「正直なウソつき」の、『嘘だらけ』古代史語録③

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【第1章】

●天照とスサノオの間に生まれた神様(アメノオシホミミ)が、皇室の祖である (p48)
●天照は皇祖でなく「皇神」であり、「皇祖」は神武天皇を指す (p54)
●天壌無窮の神勅は「一書に曰く」で異説扱いに過ぎず、本文で天孫降臨をニニギに命じたのは、タカミムスビである  (p56、57)

〇伊勢神宮のHPぐらいは、流石の倉山も読んだ事はありますよね?

あ、もちろん外宮じゃなくて内宮(皇大神宮)の方のページね。

冒頭の説明文に、「皇室の御祖先であり、我々国民から総氏神のように崇められる天照大御神」と、バッチリ書いてるでしょーが!!

おまけに『皇大神宮の由緒と沿革』という文中では、わざわざ天壌無窮の神勅まで引用しながら、天照大神が「皇室の祖先」である事を強調している事からも、お祀りしている当事者である神宮側が、天照大神と皇室との関係をどのように捉えているのかは、一目瞭然じゃないですか。

なのに「皇祖は天照じゃなくて神武天皇」ってどういう事!?

わざわざ「皇祖」と「皇神」を分離してまで、天照大神を「皇祖神」という立場から引きずり降ろそうとする根拠は何だい?

いやそもそも貴方の言う「皇神」って、一体どういう意味なのかさっぱりわからんのだが!?

もし、「皇室にとって最も尊い祖先神」でなく、単に「皇室と系譜的に繋がってるだけの神様」という解釈であれば、天照さん以外にも該当者(?)は大勢いらっしゃいますよ!!

アメノオシホミミ、ニニギ、タカミムスビ、それにイザナキ&イザナミだって、皇室に連なる神様という意味では「皇神」というカテゴリーに含まれてしまうんじゃないのかい!?

前々回の「論破祭り」で貴方を批判したセリフを、もういっぺん繰り返してあげましょうか?

何故、宮中三殿の賢所において天照大神だけが、その他の神様とは別格扱いで祀られているのかを考えてください。

天照さんは決して、その他大勢の八百万の神様のOne of themではないんですよ。他ならぬ皇室こそが、天照大神を「最も尊い存在」として扱っておられるのだから。

そして何より伊勢神宮側が、倉山の説得に応じて「天照大神は皇祖ではない」などというヒネクレた解釈を受容して、HPの書き替えでもやるとか本気で思ってんのか!?

結論から言うと、天照大神は「皇祖神」です。

宮中祭祀の奉祀対象が根本から覆らない限り、この原則もまた、覆りません!

文責 北海道 突撃一番

参考文献

・皇大神宮(内宮)|神宮について|伊勢神宮https://www.isejingu.or.jp/about/naiku/

6 件のコメント

    突撃一番

    2024年1月9日

    皆さん、多くのコメントありがとうございます!
    再び補足すると、本投稿は

    倉山満『嘘だらけの日本古代史』第1章

    への反論ブログです。

    ホントはこの章に関しては、もそっと批判したいドイヒー箇所も色々あったんですよ。
    p46~で、アマテラスさん関する記述の中で、わざわざ小室さんの問題と天孫降臨神話を、無理矢理結び付けてる所も、ひじょ~~に気に喰わんかった。

    ただ、今回はそっちにまで攻撃する余裕がなく、すっ飛ばしてしまいまして。
    だれか代わりに論破してくれると助かります (笑)

    ただ、倉山の文章の傾向として、mantokunさんおっしゃる如く「自分に都合の悪いことは無視する」のもさることながら、「自分に都合のいいようなイロメガネで、事実を解釈してしまう」という事も言えると思いました。

    まさに、皇室祭祀の在り方や、伊勢神宮がどんな態度で天照大神に奉祀しているかといった「現実の事象を全く見ずに(SSKAさん曰く)」、タコ壺妄想に走ってしまったのが、倉山の今回の新著の特徴と言えるかも知れませんね。

    SSKA

    2024年1月9日

    腐れ儒者と言う呼称以外、思い浮かばないのが倉山と言う人物です。
    キリスト教等、他国の宗教が文化侵略の脅威として恐れられる中で神話の天照を最高神とし、子孫が連なる天皇の系譜が日本の独自性を守る防波堤になると考え採用したのが幕末を生き残った明治人です(それが行き過ぎたのが万世一系)。
    同じ男系主義でも国家の独自性や独立と言う概念を捨て去ってる点において、やはり現代は大きく劣化しています。
    君主(天皇)が祭祀を絶え間なく執り行う事が皇室にとって国家をお支えする最大の務めであるとの価値観は少なくとも日本においては古代から現在まで、伊勢神宮をお祀りする歴代天皇陛下によって示されていますし、報道を読む限り昭和天皇→平成の天皇(上皇陛下)→今上陛下と時代が進むにつれてその意識はより高まっている様です。
    諸外国から見ても、古代からの祭祀や礼式を現代まで引き継ぎながら続いている皇室は驚異的な存在であり、天皇、皇族方の御人柄も含めその親愛や努力の姿勢が称賛されてるにも拘らず、血統のみを崇める男系派は金日成一家を讃えているのと何等変わりないですし、皇室、国民何れにしてみても混同される事で新たな風評被害がまた左翼に利用され迷惑以外の何物でもありません。
    自国のオリジナリティーを分析する風を装いながら実際には全否定し貶めている事に当人達は気付いていませんが、何故そうなるかと言えば現実の事象を全く見ずに過去を絶対視する(他文明を見下す外来思想でもある)儒教イデオロギーに縛られているからであり、聡明な皇族方を同様にその枷に縛り付けようとしているのが更に問題なのです。

    mantokun

    2024年1月9日

    タイトルと著者名を見ただけで、想像を絶する酷い内容の本なんだろうなあと思っていましたが、本当に酷いですね。突撃一番さん、お疲れ様です…。

    「天照とスサノオの間に生まれた神様(アメノオシホミミ)が、皇室の祖である 」「天照は皇祖でなく「皇神」であり、「皇祖」は神武天皇を指す 」って、倉山は日本国の創造主か何かにでもなったつもりなんでしょうか?何で倉山は、千数百年をゆうに超える皇室および日本人の信仰の歴史を勝手に書き換えてるんですか?

    倉山のやってることは偽史捏造以外の何ものでもありません。これでよく「男系男子の継承は伝統なのだ、伝統だから絶対続けなくてはならないのだ」なんて言えますよね。
    自分に都合の悪い(天智天皇、天武天皇は双系継承、元正天皇は女系継承と古代にすでに双系、女系継承の実例がある)ことは完全に無視し、男系男子継承が伝統だと言い張るために、史料批判もせず恣意的な史料解釈を行ったうえ長きにわたる信仰史をも平気で踏み躙り、捏造する。まさに書名通り「嘘だらけ」の駄本とはいえ、こんなものただのプロパガンダです。

    サトル

    2024年1月9日

    そもそも。

    倉山は物語……受け継がれた「文化概念」を書き換えるのである。

    これを「極左」と呼ばず、なんと呼ぶ。
    国体破壊……皇室破壊である。

    基礎医学研究者

    2024年1月9日

    (編集者からの割り込みコメント)今回も、面白く読ませていただきました。いや、なるほど。つい赤文字で強調してしまいましたが、最後の「伊勢神宮のHPに書き換えを要求するつもりか~!(ないだろう)」は受けましたね(≧▽≦)。もし本気で思っているとしたら、それはギャグに近いものあり(個人の感想です)。でも、そうだとしたら、コワイモノ見たさで、伊勢神宮さんの感想を聞いてみたいか!

    サトル

    2024年1月9日

    今回も大きな「同感」を。
    実にわかりやすいです。

    倉山……という人物。
    彼には「知性」がまったくない。

    そして「知識」と「知性」は「別なもの」。
    彼は「知識」すら「勝手に(自分の誤りを隠す為)変えてしまう」。
    暴挙……学問に対する「冒涜」ですらある。
    彼の「知識」は、せいぜい「クイズ番組(カルトQかな?)のチャンピオンになれる……かな?」程度。
    そこに言論人としての「知性」は欠片すらない。品性もない。

    ましてや「厳然としてある」知識を、平気で変えてしまう輩。
    彼はクイズ王にすらなれず、ましてや言論人などとは決して言えない。
    ただの金儲けの上手な◯◯教祖である。

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