4月15日の第4回懇談会における各紙の報道

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昨日、FNNプライムオンラインによる(なぜか、ここが一番早い)自民 皇族数確保の政府有識者3案概ね了承 女性皇族の結婚後の身分保持・男系男子の養子縁組「妥当」 自民案決定へのネット記事が配信されました。それで今回、記録の意味もあるのですが、では翌日各紙がこの問題をどう報じたのかを、以下に簡単に紹介していきます。

まず、本日(4月16日)は、当サイトでも感想を募集しておりますが、「愛子天皇論」連載再開第9章がSPA!に掲載され、同じく当サイトでもその連載を注目している、森暢平さんの「社会学的皇室ウォッチング!」の最新論考が、サンデー毎日4月28日号に掲載され、なかなか皇位の安定継承にとっては、良い流れです。では、新聞報道はどうでしょうか?

最初に書いておきますが、今回、朝日新聞と日経新聞では、紙面で取り扱いはありませんでした(。-人-。)。

まずは、共同通信です。

自民、月内に皇族確保策 養子縁組など2案が「妥当」(共同通信)
https://news.yahoo.co.jp/articles/bbe57e97d1ac18df7f8d164c2f659355f4cf86cd
同じような系統のメディアで、時事通信も取り上げていました。

続いては、読売新聞です。

皇族数確保めぐる有識者会議2案、自民「妥当」…5月連休前後にも各党協議入りhttps://news.yahoo.co.jp/articles/19b3aeedf548f6b899df6be9de9f6cfb1d6d0e46

実は、新聞社の中で最も大きくとり上げたのは(4面の1/3のスペースを使い)、読売新聞でした。やはり、自民党の懇談会の論点整理案だからでしょうか?紙面には、各党の(1案)および(2案)(※詳細は、毎日新聞補足を参照)に関して、表でうまく整理されています(通常と異なり、今回はオンラインで、全文が掲載されました)。

なお、この記事に、ちょっと目を惹く記述がありましたので、引用します。

自民内では、保守系を中心に「女性皇族が結婚後も皇室に残れば、母方が天皇の血を引く『女系天皇』の誕生につながりかねない」との懸念が根強い。養子縁組についても「現状の皇位継承の流れに影響を及ぼす」との声が上がっている。

および、最後の部分。

ただ、各党の主張は報告書案を前提としたものが目立ち、「決定的な違いはない」(政府関係者)との見方がある。

私見では、さらっと書かれていますが、読売新聞はさりげなく重要なことをきちんと取り上げている、と思いました。

続いて、毎日新聞です。

皇族数確保、2案了承 自民、月内取りまとめへhttps://mainichi.jp/articles/20240416/ddm/005/010/030000c
(読めない部分については、下記に補足します)

5月にも衆参正副議長の下、与野党協議が始まる見通しだ。政府の報告書は(1)女性皇族が婚姻後も皇族の身分を保持する(2)旧宮家出身の男系男子を養子縁組で皇族とする――との2案を軸に示している。
 木原誠二事務局長は会合後、両案とも「妥当」との意見が示されたと記者団に説明した。

毎日新聞は、短い記事ではありましたが、新聞社の中では唯一、署名記事による掲載(高橋祐貴記者)でした。

そして、全国新聞ではありませんが、産経新聞です。

自民、月内にも意見集約 安定的な皇位継承巡り
https://news.yahoo.co.jp/articles/f1714a449f356c52478d2c6ffb8e8dc443a82518

実は産経、紙面には出てこない有料記事には、ちょっと問題の記事が掲載されているのですが、実際の紙面はベタ記事扱いの当たり障りのない内容の記事が掲載されています。ただ、少し面白いのは、先日の森暢平さんのyahooニュースの要約とは逆に、紙面ではなぜか、途中で終わっています(「木原誠二幹事長代理は終了後、記者団に「月内にも取りまとめられるように作業を加速していきたい」と述べた。」という部分まで)。

それで、何か産経らしいと思うのですが、他紙にはみられない言及で結んでいます。

懇談会に所属していない自民議員の意見は文書で確認するという。

いかがでしょうか?

ご参考までに。

ナビゲート:「愛子天皇への道」サイト編集長 基礎医学研究者

4 件のコメント

    基礎医学研究者

    2024年4月18日

    >れいにゃんさん
    読売新聞は、自民党寄りのはずですが(購読者層からいくと、それはしょうがない)、その自民党が主導する「皇位継承問題」への新聞社としての関心を高め、しかもまったく同意せずに疑問をさしはさむところには、新聞社のプライドを感じます。

    れいにゃん

    2024年4月17日

    読売新聞に、以下のように投稿しました。
    https://contact.yomiuri.co.jp/form/
    記事を読んでの感想です。
    国の根幹を左右する、皇位の安定継承に関する新聞記事が少なくて、皇室を敬愛する我が家では、忸怩たる思いで『皇族数の確保』に関する報道をみています。
    貴社は2/2と3/24の社説で、「皇室制度を将来にわたって維持できるよう、与野党で議論を深めるべき時期が来ている。」と『安定的な皇位継承』に帰結する議論でなければいけないと結び、頼もしく思っていました。このところは自民党の懇談会の度に、有識者会議報告書をなぞるような記事が多く失望しかけていましたが…
    そこへ4/16の記事です。各党の立場をまとめた表は分かりやすく、ありがたいです。この表で立憲民主党の論点整理だけが、国会の議論に耐えられるものだと分かります。
    何しろ、2021に提出された所謂令和の有識者会議報告書は、捏造データを使ってまとめられたと、明らかになっていますし、そもそも、皇族数の確保に論点をすり替えていますし、4回行われた懇談会も、時間が異常に短いことを副幹事長の有村治子議員がSNSで発信していますし、不真面目なことこの上ありません。
    15名中14名が神道政治連盟国会議員懇談会所属なのも、毎回同じポーズだけの画像公開も、選挙協力してくださる神社庁様への「やってます、次回の選挙もよろしく」のアピールにしか見えません。
    また、皇位継承の問題は、制度の不備であるにも関わらず、未だにお家騒動のようにマスメディアが扱うのも、問題です。
    実態はこうです。
    安定的な性別によらない皇位継承(皇室)VS不安定な男系男子継承(有識者会議)
    新聞報道にこそ、制度化の為の論点整理を深掘りしていただきたく存知ます。

    政府関係者は各党決定的な違いはない、といいますが、それをいうなら、たった一つだけ共通している「女性皇族に結婚後も皇室に残って頂きたい」これを、その為に、真っ直ぐ、実直に遵法精神に則って制度化すればいいだけではないでしょうか。

    また、記事の最後に自民内の“保守系”を中心に【「女性皇族が結婚後も皇室に残れば、母方が天皇の血を引く『女系天皇』の誕生につながりかねない」との懸念が根強い。養子縁組についても「現状の皇位継承の流れに影響を及ぼす」との声が上がっている。】とありますが、
    将来も皇統が続くために制度を変える必要があるので、始まった議論のはずなのに、いったい何を言っているんでしょう?こうしている間にも、皇族方は年を重ねます。こういう恥知らずな保身だけの発言はどの代議士なのか、ドンドン晒していただければと思います。
    そういったことも合わせて、今後とも、国会の議論に利する皇位継承の記事を届けてくださいますよう、期待しております。

    基礎医学研究者

    2024年4月17日

    >SSKAさん
    コメント、ありがとうございました。なるほど、それは残念ながら、一理ありますね。そして、それに加えて、ニヒリズムも加わっているような気が自分はします。ただ、毎日新聞と読売新聞は、それぞれ社説により、皇位継承に関する自社のスタンスを鮮明に出してくれましたので、彼らの「社会の公器」としての役割には、期待するものです(これも、読者の後押し次第なのでしょう)。

    SSKA

    2024年4月17日

    自民に疑義は無いかのような記事が目立つのもメディアの代表も皇室の存亡より男尊女卑が主流だからですかね。
    身分は社会の地位や序列を指す言葉で女性皇族の家族(宮家)を許さない自民案は尊厳と共に踏みにじられているのですが意に介さない会社の人間が多い様に感じられます。

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