「天皇になりたい!」と思っていただくには・・・?その2

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第2回 【皆さんのコメントからの結論その②】

  1. オーディエンス制度の導入

皇室典範を、天皇の意志で改正出来るような制度も自分は必要だと思っていますが、その為の憲法改正が間に合わないのであれば、最低限、英国みたいな「オーディエンス制度」くらいは速やかに設けるべきでしょう。

天皇陛下が、国政に関する意見をご自分の意志で公言されたとしても、それに従うか否かも含めて、全責任をもって自分で決められないような権力者しか輩出出来ないのであれば、それは国民の側にまだまだ「個」が弱く、民主主義を担うには未熟過ぎたという事です。

そりゃ、天皇の口を塞いで、反対の意志を示す権利すら一切合切奪ってしまえば、政治的意見のみならず、国民の側が勝手に描いた「理想の家族像」だって、押し付けやすい。

つまり手軽にマウントを取れる皇室のままでいてくれた方が、権力者含め多くの国民にとっては都合がいいのでしょう。

井上達夫氏のおっしゃる通り、普通はそれを「奴隷」と呼ぶと思います。

皇族を四六時中監視して、佳子さまをウンザリさせる取り巻き側衛官も然り、天皇皇族に自由な発言・自由な行動を許すくらいで不安を覚えるような人は、やはり自分のアタマで物事を考える習慣が無いゆえに、「天皇自身の、天皇であるが故に持たれる主体性とか、国家に対する責任感」があるという事にすら、思いが至らない人だと思います。

ロボット天皇どころか、自分たちのリモコンで操作できる「ラジコン」とか「鉄人28号」くらいにしか思ってないから、「皇族監視社会」が無くならないのでしょう。

イマドキは、天皇陛下よりもAIの方がよっぽど「自己判断」する自由が与えられてるかもね。

SNS投稿にせよ、裁判に訴える権利にせよ、制度上は可能に出来るよう道を拓き、権利を行使するかどうかは天皇・皇族の判断に全て任せる、という制度設計くらいは、国民の側が果たすべき最低限の責任だと思います(一応、現憲法上は「主権者」なんだから)。 

皇族に「品位」を求めるなら、まず国民の側が、やるべき事をやりましょう。

・天皇に関する事は、天皇が決める。
・国民の側は、国政への意見も含め、天皇の口を絶対に塞がない。
・しかし、政策に対する最終決定と、それに伴う結果責任は全て、権力者と国民だけが背負う。

この大原則を、改めて国民に徹底する為にも、憲法第1章(第2条も含めて)の改正は必要だと思います。

※ 余談ですが、「ササクラ会議」を観て思った事なんですけど、私個人的には自衛官だって、政治デモくらいは参加していいと思う。

・任務をきちんと遂行できる
・「秘」情報を外部に漏らさない
・クーデターを起こさない

この3つさえ守れりゃいいんだもん。

最も、1番目の条件に関しては、「職能」と「言論・表現・思想信条に関する権利」とは無関係だ、という考え方もできますがね。

問題は条件の2番目。

秘密保全」という名目でなされている隊員への権利制限(もはや「言論統制」と呼んでもいいと思う)であるにもかかわらず、「秘密に指定された情報」の枠を超えて、上級部隊が勝手に「これもよろしくない」「あれもよろしくない」「別に『秘』指定情報じゃないけど、部隊の事を(訓練に関する事、それ以外も含めて)外部に喋るのは風紀上あんまりよろしくない」などと、なんとなくフンイキで、喋っちゃいけない事柄を際限なく拡大してしまう事です!!

だから隊員の間に「モノが言えない風潮」を作ってしまうし、それがひいては「大本営発表」しか言えない空気を作る事にも繋がってしまうんだと思う。

日本を敗戦に追い込んだ一因も、悪しき「八つ墓ムラ社会」にあるのかもしれないですね。

文責 北海道 突撃一番

5 件のコメント

    基礎医学研究者

    2023年9月8日

    >突撃一番さん
    基礎医でございます。なるほど、自分のような者には、この身体の説明は、わかりやすかったです(^_^)。ありがとうございました。特に、天皇≒精神、国民≒末梢神経は、しっくりきましたね。これならば、天皇は身体の器官をつつむような存在であり、具体的な生理的機能は、身体の各器官(中枢神経も含む)が行うですかね。

    突撃一番

    2023年9月5日

    皆さん、コメントありがとうございます!

    在位中の上皇様が、皇統問題を憂慮されるあまりご体調を崩された事についても、「オーディエンス制度」があれば、もっと陛下のご意見をちゃんと拝聴出来たかも知れませんね。

    ところで、前回ブログで基礎医学研究者さんから質問のあった【国民機関論】についての補足ですが、これは「国家法人説」を基本とする考え方です。

    この「国家法人説」を理解するには、国家を「人体」に例えるのが一番わかりやすいかと思います。

    人間の身体は、皮膚、骨格、内臓、脳ミソ、筋肉その地、様々な「器官」によって構成されていますよね?

    国家も同じように、様々な「機関」によって構成されています。いくつか例示すると、

    ●領土·領海·領空
    ≒皮膚

    ●国会·内閣
    ≒脳ミソ or 中枢神経

    ●軍隊·警察·裁判所
    ≒自然免疫 & 獲得免疫

    ●財政機構
    ≒血管 or 血液

    等といった所でしょうか?

    勿論、立憲君主制を採用している以上、国事行為を担う「天皇」も、その他の様々な国家機関の一つとして、統治機能を担っています。
    ちなみに美濃部達吉は、国家を構成する機関の中で最も最高の機関が「天皇」だと延べています(天皇機関説)。

    また、少なくとも民主制を採用している以上、「参政権の行使」という形で統治に関与している「国民」もまた、同じく国家機関の一部と呼んでいいでしょう。

    さながら、

    ●天皇≒精神or魂
    ●国民≒末梢神経

    みたいな感じですかね??

    「国家の政治のあり方を、最終的に決める権利」という「主権」の定義に従えば(広辞苑)、政治意思の最終決定を担ったり、統治権を実際に行使するのは国会とか内閣であって、国民ではないですよね?

    この事実だけを見ても、そもそも論として「国民だけが、主権を独占的に行使する」という事は物理的に不可能です。

    従って、基礎医学研究者さんへの現時点での回答としては、「主権とは、そもそも (数ある国家機関の一部に過ぎない) 国民が保有するような性質のものではない」といった所ですかね。

    【主権】を保有&行使できる主体は、国民・政府・天皇も全部ひっくるめた、「法人たる国家」しかないという事になります。

    ※その中で最高の機関が天皇だ、という美濃部達吉の「天皇機関説」については、昭和天皇も「美濃部の説でよいではないか」と賛同されてるくらいなので、決してトンデモ論ではないと思います。

    SSKA

    2023年9月5日

    国民の側が天皇や皇室からの直言をどんな内容であっても受け取る覚悟と信頼がなければ成り立たないと思いました。
    先日の佳子様の記事ですが、文字媒体であるのと記者の手が入ってる事で内容を真摯に受け取らずに冷たくあしらう人も多くいるのは受け取る側の問題でもありますが、一方で間に他人が入るまどろっこしさに皇室が遠いものと感じ冷たい対応になる面もあると感じました。
    2016年のお言葉の様に伝える時期や内容を天皇、皇族の側が一定の条件に配慮しつつ自由に決められて直接的に語り掛ける機会やそれを任意に発信出来る仕組みががもっと増えて整えられれば考え直す国民も少しは増え事態も変わるのではないかと考えます。

    れいにゃん

    2023年9月4日

    確かに、政治デモと、クーデターは違いますよね。皇室の次に、口を塞がれて働いていると言える自衛隊への制限は、皇室のそれよりもっと庶民にはイメージし易いかもしれません。三つの大原則、大賛成です。

    基礎医学研究者

    2023年9月4日

    (編集者からの割り込みコメント)今回のブログを読んで、突撃さんのおっしゃられることが、少しわかったような気がいたします。ここで言われる、三原則については、基本自分は賛成です(2番目については、少し判断を留保します)。要は、聖と俗の境界線をはっきりさせるために、国民の努力も必要ということですね。で、2番目については、私見ではまずは宮内庁が全力でそれを代弁することが先決かと自分は思った次第です(少なくともバッシングなどについては、相手がビビるくらい宮内庁に反論してほしい、と自分は思います)。

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