“自民党の懇談会。新聞各紙がどう報じたか”に対する反応(京都のSさん、基礎医学研究者)

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自民党の新組織、「安定的な皇位継承の確保に関する懇談会」の初会合について、新聞がどのように報道したかも重要で、当サイトでも報告してきました。

それに対して、意見・コメントを送られた報告が寄せられてきましたので、以下に紹介していきます(その2)。


【産経新聞】

自民党総裁直轄組織「安定的な皇位継承の確保に関する懇談会」に関して新聞各紙の報道が活発化しています。事実のみを伝える冷静な報道が多い中で貴紙のみが異彩を放っていました。即ち、「伝統的な男系継承」こそが「国の骨格」であるはずなのに、「欧州王室の例が浸透」すれば「立憲民主党や共産党から女系天皇容認の声」が興り、「男系固執派に対して女性蔑視のレッテル」が貼られ、八木秀次氏の言う「女系天皇には正統性が無い」から続けて「旧皇族(旧宮家に連なる一般国民男性)を皇籍に復帰させろ」と貴紙は結んでいました。
 一体これは何なのでしょうか?古代日本の皇位継承をご存じないのでしょうか?古代から江戸期までに存在した10代8方の女帝、また斉明帝から天智帝および元明帝から元正帝への女系継承、さらに『養老令』の『継嗣令』にある「女帝の子も亦同じ」という原注、これらの例から考えれば、男系継承とは男尊女卑が極点に達していた明治期における特殊解でしかないことが明確に解ります。江戸期の朱子学的な価値観(夫唱婦随)と明治期に定着したキリスト教の価値観(アダムの肋骨からイヴが造られた)が男尊女卑を固定させ、戦後には統一教会(儒教とキリスト教の合体した反日カルト集団)の教義によっても補強されました。こんなものを伝統だと勘違いしたのが男系固執派です。逆に「女系天皇容認」こそが伝統に適っていると言えますし、男系固執派に貼られる「女性蔑視」は単なるレッテルではなく事実だと言わねばなりません。
 さらに、旧宮家に連なる国民男性が皇籍を取得する案は、伏見宮系血族に限った皇籍取得という門地による「別異取り扱い」であるため、明白な憲法14条違反です。コレを主張するなら憲法改正を訴えるべきです。違憲の特措法や特例法で乗り切れると考える人々は法治国家に住むべきではありません。ロシア・中国・北朝鮮に行くべきです。
 さて、件の八木秀次氏は統一教会の関連団体で何度も講演して小銭を稼ぎ、その見返りとして保守系論壇誌や産経紙上で男系固執論をブってきたわけです。つまり八木氏も産経紙も産経読者もカルトチルドレンだと言いたくなります。
 以上から、新聞では毎日新聞(最も皇族方に寄り添った記事を書く)、政党では立憲民主党(馬渕澄夫氏や野田佳彦氏といった尊皇議員を擁する)がナショナリスト団体で、残念ながら今のままでは産経新聞と自民党は売国団体であるとの疑いが晴れません。貴紙にはナショナリストメディアとなっていただきたく思っております。どうぞ宜しくお願い申し上げます。

京都市在住の一読者・○○
(京都のSさん)
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京都のSさんの言われ方は、かなり辛辣ですが、「事実のみを伝える冷静な報道が多い中で貴紙のみが異彩を放っている」という部分については、かなりの人が感じていることなのではないでしょうか?(自分も、そのような印象を持ちました)。今回の懇談会の初会合の内容は、確かに「令和の有識者会議案」を元にした政府案をベースに考えていくという内容でしたが、この会議の名称はどのようなものでしょうか?「安定的な皇位継承の確保に関する懇談会」ですよね。ここから、「男系継承の維持が・・・」などというタイトルをつけるのはやはりバランスが悪く、何か意図があるのではないか?と邪推してしまいます。さらに、京都のSさんのように「皇室の歴史」がわかっている人から見ると相当違和感のある内容が含まれているので、新聞社も読者の意見に耳を傾けるべきでは。今回の意見・コメントを見て、そのように思った次第です(基礎医学研究者)。


【毎日新聞】
11/18の朝刊記事に関する意見・コメント

毎日新聞さま
11/18 の朝刊5面(総合面)に掲載されました、高橋祐貴、竹内望、木下訓明記者による「自民、皇位継承議論再開 党内保守派もメンバーに」を読ませていただきました。この話題は、TVによる報道が先行しましたが、やはり全国新聞社さまがどのように報じるかは、関心のあるところです。私は、毎日新聞さまの「皇位継承問題」に対する報道姿勢には安心感をもっていますが、今回の記事も、そのタイトルの付け方に「社会の公器」としての誠実さを感じます。この懇談会の初会合は、確かに「令和の有識者会議案」の枠内で考えると、正しく書かれています。一方で木原幹事長代理が「論点は多岐にわたるものではないが、具体的な方針を出す時期はまだ未定」でありとあるので、現在の国会における状況と連動して議論される可能性が示唆されていますし、さらに自民党関係者より「全ての政党の賛同と国民の総意が必要だ。政治思想の対立にしないために、あえて保守派もメンバー入りさせた」という談話を取材できたのは、非常に両論併記的な記述と思います。
 そして私、この自民党関係者が最後に言われた、「あとは首相が本気でやる覚悟がどこまであるか(どうか)だ」というコメントに、同意します。そのためには、国民が関心を持ち続け、政治を後押しすることだと、改めて、思った次第です。今後の記事にも、読者として期待しております。
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【産経新聞】
11/18 朝刊で掲載された記事への意見・コメント

産経新聞さま
11/18に7面(政治面)に掲載されました、内藤慎二記者による「男系維持へ問われる責任政党の矜持 自民皇位継承懇談会」を読ませていただきました。率直にいいます。私は、読者として、内藤慎二記者は、「皇位継承問題」を扱うときには、貴紙の「産経抄」や「主張」とは異なり、慎重な言葉使いをする記者と思っておりました。しかし、今回の記事は、私見では「懇談会」のある一面にスコープを当てすぎているように思えました。といいますのは、この新組織の名称は、「安定的な皇位継承の確保に関する懇談会」ですよね。それと、男系維持が一体どのようにつながっていくというのでしょうか?200年前の光格天皇以来、「側室制度」のあるところで何とか直系の継承が成立し、さらに昭和天皇の段階で「側室制度」が廃止された時点で選択肢は狭まり、ここまでこれたのは“奇跡”に近いというのが実情だったのではないでしょうか?ならば、男系維持によって「皇位の安定継承」を確保するためには、論理的には「旧皇族の復帰」ではなく「側室制度の復活」を言わないと、筋論として矛盾があると思います。いかがでしょうか?
 それから、内藤記者が取り上げられた八木秀次氏の談話には、大きな問題をはらんでいます(すなわち、「正統性」という定義は恣意的で、このような意見を国会の場に開陳するのか?ということです)。さらに、私がわからないのは、「正統性」ということを言われるのならば、なぜ現にいらっしゃる、天皇のお子様である「愛子さま」に言及されないのでしょうか?また、秋篠宮家、高円宮家にも皇族の方々はおられます。いかがでしょうかね?
 ただ、最後に「政権与党の矜持(きょうじ)として、政治情勢とは一線を画し、国の基盤をめぐる議論に真摯な態度で臨むことが求められている。」というのは、その通りだと思います。しかし、それはタイトルにあるような「男系継承の維持」ではなく、「皇位の安定継承」を確保するために、皇位が世襲であることをもう少し真面目に考えるということです(そうすると、それは男系、女系、男子、女子も俎上にあがってくるはずです)。ですので、産経新聞さまにも、この時期「社会の公器」としての矜持が求められている、と私は思います。今後に、期待致します。

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(基礎医学研究者)

3 件のコメント

    京都のS

    2023年11月21日

     私には産経から返信が来ませんでした。まぁ私が送ったのは「弾劾状」みたいなものでしたからね(笑)。

    基礎医学研究者

    2023年11月20日

    >京都のSさん
    難関の中、当選おめでとうございます。当日は、自分も会場におりますので、宜しくお願い致します。

    それと、自分の意見・コメントのところの補足で恐縮ですが、別のところでurikaniさんも言われておりましたが、産経新聞は意見・コメントの内容によっては、返信をくれることがあるのですよね。今回の自分のコメントは批判的なコメントだったので、ちょっと意外です(;^_^A。以下に、示します。

    ○○ ○さま

    いつも産経新聞をご購読いただき、ありがとうございます。
    産経新聞 読者サービス室でございます。

    メール拝読いたしました。

    「自民党の皇位継承懇談会」に関する記事への
    貴重なご意見を頂戴し、ありがとうございます。

    皇室関係を取り上げると、購読者さまより、
    賛否両論のご意見を多数頂戴いたします。
    「継承問題」に関しましては今後も皆様のご意見を広く受付させて頂く所存でございます。

    お客様のご意見、ご感想およびご提案は担当者に申し伝えます。
    返信に関しましては担当者の判断となります。
    毎日多数のメールが来ておりますので、お返事できない場合が多々あります事、ご容赦くださいませ。

    今後とも、産経新聞をよろしくお願いいたします。

    産経新聞
    読者サービス室

    京都のS

    2023年11月20日

     12月3日の「愛子様と悠仁様」は受付番号2000番代で当選しました。予め作成して置いた文章をコピペしただけなのに2000人に先を越されていました。そりゃ「50人上等」じゃあ済まないでしょうね。ご報告まで。

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