1月31日に行われた第一回の議事録を読むなかで、気づいたことをお伝えします。
第一回の議事録の冒頭で、衆議院法制局長・橘 幸 信氏が「有識者会議の報告」に基いて議論が進められることへの見解を述べた様子は、すでに当サイトでお伝えしています。
さらに衆議院法制局長が、配布資料「天皇の退位等に関する皇室典範特例法案に対する附帯決議に基づく政府における検討結果」に対する各党・各会派の意見の要点に従って、説明をした様子もお伝えしました。
配布資料をご覧いただくと、各党各会派の意見がまとめてあります。
1月31日第一回全体会議は、この配布資料を衆議院法制局長が読みながら説明していたわけですが、最初の論点は以下です。
1.総論(検討方針について)
附帯決議が要請した「安 定的な皇位継承を確保す るための方策」の検討を 今後の検討課題とし、ま ずは喫緊の課題である皇 族数確保のための方策を 講じることについて
・ 附帯決議で示された課題は、皇位継 承の問題と皇族数の減少の問題の二 つ
・ 今上陛下から秋篠宮皇嗣殿下、次世 代の悠仁親王殿下という皇位継承の 流れをゆるがせにしてはならない。
・皇位継承の問題と切り離して、皇族数 の確保を図ることが喫緊の課題
そして2月17日の第二回全体会議は、以下の論点が議題となりました。
2.皇族数確保のための第1案「女性皇族の婚姻後の皇族の身分保持」について
(1)その賛否について
・具体的な制度の検討を進めていくべき。
・「宮家」という言葉は、独立して一家をなす皇族に対する呼称であり、法律に基づく制度ではない。
(2)配偶者及び子の皇族の身分及び皇位継承資格について
・子は皇位継承資格を持たないとすることが考えられる。
・配偶者と子は皇族という特別の身分を有せず、一般国民としての権利・義務を保持し続けるものとすることが考えられる。
そして、まだ日程は決まっていないようですが、第三回全体会議は、以下の論点が議題となっています。
3.皇族数確保のための第2案「皇統に属する男系男子を養子に迎えること」について
(1)その賛否について
・旧 11 宮家の皇族男子の子孫である男系の男子の方々に養子に入っていただくことも考えられる。
・具体的な制度の検討を進めていくべき。
(2)皇族となられた方の皇位継承資格について
・皇位継承資格を持たないこととすることが考えられる。
(3)皇族となられた方の配偶者及び子の皇族の身分及び皇位継承資格について
・縁組前に生まれた子は皇族とならないことも考えられる。
1.総論(検討方針について)の中に入っている「・ 今上陛下から秋篠宮皇嗣殿下、次世 代の悠仁親王殿下という皇位継承の 流れをゆるがせにしてはならない。」は、第一回全体会議で、衆議院法制局長が「(1) と し て 、 悠 仁 親 王 殿 下 ま で の 皇 位 継 承 の 流 れ は ゆ る が せ に し て は な ら な い こ と に つ い て は 、 お お む ね 賛 同 す る 意 見 が 多 く 述 べ ら れ た と 整 理 さ れ て お り ま す 。」と取りまとめたのみで、第二回全体会議は「②女性皇族の婚姻後の皇族の身分保持」、第三回全体会議は「③皇統に属する男系男子を養子に迎えること」を論点として、議論が進んでしまっています。
つまり、議論されないままに「悠仁さままでは揺るがせにしない」は既定路線になろうとしているのではないでしょうか?
1月25日開催「伝統ではない!男尊女卑だ!」第120回ゴー宣DOJOin東京において、菅野志桜里先生は「立民プラスあと二党、既定路線は駄目、女性・女系天皇の議論と言えば、議長は決められない」と述べられました。(46:20頃~)
第一回全体会議の議事録、および第二回全体会議の報道を鑑みると、「立憲民主党プラス 女性・女系天皇の議論」と言えるのは、13政党・会派のうち、共産党、社民党、沖縄の風、そして「女性天皇、女系天皇(の是非)を正面から議論すべきだ」と声を上げたれいわ新選組の5政党・会派になると思います。
「愛子さま立太子」実現のために、5つの政党・会派は、1.総論の中に入っている「今上陛下から秋篠宮皇嗣殿下、次世 代の悠仁親王殿下という皇位継承の 流れをゆるがせにしてはならない」について議論するよう、働きかけていただきたいと思います。
「愛子天皇への道」サイト運営メンバー まいこ
2 件のコメント
SSKA
2025年2月24日
法的効力を持つ附帯決議は悠仁様までの継承を約束していないので、令和になってからも強引に政治力で男系既定路線を進めて来た自民党は8年近くを徒労に終わらせたくないと意地でも他党を抱き込もうと必死なんでしょうが、合意を得る前に自分達が法であるかの様に振舞い詐術や目晦ましで国民を欺く事以外考えていません。
与党にとって立法府の総意は建前で皇室問題は政争の道具にされていますし、各法制局が官僚の弱みを握られ政府を代弁する機関となり果てて外堀を埋められている状況は否定出来ませんが、一方で立民が中心となって反対し公正な議論を求める国会においてどこまで民意を反映した決定を行えるか、国権の最高機関としての真の役割が試される重要な局面に立っていると言えると思います。
玄葉副議長が悠仁様まではゆるがせにしないのと参院選前に決着すると言ったポッドキャスト発言について、選挙前に片付けたいのは国民に反している後ろめたさと再び敗ける怖れから政党を選ぶ争点や評価基準にして欲しくない与党の本音であるのに、対立する野党第一党の重職にいる人間が代弁して手助けするのは本当に馬鹿げていると思います。
単なる政府の決定事項に過ぎないものを「立法府の総意」と合一させ権威化させたい思惑からは、逆に国会を無視して党や政府単独で好き放題出来ない弱味が見えて来て、立憲や法治を基に監視する国家の在り方が他の不祥事への措置も含め、ここ数年の間に流れが出来つつある証拠であって野田代表率いる立民はそれを先導する重要な立場にいるのに、党内で自覚している人間が少ない事が非常に残念ですが、国民が代わりに関与し支援する事で後押しの力になるのは間違いないので、動静を正しく見守りつつ微力ながら出来る事を続けて行きたいと思っています。
れいにゃん
2025年2月23日
まいこさんが指摘するのは、そもそも議長がごり押ししていた論点。サラッと前提に据えていますが、ここから議論を始めるべきです。5つの政党・会派一丸となって、追及してほしいですね。