誠実な森暢平先生の議論が聞きたい!

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森暢平先生から誌面で議論をしようと言われた谷田川くん。

しばらく沈黙のままでしたが、誌面でなく、とりあえず動画を作ったとのこと。

こちらに森暢平先生が引用ポストされています。

ポスト本文です。

谷田川惣さんから、私の批判について応答していただきました。江戸中期、伏見宮貞敬親王が皇位継承候補でなかったことについては、「今のところ」という留保つきながら、たしかにそうしたことを示す一次史料はないということでした。認めていただいたことは、たいへん勇気のいることで、敬意を表します。(谷田川さんは、「森さんは、議論の勝ち負けにこだわっているようだ」とご指摘なさっていますが、そういう積りはありません。自分が正しかったことを勝ち誇ろうとは思っておりません。繰り返しますが、谷田川さんが誠実にご見解を示していただいたことには、敬意を表します)。
 孝明天皇譲位のところは、私は「究極的に他系に皇統を移すつもりは孝明天皇にはなかった」と言ったのみで、伏見宮家には皇位継承の資格がなかったと書いたつもりはありません。この点は、江戸初期から中期の四親王家の在り方、後西天皇などの例を踏まえて議論する必要があります。江戸期の天皇が子供を法親王にせざるを得なかったのは、むろん、財政的な側面があるためです。当時の天皇も、可能ならば、四親王家の継承権を、自分の御子に譲ってほしかたったはずです。しかし、制度と財政がそれを許しませんでした。それを一気に解決したのが、四親王家を廃止した明治の改革です。その準備は、光格天皇以後の朝廷、そして水戸学などの政治思想にあるわけです。こうした点は、江戸時代の皇位継承をどう見るかに関わる点で、もっと詳細に語りたいところですが、twitterでの議論には限界がありますので、ここまでで留めます。
 さて、谷田川さんから「森さんは、男系継承を否定するという結論ありきで立論しているのではないか」という批判がありました。私も、歴史をなりわいとしている以上、過去でどうであったかという史実を追究したいともちろん思っております(谷田川さんがそうであると同様)。目の前の史料と先行研究や常識がどうずれているのかと日々格闘しています。
 その際、歴史の一回性や偶然性を軽視し、過度な一般化をしようとする議論には疑いをもっています。皇位継承は2600年間変わらず男系継承であったという言説もその一つです。
 そうした観点から男系継承を訴える人たちの議論こそ、結論ありきだとは思っておりますが、谷田川さんから上記のご批判を受けたので、一般向けの2500字と言う字数制限がある論考では難しいところではありますが、今後さらに、バランスの取れた議論をしていくよう心掛けていきたいと思います。
 今回は限られたなかで、有益な論争ができたと思います。重ねがさねになりますが、谷田川さんの応答に感謝申し上げます。

限られた文字数の中で非常に誠実な返答を谷田川くんにされている森先生。素晴らしいです。
今後は谷田川くんが「森さんは、男系継承を否定するという結論ありきで立論しているのではないか」の根拠を紙面できちんと掲示されるのでしょう。バランスの取れた議論が始るのはとてもうれしいです。
すでに森先生から

歴史の一回性や偶然性を軽視し、過度な一般化をしようとする議論には疑いをもっています。皇位継承は2600年間変わらず男系継承であったという言説もその一つです。

ここについて谷田川くんがどう反論するのか。とても楽しみにしています。

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