国を護り、零戦に桜満開させ、縦横無尽に戦った 撃墜王・零戦虎徹と言われたエースをご紹介します。(その三)

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大東亜戦の末期、国の為、幾多の将兵達が奮闘しする中、岩本徹三氏が、敵を蹴散らし、日本の意地を見せ、桜(岩本徹三氏の零戦は撃墜印が桜です。)を咲かせます。

1944年2月ごろ、戦況が悪化し、岩本徹三氏のいる二五三空はラバウルより撤収してトラック島の守りにつきます。この頃、部隊はほとんど物資や人員の補充を受けることが出来ず、ジリ貧状態になり、岩本徹三氏の部隊が3号爆弾を使って大戦果をあげたノウハウを他の部隊に教えられない逼迫した状況だったそうです。
 また、飛行可能機が少なくなり、何とか補充しようとしましたが、内地到着後に始まったサイパン島の戦いにより、足止めくらい、暫くして、三三二空に異動しましたが、一月ほどして二五二空へ編入されます。また、この時期までに飛行時間は8,000時間を超え、離着陸回数 13,400 回を超えたとあります(ウィキペディア・岩本徹三氏の話から参照)。

岩本徹三氏の編入した二五二空はインドシナ戦線で活躍し、ラバウル方面にも出撃していた部隊を再編した隊で、岩本徹三氏は第252海軍航空隊戦闘三一六飛行隊に着任します。 岩本徹三氏はベテラン風を吹かす事なく、若手搭乗員の回想では「優しい人柄で決して乱暴はせず、むしろそれほどエライ方といった印象は受けなかった」と話してるほど温厚だったそうです。 しかし、戦闘機乗りの譲れないところは譲らないエピソードがありました。

1944年9月に、千葉県の茂原基地で各地のエースパイロット達が集まる事がありました。(若干Yの意訳入ります。)岩本徹三氏は自分の戦術・一撃離脱・送り狼戦法をパイロット達に話します。「俺は敵が来る時は退いて敵の引き際に落とすんだ。つまり上空で待機してて離脱して帰ろうとする奴を一撃必墜する!すでに里心ついた敵は反撃の意思がないからこいつで楽に落とせるよ。これで1回の空戦で5機まで落としたことあるな!名付けて一撃離脱・送り狼戦法だ!」と言うと、「岩本さん、そりゃずるいよ!それって私らが一生懸命正面から戦ってる中を見物して途中で帰る奴なんか、被弾したか、臆病風に吹かれた奴じゃないですか!」と同じくラバウルのエース(敵からはラバウルの魔王とも)と言われた西沢広義中尉が言うと、岩本徹三氏はちょっとん!?となりながらもそれに対して「でも、俺が落とさなくちゃ、奴ら基地まで帰るだろ?これはいつもこうしてばかりもいられない。敵の数が多すぎて勝ち目の無い時は目をつむって真正面から機銃撃ちっぱなしにして操縦桿をぐりぐり回しながら突っ込んで離脱する時もあるよ。」と言い、西沢広義中尉は「そのやり方、卑怯じゃないですか。それに、それは(他機との)協同撃墜じゃないですか?」と譲らず、岩本徹三氏も”ほう、良い度胸じゃねぇか!”と熱く議論します(戦闘機乗り同士の熱い議論は、戦闘機論で喧々諤々と戦った源田実司令と柴田司令と共通が少し観られます。)

しかし、若い彼らはやがてラバウルでの航空戦になり、皆は岩本徹三氏と西沢広義中尉の話に聞き入ったと言われてます。 未来のある若手の意義のある話は今の未来ある若手議員達にも言える共通点ではないでしょうか。

若手を活かすのが国の栄えの基本ですが、 戦況苦しい中、岩本徹三氏は多くの若手を看取る事になっていき、国を案じます。

今回はここまで。

次回は特攻護衛で強者の辛さとエースの意地をみせます。(その四に続きます。)

文責 神奈川県 神奈川のY

3 件のコメント

    神奈川のY

    2025年4月4日

    基礎医さま、あしたのジョージさま、コメントありがとうございます。
    あしたのジョージさま、戦闘機乗りの戦う姿は今の人達にも良い成長を促すと思いました。岩本徹三氏も西沢広義中尉もラバウルのエースでその生き様もカッコいいです。間違っても腸腐った(失礼!)軍人や男系固執のウマシカ野郎の生き様は尊敬出来ず、反面教師になります。
    基礎医さま、
    岩本徹三氏も西沢広義中尉も日本の為に死力尽くされた人達で、その道理はどちらも共感出来るところです。戦に置いては卑怯だろうが頭を使って味方に損害出さず合理的に攻めるのが一番ですし、だからと言って道義を軽んじると義に関わり、味方の士気も落ちてしまう、難しいところですね。
    日本のエース達の背中は色々学べると思いました。

    基礎医学研究者

    2025年4月4日

    (編集者からの割り込みコメント)この2人の議論、おもしろいですね。フェアプレー精神は大切ではあるけど、これはスポーツではなく、戦争。だがら、武器を持った兵士同士の戦いである限りは、生き残る合理的な方法を考えようと。自分は、戦場においては、岩本隊長を支持しますが、これに簡単に”答え”を出さない方はよいと、一方で思います(これぞ、保守の思考パターンですかね)。最後の方で強調しましたが、確かに、若手の政治家が皇位継承問題を考えるときには、必要な思考かもしれない!と、少し思ったしだいです。

    あしたのジョージ

    2025年4月4日

    名戦闘機乗り同士の戦い方にもそれぞれに拘りがあるみたいですね~
    真正面から戦う人もいれば、敵の心理を読み取って隙を突くようなやり方で戦う。
    そんな先輩達の後ろ姿から色々と学んで、後輩達は1人前になっていくと思います。
    でも現実は残酷で、実戦では先輩達よりも先に散ってしまう者達も多かったんですね。

    良き先輩達に学ぶ事は大事ですね。
    悪い先輩達に学ぶとろくなもんじゃない奴になってしまいます。
    男系派の先輩達には、学んではいけません。🥹

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