュアンスを、この著書でも宣っていますが、これも「お門違いな言いがかり」であると、私は思いますし、「皇太子だからこそ」のイギリス留学だと、思っています。
京都の(サタンのSじゃねーし)
2023年4月9日
「ビデオメッセージは激励権」に爆笑wwwwwwwwしました。陛下の国民への「ご厚意」が、利害得失の絡む「権利」なの?って(笑)。
英国君主(エリザベスⅡ)のようにオーディエンスで首相(サッチャー)に激怒して政策決定に影響を与えるようなことは、日本では憲法4条「国政に関する権能を有しない」によって封じられています。それに、もし天皇から政策に文句を付けられたら権力が好きな倉山君は絶対にムカつくはずです。特に「皇位は愛子に継承させたいんだが…」との意志を今上陛下から示唆されたら与党議員も男系派言論人も「憲法4条違反だ!」と言って怒り狂うでしょうからね(笑)。
基礎医学研究者
2023年4月9日
(編集者からの割り込みコメント)まず、今回はバショットの講義、勉強になりました。やはり、きちんと物事を考えている人は、良いことをいいますね。イギリスというのも、実際の政治をどう運用するのか?とい当時の時代背景の要請があったからこそ、体系化された思想なのでしょうね。でも、まさかバショットも、このような誤読をされているとは、考えてもいないのではないかと。「(本来の使い方とは異なりますが)草葉の陰で泣いている」、ですね(。-人-。)