毎日新聞が皇室についての特集を組んでいます。昨日、当サイトでお伝えした記事の続報です。
進まぬ皇位継承議論 元宮内庁長官の憂い「危機的状況」
( 山田奈緒記者。12/23 7:00配信有料記事)https://mainichi.jp/articles/20231222/k00/00m/040/039000c
この記事は現段階では(12/24朝刊)、まだ紙面には掲載されておりません。そして、先述したように有料配信の記事ですので、掲載されているのは一部のみです(ただ、ここまで読み進めるだけでも、元宮内庁長官の羽毛田氏による、かなり重要な言及がこざいます)。
ここでは、理解の助けのために、以下を、要約・抜粋してお伝えします。
悠仁さまの誕生によって問題が解決したと考えるのは大きな違和感があります。せんえつながら申し上げると、国の在り方を考えた時、皇統、皇室の不安定さを放置する政治はいかがなものでしょうか。先送りは歴史の批判に耐えられないと考えます。
(皇位継承問題の解決に関する)動きが見えたのは上皇陛下の退位が話題になった時です。退位の議論の本質は、象徴天皇像をどう考えるかであり、それは皇位継承の安定化をめぐる議論にもつながっていると思っています。
上皇陛下、上皇后両陛下は、政治的なことを抜きに、人類共通である平和を願う気持ち、隣人愛、人とのつながりの「大切さ」を実践されてきた。それは令和の天皇、皇后両陛下も同様です。私たちが忙しい生活の中で忘れてしまいそうな「大切さ」を、公平無私な行動で示してくださる。ともすれば自己中心主義に流れてしまうような世の中で、象徴天皇の存在は社会の安定を助けてくれる。それが私の思う皇室がある意義です。
主要部分を抜粋しただけでも、羽毛田氏より、かなり本質的なことが語られていることが、わかります。
そして、結論部分です。
伝統も大切ですが、なにより、国民の信頼と共感を得られる選択肢でなければならないと考えます。
これ以上の議論の先送りはよくありません。このままでは、皇室を維持する対応策の選択肢の幅が狭まり、天皇制いりますか、いりませんか、という極論を突きつけられる事態になってしまう。もう既に考え得る選択肢は少ない。
いかがでしょうか?これが、上皇陛下にお仕えして「皇位継承問題」に関してしっかりした見識のある羽毛田氏が示した、「皇室の存続」への危機感であります。
昨日、ふぇいさんも書かれていましたが、私たちはこのまま何もしないで、本当に良いのでしょうか?
まずは記事を読んでいただき、意見を新聞社に送りませんか!
ナビゲート:「愛子天皇への道」サイト編集長 基礎医学研究者
※【速報】ではこのようにお伝えしてしまったのですが、12/28、朝刊18面(総合・社会面)に記事として掲載されました。そして、電子配信版で話題となった冒頭の記載についてですが、記事の方では該当部分の表現はなく、「皇室をどのように未来につなぐのか。課題解決に向けた政治の動きが停滞する中、かつて皇位継承議論に関わった人たちを訪ね、思いを聞いた。」というリード文となりました(私見では、この記述でむしろクリアに「皇位継承問題」のことが表現されたと思われます。毎日新聞さまのご判断に、感謝致します)。
4 件のコメント
くりんぐ
2023年12月25日
以下の内容の文章を、毎日新聞へお送りしました。
山田奈緒記者の記事“進まぬ皇位継承議論 元宮内庁長官の憂い「危機的状況」”拝読しました。
羽毛田元宮内庁長官の口から語られる、上皇さまが天皇でいらしたときの、皇位を男系男子しか継げない制度のままゆえに皇室が先細っていくことへの苦しみに、胸が締めつけられました。
現在の皇位継承制度のままでは、次世代の皇族は悠仁さまのみになってしまいます。
悠仁さまのご結婚相手には、皇后さまを苦しめ続けた「必ず男子を産め圧力」が確実にのしかかります。
新しい命を必ず授かれる方法はありません。その半分の確率に下がる男子を必ず授かれる方法もありません。
かつて男系継承が長く続いてきたのは、側室が複数いて男系男子が複数いたからです。
その側室は昭和天皇が正式に廃止されました。現代で復活させることは、芸能人の不倫で大騒ぎになる現状では不可能です。
国民は天皇陛下と共に公務に熱心取り組んでこられた皇后さまが、「男子に恵まれない」というだけで男系継承維持を望む男系派から酷いバッシングを受け続けたことを忘れてはいません。
今の男系男子限定継承のままでは、悠仁さまが安心してご結婚することは困難です。
悠仁さまがいるからと皇位継承についての制度改正への議論を進めないことは、皇室が無くなることを望んでいるのと同じです。
悠仁さまの幸せのためにも、皇室が次世代に受け継がれるためにも、生まれてからずっと皇族の身分にあられる方なら性別問わず皇位を継げる制度へ変えるべきです。
天皇は、日本国の象徴です。
今上陛下の直系の愛子さまが「女」というだけで皇位を継げないままでは、天皇が「日本が男尊女卑の国である象徴」になってしまいます。
ジェンダー平等に取り組まれる秋篠宮さま、その秋篠宮さまのご教育を受けられた悠仁さまも、自身が「男」というだけで愛子さまを差し置いて皇位を継がれることを望まれるとは思えません。
皇室が次世代に受け継がれるためにも、生まれてからずっと皇族の身分にあられる方なら性別問わず皇位を継げる制度へ今すぐ変えるべきです。
そのあかつきには、今上陛下の直系である愛子さまに、未来の天皇となられる皇太子になっていただきたいです。
皇室とこれからも共に歩んでいきたい国民の一人として、これ以上の皇位継承についての議論先送りは許されないことを政治家に働きかけていきます。
上皇さまに、皇太子になられた愛子さまを見ていただくために。
takahire
2023年12月24日
この皇統問題は、現在の政治問題のまさに縮図だと思います。
①先のことを考えない点。目先の男系カルトの支持しか考えていない。
②責任を放棄している点。責任をとりたくないから、安易に議論を先延ばし。
その結果、問題は大きくなってくる!皇統断絶とかの領域まで入ってしまった。
③公的な者の大切さを理解していない点。自分に得かどうかだけ。
みんなの事とか考えない。
少子化の問題でも、経済の問題でも根っこは同じだと思います。
結局は資本主義が生み出した幼児性が問題なんですかね。
基礎医学研究者
2023年12月24日
(編集者からの割り込みコメント)。くあんさん、コメントありがとうございました。いや、本当にその通りですよ!自分、この記事見て「まだ機は熟していない!」とか本当にいえる国会議員がいるのかどうか?特に、”懇談会”のメンバーには、聞いてみたい気持ちがございます。
くぁん
2023年12月24日
これはもう、抑制の効いた”叫び”ですよね。今の政治家の最も悪い点は、意図的に議論を遅らせる、または、知ろうともしない事だと思います。その事が世の中を悪い空気にしてると思いますね。