野田氏が記者会見で「女性皇族が婚姻後も皇族の身分を保持する案」のみでの先行合意は拒否する意向を麻生氏が表明した件に異議を唱えたことを、各紙が報じています。
皇族確保「自民がほごに」 立憲・野田氏、極めて遺憾と批判【共同通信】2025年06月06日 11時47分
皇族数確保で「ちゃぶ台返し」 野田立民代表、麻生氏を批判【時事通信】
女性皇族の身分保持「4者で合意していた」 野田氏、麻生氏に反論【毎日新聞】2025/6/6 16:22
皇族数確保「女性皇族案先行で合意済み」表明 麻生氏の合意拒否発言批判 立民・野田代表【産経新聞】2025/6/6 16:38
立民・野田氏、皇族確保「自民がちゃぶ台返し」 麻生氏発言を批判【日経新聞】2025年6月6日 19:03
NHKはさらに、野田氏と麻生氏の意見の相違について、衆参正副議長が協議したことを伝えています。
皇位継承 衆参議長と副議長 麻生氏と野田氏の意見相違で協議か【NHK】
本日6日の野田代表の記者会見と、これまでの報道からことの経緯をみてみましょう。
先週火曜(5月27日)
四者(立憲・野田氏、自民・麻生氏、衆議院議長・額賀氏、衆議院副議長・玄葉氏)の会合で、「女性皇族が婚姻後も皇族の身分を保持をするということについてのみ、この国会では決めていきましょう 四者で合意(6月6日 野田氏記者会見より)」
今週火曜日(6月3日)
「(今週の火曜日に、その四者での協議は)行われるはずだったのに、急になくなったんですね。急になくなっておかしいなと。前日に連絡がありました。急に開催しないということになって、おかしいなと思ってたら、だから文案調整がちょっと時間かかってるのかなと思ったんですね。そしたらその日に読売新聞さんでしょうか、記事を見たら、「何も決めないで先送りをするということが、複数の関係者が言ってる」というのを見て、「誰が決めたんだよ」と思いました。だから火曜日には本当は、文案が出てきて、それに基づいて最終確認をするというそういう会議が開かれるはずだったということです。(6月6日 野田氏記者会見より)」
同日6月3日 皇族数確保、今国会見送り 先行合意案も折り合えず【共同通信】
自民党と立憲民主党は非公式会談を重ね、主要2案のうち「女性皇族が結婚後も身分を保持する案」を先行合意する方向で調整したが、最終的に折り合えなかった。与野党は「喫緊の課題」と位置付けながら結論を得られず、参院選後に仕切り直しとなる。
同日6月3日 皇位継承あり方 “立法府のとりまとめ案作成を”立民 野田代表【NHK】
野田代表は「皇位継承のあり方について『結論を先送りした』という報道があるが、誰が結論の先送りを勝手に決めたのか真偽不明の報道だ。われわれは立法府の総意をまとめるための努力をまだしていこうと思っている」と述べ、引き続き、立法府としてのとりまとめ案の作成に向けて、検討を重ねていく考えを示しました。
「女性皇族が結婚後も身分を保持する案」の先行合意は、折り合えていたのかいなかったのか。この辺りから見解の相違があったようです。
6月5日 皇族養子案の「棚上げ許さず」 麻生氏、先行合意を拒否【共同通信】
自民党の麻生太郎最高顧問は5日の麻生派会合で、皇族数確保策の主要2案のうち「女性皇族が婚姻後も皇族の身分を保持する案」のみでの先行合意は拒否する意向を表明した。
6月6日 立憲・野田氏が記者会見、四者(立憲・野田氏、自民・麻生氏、衆議院議長・額賀氏、衆議院副議長・玄葉氏)で合意していたと麻生氏に反論。
6日6日午後 皇位継承 衆参議長と副議長 麻生氏と野田氏の意見相違で協議か【NHK】
安定的な皇位継承のあり方をめぐり、衆参両院の議長と副議長が会談し、旧皇族の男系男子を養子に迎える案について、自民党の麻生最高顧問と立憲民主党の野田代表の意見の違いが表面化したことなどを踏まえ、対応を協議したものとみられます。
そもそも、取りまとめは衆参正副議長四者が行うはずだったのに、まとめきれないからか、立憲・野田氏、自民・麻生氏、衆議院議長・額賀氏、衆議院副議長・玄葉氏の四者が水面下で協議をしていたというテイタラク。
その水面下で行われているはずの協議の内容の報道がなされ、野田氏が会見で否定することが繰り返され、結局は、立憲・自民の見解が、実はバラバラのままだったという、さらなるテイタラク。
立民・野田代表、皇位継承めぐり旧11宮家養子提案との報道を否定「私からはあり得ない」【産経新聞】2025年5月9日
立民・野田代表、皇族数確保を優先「女系天皇の話はしない」【日経新聞】2025年5月23日
皇位継承あり方 “立法府のとりまとめ案作成を”立民 野田代表【NHK】2025年6月3日
取りまとめ役の正副議長は、まったく不適格だったことがここでも分かりますね。
「愛子天皇への道」サイト運営メンバー まいこ
追記 読売新聞は、日をまたいで6月7日に報じました。
皇位継承 見送り確認…衆参議長ら 自・立の一致 困難【読売新聞】2025/06/07 05:00
自民、立民両党間の関係が事実上決裂したことを受け、とりまとめを目指してきた衆院の額賀議長と玄葉光一郎副議長らは6日午後の協議で、今国会での断念を決めた。
5 件のコメント
SSKA
2025年6月7日
麻生太郎も西田昌司も政治家として最悪の道を辿っている、まだ事実に気づかないんですかね。
SSKA
2025年6月7日
麻生が自民党どころか国会全体の大重鎮として誰も何も言えない長老と化している中、本人が威厳を保とうと徒に権力を誇示する程、却ってその無力さや中身の無さを際立たせる結果になるのが何とも痛々しいですね。
天皇を支配する事しか考えない男系主義の末路はこれ以外無いんです。
さらうどん
2025年6月6日
麻生、額賀、玄葉にしてみれば、こういう形で「お流れ」になっても結局は「時間稼ぎ」が出来たということで自分達の思惑通りなんでしょうね。因習固執派は正論もクソもないです。真正面から議論する気など最初から無いし、ゴネまくって支持票田の日本会議とか神道政治連盟とかに良い顔出来ればそれでいいんでしょう。統一教会も中核派も笑いが止まらんでしょうね。
ダダ
2025年6月6日
野田代表は
・静謐な環境で政争の具にしないで物事を決めていくというルールが確立できなくなってしまうという強い懸念を持っています。
・少なくとも何も決めないというと、国会のまさに権威の問題になるし、立法府の総意として今、最低限言えることは、少なくとも決めていかなければ、女性皇族の人生設計に関わることなので、最低限のことは決めていこうということを四者で合意をしています。
と仰っていますが、とうの昔から政争の具になっていますし、与野党協議では衆参正副議長を含めて大半の議員に国会の権威を背負っている責任感を見ることは出来ませんでした。
女性皇族の結婚相手や子の身分が決まっていないため、中途半端な取りまとめをするよりは、白紙回答の方がマシだと思います。
国会議員の矜持を保った立憲民主党、共産党、社民党、沖縄の風には酷ですが、この無様な結果を国民に報告し、全議員が恥をかくべきです。
ふぇい
2025年6月6日
まいこさん経過の取りまとめありがとうございます。
…が、議長副議長は取りまとめが出来てないですね。
変な案で通すよりましですが、どうかんがえてもおかしな動き。
本当にいい加減にしていただきたいですね。