1/13付、産経新聞に対する意見投稿(ゴロンさん)

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最近の産経新聞の特徴なのですが、昨年12月30日の自民党”懇談会”における両論併記案が出てきて以来(スクープしたのは毎日新聞)、結構調子づいているのか!?と思いきや、意外にそうでもなく、ステルス的にというか、こっそりと散在的に記事を掲載している印象をうけます。

風を読む 天皇系図はなぜすごいか 論説副委員長・川瀬弘至https://www.sankei.com/article/20240113-7VALIVTJ5BOPTPWCAEL5M5QQRE/

自分、ナビゲートしていて恐縮ですが<(_ _)>、「風を読む」というタイトルに結構皮肉を感じます。で、この記事にたいしても、きちんと意見・コメントを送った、という危篤な報告が寄せられましたので、以下、紹介していきます。


【ゴロンさん】

1/13「天皇系図はなぜすごいか」の記事の件

産経新聞社殿
 貴社の論説副委員長、川瀬弘至氏の記事を読みました。
「天皇を中心に、国民が心を一つに国難を乗り越える―。それが日本の国柄であり、令和の御代になっても変わらない。」との意見は、まさにその通りだと思います。
 しかし天皇系図に対する見解については、気は確かかと疑いたくなりました。
 天皇系図がすっきりしているのは、父系を続けたからではなく、可能な限り直系を重視したからです。それも、女帝「持統天皇」が、兄弟間の争いを排するために、ご自分の直系の孫である「文武天皇」に承継させて、直系継承をルールとしたと考えられるものです。
 「上皇陛下と天皇陛下が記されている3枚目が埋まるのは、いつになるだろう。1000年先か、1100年先か―。」などと暢気なことを書いていますが、現状の制度では皇統が直に断絶することは想像できるでしょう。自分の文章に酔っていないで、真剣に考えてください。論説副委員長が聞いて呆れます。
 また、自民党の懇談会が国会議論い上げようとしている令和の有機者会議の非現実的な「旧宮家の子孫の養子案」が実現したとしても(決して実現することはありませんが)で、2頁目の「崇光天皇(北3)」の子「栄仁新王」まで600年以上遡って繋げた天皇系図は、川瀬氏の言う「すっきりしている」ものとは程遠いものでしょう。
 川瀬氏の望みの天皇系図は、127代天皇は直系の「敬宮愛子内親王殿下」になるのではないでしょうか。
 現在、朝日新聞DIGITAL で「「象徴」って何だろう」という皇位継承に関するアンケートを実施しています。
https://www.asahi.com/sp/opinion/forum/194/

産経新聞社の読者はどうか知りませんが、多くの国民が女性天皇を支持しています。
いい加減、国民の方を見て、記事を書いてみては如何でしょうか。
———————
ごくろうさまでございます<(_ _)>。出た~ゴロン節!(≧▽≦)というのが、自分の率直な感想。いや、ホンマに、今「皇統断絶」の危機がせまっているのに、何言っているんだと(# ゚Д゚)。また、「自分に酔っている」という表現は、個人的にはヒットでしたね。しかし、この記事って一体誰に向けて書いているのでしょうか?少なくとも、広く国民全体ではないですよね(たぶん、自分たちの論調にシンパシーを感じている読者層)。それが、現在、かならずしも調子づいているわけではない要因の1つで、一方でゴロンさんも取り上げた、朝日新聞のアンケートの方が、国民が何を望んでいるのかが、わかるのではないでしょうか(このアンケートの回答者は、朝日新聞の論調に必ずしもシンパシーを感じているものが投票しているわけではないので( ̄ー ̄)ニヤリ)(基礎医学研究者)。

1 件のコメント

    mantokun

    2024年1月22日

    ゴロンさん、明瞭かつ厳しく的確に問題点を指摘した文章をお送りくださり、ありがとうございます。L.K.さんの百地章氏の「正論」に対する見事な苦言・反論と併せて、産経新聞は赤っ恥ですね。

    我慢しながら元の川瀬論説副委員長の文章を読んでみたのですが、まず冒頭の書き出しと中盤以降が全く繋がっていないと感じました。
    天皇皇后両陛下が能登半島地震の被災者の身を深く案じられていること、上皇、上皇后両陛下もご在位中に大規模災害の被災者を励まされたことを挙げて、「天皇を中心に、国民が心を一つに国難を乗り越える」ことが「日本の国柄」だとする第一段落の内容と、「天皇系図はなぜすごいか」というタイトルがそもそも乖離しています。系譜がすごいから天皇陛下の徳が高いとでも言いたいのかと首を傾げますし、完全に主客が転倒しています。

    さらに、「どの天皇も父親をたどっていけば必ず神武天皇につながる」と、唐突に系譜が「1本の線で結ばれる」ことの「すごさ」に話を展開しますが、史料や考古学的遺物からは実在を証明できない神武天皇や欠史八代の系譜なんていくらでも造作が可能なのに、父親でたどるも何もないでしょう。
    古代史学者の義江明子氏の論考でも、中国大陸の歴代王朝は、朝貢してきた各国の王たちの系譜について、実際に血縁関係がなくとも前代の王とは父子の系譜だったと書き記しており、朝貢する側も前代に朝貢した王の子を名乗っていたと書かれています。そうした記録を基にまとめられた日本書紀の系図を、全て疑いない史実と決めつける思考硬直ぶりに驚きます。
    また、南北朝時代など過去の歴史を見ても、傍系継承が続くと正統性に揺らぎが生じて世情不安を招きやすいことは明らかで、直系を差し置いた傍系継承は厳に避けるべきです。

    「万世一系を貫いてくれた先人たちに、感謝しかない。」も違和感しかありません。常に「民安かれ、国安かれ」と祈り、時にご自分の身を犠牲にしてでも国民を守ろうとされてきた歴代天皇方への感謝は出てこないんでしょうか?川瀬論説副委員長は、男系男子子孫の旧宮家にどんな醜聞があったか、サンデー毎日の記事を読んでみてはいかがでしょう。
    そして、「万世一系を貫いてくれた先人たち」って、具体的にどういう人たちのことなんでしょうか。神武天皇から継体天皇までの系譜を作り上げた日本書紀の編纂者? それともまさか、女性天皇・女性宮家案を握り潰すだけ潰して、あとは放置していた元首相みたいな人のこと?

    「世界に比類なき歴史の積み重ね」は、天皇と国民が苦楽を共にし、互いに思い合う幸福な歴史が長く続いた結果を指すのであって、系譜が一本で続いたこと自体を崇めるのは対象を間違えています。まして、父子継承の方が双系継承より有難いことの証しには全くなりません。

    「仮に、母親の血統からも天皇が誕生していたなら、こんな系図にはならなかった。正統性の線があちこちで枝分かれし…」
    支那由来の男系男子しか正統と見做さない記載方で系図を作ってきた結果そうなっているのであって、母親も直系子孫なら何の問題もありません。よく令和のご時世に、ここまであからさまに女性を見下せますね。この人に限りませんが、男系固執派の人たちってどこから生まれてきたの?と思います。(木の股ですかね)

    また、これもゴロンさんがおっしゃるように、幕末以来200年も直系で続いてきた現在の皇室で、悠仁親王はまだしも、600年も遡らなければ同一の祖先に至らない、もはや赤の他人と言ってもいい大傍系に継承権を移したりしたら、系図がめちゃくちゃになるんじゃないですか?

    最後の、「現代の国民だけでなく、天皇系図の3枚目が埋まる頃の子孫からも、「よくぞ守ってくれた」と感謝されるようでなければならない。」ですが、産経新聞的にはそれが、男系男子の縛りを残したままの悠仁様への継承と、20世600年も離れた旧宮家子孫の一般国民男性の皇籍取得なんでしょうか。3枚目が埋まる前に、皇室もろとも日本国が遠くないうちに滅亡する未来しか見えません。

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