“毎日新聞「考・皇室 深まる危機」”に対する反応(基礎医学研究者)

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昨日、当サイトで、毎日新聞朝刊の特集ページについて、紹介しました。

毎日新聞は、額賀議長の各党への意見集約もしっかり報じましたし、非常によいタイミングで、この特集記事は発信されました。それに応えるべく、毎日新聞に意見・コメントを送りました!という報告は続いておりますので、以下紹介していきます。


【基礎医学研究者】
12/22の朝刊1面および3面の特集記事に関して

毎日新聞さま
12/22朝刊1面および3面に掲載されました、山田奈緒、高島博之記者による「考・皇室 深まる危機」の特集記事を読ませていただきました。まず、毎日新聞さまは他社と較べて、「皇位継承問題」について、皇室に寄り添った記事を何度も掲載されてきておりますが、今回も実に良いタイミングで記事を掲載され、「社会の公器」に恥じぬ良い仕事をされていると、思います。
 高齢化(およびそれに伴う人口減少)というのは私たち国民にとっても大きな問題ですが、秋篠宮家への公務集中という問題提起から始まり、皇室の平均年齢が国民のそれよりも12歳高い、というのはリアルな数字です。それが、「皇室会議」のメンバー構成に影響を与えるのみならず、「宮中祭祀(私は「皇室内」の行事と思います)に女性皇族も参列され、しかもそれに異を唱える宮家はなかった」というのは、宮内庁のいわれる「存在意義にも影響する」や「国民との接点が少なくなる」ことを越えて、「皇室の危機的」な状況を反映している、と私には感じられました。
 このような状況を踏まえて、「皇位の安定継承」に関する議論のまとめをされているのは、とてもわかりやすく、今回の記事が良いのは、いわゆる「平成の有識者会議」のメンバーより、「皇位継承の安定を考えれば、いま議論しても同じ結論になるはずだ」という談話を載せたことです。これは、まさしく議論の土台となるのは、令和ではなく「平成」の報告書である、ということに他ならないと思います。ただ、少しだけ惜しいと思いましたのは、「(皇位継承の議論は)機が熟していない」という部分に、毎日新聞さんの解釈を入れてほしい点でございました(私でしたら、「機が熟しているどころか、皇位継承問題を議論する最後のチャンスは今しかない」と、結論します)。
 さらに、「国会 進まぬ意見集約」という項目も、国会議員の現状を良くまとめていると思いますが、私は岸田首相が9月に所信表明演説で「国会で、「皇位の安定継承」について議論を開始する」と宣言されたことは、もっと評価されてもよいと思いました(この議論は、決して「次の天皇は愛子さまか、悠仁さまか」などという世論を2分するようなものでない、と信じております)。それから、宮内長の様子については、少し異論があります。西村長官が11月に記者会見したタイミングは、明らかに自民党の第一回目の懇談会の方針、すなわち「宮家の子孫の養子縁組案」が出たことを受けてのものであり、西村長官の発言で重要なのは、各党の方針に口を挟まないどころか、「安定的な皇位継承という観点からは、皇族数の確保だけでは不十分」とはっきり言われています。そして、必要があれば(政党に)説明にいくとまで。このようなことは長官単独の判断でできるはずはなく、天皇陛下の御意向を反映している、という識者の意見もございます。
 最後に、今後も「皇位継承問題」について、世論を啓発する記事を掲載されることを希望します。もちろん、私たち読者は後押ししますし、毎日新聞さまがクオリティの高い記事を配信すること自体が、国会における「皇位の安定継承」議論への後押しになると、私は信じるものです。次回の記事も期待しております。

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