“[good]毎日新聞「考・皇室 深まる危機」続報④”に対する反応(ukiさん)

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速報で連載記事のことをお伝えしました。

この記事を素早く見られた方はおられて、意見・コメントを送られたという報告が届きましたので、以下に紹介していきます。


【ukiさん】

京都市のukiと申します。12/30の山田奈緒記者によるweb配信「なぜ男系継承なのか 有識者会議座長の科学者がたどりついた結論」を拝読しました。吉川弘之氏による「未来に安定して皇室が存続するためのルール」として、国民が合意できる「必要条件」に関する学問的な考察がどうなされたか、非常に論理的、かつ、わかりやすくまとめられており感銘を受けました。
 氏が仰るように、男系継承はあくまで、当時「皇室制度を守っていくための知恵であり、手段であった」。皇位の安定継承こそが本来の公理であり、上記の必要条件を導くカギとなっているのであって、その下位に男系継承があった、と私も判断しています。男系継承こそが絶対であったかのように考えるのは、論理の詰めが甘いまま、自分の利益にかなうように教義を作ったカルト宗教と根は全く同じです。見方によっては、いわゆる専門の学者や政治家こそが、そもそも必要条件と十分条件の理解を敢えて混同して、あるいは知性の乏しさからその区別を理解できず、男系固執から逃れられず議論している(『先祖を辿れば男系 ⇒ 男系継承が絶対』は論理的に明確な偽です)からこそ皇室の危機が続いている。小泉純一郎首相下でなされた有識者会議で論理的な結論は出ているのに、最後は無視して、当時の安倍首相への忖度の空気感から「流す、ほっとく」というなんとも日本らしい危機の作られ方だったのだと、失望しております。
 御社の「考・皇室 深まる危機」のシリーズは本当にとても勉強になります(ぜひ特集として本にまとめてください!必ず買います!)。今後とも”皇室ジャーナリズム”の先陣を切って、専門家、有名人、政治家に関わらず、忖度せずに、おかしいと思われる主張は追及していただければ幸いです。そのような御社の姿勢を面白いと思う読者が必ずや増えて、国会での活発な議論にもつながっていくものと期待します。何とぞよろしくお願い申し上げます。
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ご苦労様でございます。まず、ukiさんからは、以下のような私信をいただいております。
”最初の一文「皇位は男系のみによって継承されてきた。」は残ってますが、今回の記事からは「実はそれは違う。こだわる必要がなく、原理でもない」と訴えることが記者の主眼だったかもしれないと思いました(もちろん断定が正しいとは思いませんが、結果として、男系固執主義者が読んだとき、彼らが他の捉え方を考えるきっかけになっているかも)。”

なるほど。自分は単純に、デジタル版ではリード文を保持してしまったが、紙面では多くの購読者の目に触れることになるので、読者の意見を反映させ、最初の2文を削ったと思っておりました。でも、ukiさんのような見方も、今回の吉川氏の記事をみると、それなりに説得力あると、思いました。さて、ukiさんは自分と同じ医学系の研究者でもあるので、吉川氏の論旨には、かなりシンパシーを感じられたと見ました。吉川氏の必要十分条件を踏まえた「皇位の安定継承」の議論は、自分も「なんて頭の良い議論なのだ!」と唸ったものです。一方、男系の議論は成り立たないですね。ukiさんも指摘されたように、『先祖を辿れば男系 ⇒ 男系継承が絶対』は論理的に間違い、と自分も思います。「先祖を辿れば男系」は、そういう見方ができないこともない、というレベルのもの。それから、「男系継承が絶対」という言い方は、皇位の継承が女系である場合もあるので、数学用語でいう”真は成り立たない(前提が偽)”でしょう。いずれにしましても、紙面に出るのが楽しみです(基礎医学研究者)。

3 件のコメント

    uki

    2024年1月7日

    早速サトルさん、基礎医さん、コメントありがとうございます!
    自分も書きながら、後夜祭を思い出しておりましたw
    必要十分条件て小難しいですが、結局「いろいろ考えるとおかしくね?矛盾してない?」だけなんですよね。男系固執の論理って矛盾だらけなのに、それを放置してダンケーにひたってるのがアホです。
    基礎医さんもおっしゃる通り、議論はその矛盾を明らかにするためであって(一人では気づきにくい視点が生かされる)、それを踏まえたうえで笑いのツボを探りつつ、あちらのおかしさをエンタメに変えてこそ、物事が動いていくんでしょうね、特に日本では。

    基礎医学研究者

    2024年1月6日

    (編集者からの割り込みコメント)
    サトルさん、明けましておめでとうございます。まず、サトルさんのコメントも見て、自分が編集した吉川氏のインタビュー記事は、もう少し詳細がわかる形に差し替えました。いや、このインタビュー記事は、是非紙面上で購読層に見てもらいたい。毎日新聞のこの連載は大したものだと思いますが、この吉川氏の談話は大変貴重です。
     それで、話は変わりますが…(;^_^A。サトルさん、もちろん覚えていますよ。あのときは、サトルさんが連載していた「倉山本を斬る」のときに、サトルさんが倉山の文のおかしさをどうやって分かり易く説明するのか?という話を3人でしていたと記憶していますが、そうなんですよね。倉山の文章は、A→B→Cと論が進んだときに、C→B→Aと戻ってこれないので、結局必要十分性を満たしておらず、論理的でないのですよね(論を進めるときの前提がおかしいから、こうなるのでしょうね)。一方、吉川氏をみてください!吉川氏は、男系か女系かではなく、「(皇統が続いたことの)男系のみという事象の理由を明らかにすることが課題」として議論を進めたので、結論として「男系継承」の事象は棄却され、平成の有識者会議の結論に達したと述べています。これこそが、議論する意味でしょう!と思いましたね(「結論ありき」とは、根本的に異なる態度ですね)。
     最後に…そうですね。今回は、理系的な内容が出てきているので、こういう会話運びでよいのですが、支持層を拡げるためには、「皇位継承原理」のような理屈じゃなくて、もっと身近な喜び、楽しさ、そして笑いがあっても何でもよいので(要するに、エンタメ路線で)、「愛子さまを皇太子に!」ということを伝えていきたいですね(^_^)。

    サトル

    2024年1月6日

    お疲れさまです。
    (少し外れますが……)

    ukiさんの報告文並びに基礎医さん(勿論ベースにある吉川氏の記事にも)のコメントに見られる「必要条件」「十分条件」
    「真はなりたたない(前提が偽)」……に、愛子さま祭り後夜祭の「1場面(お二人との3人での会話)」を思いだし、「ニヤリ」としてしまいました。
    (他の方には、なんのこっちゃ?でしょうが(^_^;))
    お二方への感謝の私信にもなります。
    ありがとうございました!

    そう、まさにお二人から聞いたまま……でしたので。そのときの(話題の)対象人物……とは違いますが(笑)
    今年の後夜祭も楽しみです。
    それまで、(突撃一番さんの言われる)「暖気運転」……したいかと思っています!

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