「嘘だらけ」なのはお前だろう:倉山・PRESIDENT記事論破

Post's thumbnail

倉山の新刊『嘘だらけの日本古代史』の一部を再編集した記事を、PRESIDENT Onlineが配信しました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/f3a4e0071b2489431ad275a3643996f70102ebda

この本自体が「嘘だらけ」だろう、ということがすぐに分かる内容です。
PRESIDENTは、何のつもりでこんな記事を載せたのか。

最初の見出しからして酷い。

「皇族の数は、多すぎても少なすぎても困る」

食料不足のときに過剰生産を心配するバカがどこにいる?

周りの国が覇権主義をむき出しにしているにも関わらず、肥大化や暴走を恐れて自衛隊の戦力増強に反対する左翼と、いったい何が違うのか?

ここからして、目の前にある皇位継承問題を歪曲しようとする意図が明白です。

皇族数が多すぎるときは、戦前の「皇族の降下に関する施行準則」のように、一定の規模を保つ制度を設ければいいだけです。

そしてそれは、

「君臣の別」

を厳格に守って初めて成り立つものです。

また、皇族数が多くなると「皇位をめぐる争い」が起きるかのように印象操作していますが、それは優先順位が明確でなく、時の有力者に継承を左右されていたときの話です。
直系長子優先という原則を守れば済むことです。

皇室を、一定規模で安定的に保ちたいなら、なおのこと
「君臣の別」を守り、
側室制度を無くしたまま、
女性天皇・女系継承を含めて
直系長子優先で継承する
ことが合理的かつ現実的であるのに、

何をいっているんでしょうねこの男は、本当に。

他にも倉山は、英国で男性・女性、男系・女系の区別なく直系長子継承する制度と絡めて、王位継承者が一説では5753人にものぼるという話を持ち出し、女系継承を認めた結果がそのような状況を招いているかのように見せかけています。でもそれは、いうまでもなく、王室の枠組みを超えて継承資格を認めているからです。

倉山によれば、「日本をイギリスのようにしよう」という人がいるとのことですが、どこの誰が

「皇室の枠組みを超えて一般国民にも皇位継承資格を与えよう」

と主張しているのでしょうか。

(むしろ、倉山が支持する旧宮家養子案の方が、イギリスの状況に近づきます。
現に、旧宮家に限らず皇別摂家などの男系男子も含めて、100人程度の皇位継承候補の確保を、と主張する者もいます。旧宮家は認めてその他は認めないという、そこの区別はどうつけるつもりなんでしょうか?)

さらに倉山は、シナの易姓革命による王朝交替に対して、「中華帝国においては、」農民でも、外国人でも、女性でも、誰でも「中華皇帝になれる資格がありました。」と言い出します。

もう、呆れてものが言えません。

「中華帝国」って、何だ?
「資格」って、何だ?

倉山は、シナでは「中華帝国」なる国家がわざわざ全人類に革命する「資格」を与えていて、歴代王朝が律儀にそのルールを守り、覇権を継承していった、とでも思っているのでしょうか?
各王朝の連続性を認める「中国4000年の歴史」とかいった言説を真に受けているのですかね?

この記事を読んで、改めて強く認識しました。

イギリス・シナと日本の一番の違いは、「君臣の別」であり、これこそが、先人の叡智が凝縮し、皇室を守ってきた大きな要因の一つだと。

にも関わらず、倉山は自ら率先してそれを破壊し、天皇・皇室の歴史が途絶える未来に引きずり込もうとしています。

最初にも書きましたが、改めて。

「嘘だらけ」なのは倉山、お前の方だろう!

文責 静岡県 L.K

3 件のコメント

    チコリ

    2023年11月12日

    「もう呆れてものが言えません」
    それなのに!嗚呼それなのに、
    苦行以外のなにものでもない論破、
    いつもありがとうございます!!

    神奈川のY

    2023年11月11日

    「皇族の数は、多すぎても少なすぎても困る」
    その言葉を観た瞬間、
    中華大陸の人から見たら、”この日本人チョロイな。頭デッカチで何を言っているのか分からないし、権謀術数も簡単にやってもおちそう。”と思わわれるのではないでしょうか。ゴリ押しでユートピア中華帝国一万5千年と洗脳し易いタイプです。

    基礎医学研究者

    2023年11月11日

    ‘(編集者からの割り込みコメント)いや、さすがL.Kさん、見事な斬りっぷりです(`・ω・´)ゞ。ホンマに、あの記事って一体何のために出したのだろう?という動機が問われそう。といいつつ、動機は岸田首相が所信表明演説で、「国会で皇位の安定継承議論を開始する」と宣言され、それに呼応して全国紙の取り上げる回数も増え、さらに産経新聞のような論調が批判にさらされている様子を見て、ものすごいアセリがあるからなんでしょうね。だから、何かいっておかないと!という意識が、ものすごく働く。しかし、読者の方も理解がかなり進み、「皇位の安定継承」につながらないような意見は意味がないことは、見抜かれていますよ~( ̄ー ̄)ニヤリ自分、今回のL.Kさんの反論の仕方にかなりの説得力を感じまして、ようするに「君臣の別」という線をきちんと引いて無理をしなければ、倉山が書いているような放言は何も心配する必要はない!?で、終わりですね。いや、good jobでした。

コメントはこちらから

全ての項目に入力が必須となります。メールアドレスはサイト上には表示されません。

内容に問題なければ、下記の「コメントを送信する」ボタンを押してください。