愛子さまと「立太子の礼」について(その3:裕仁親王の立太子の礼「記念切手」(1))

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“愛子さまを皇太子に!

これが、私たち“心ある国民”の素朴な願いです。さて、自分は愛子さま「立太子の礼」を迎えられなかったことを残念に思うものですが、かつては「立太子の礼」の記念した“切手”が発行された歴史があり、国民の「立太子の礼」に対する関心の高さが窺えます。

今回ご紹介しますのは、裕仁親王(後の昭和天皇)「立太子の礼」が行われた時に発行された「記念切手」であります。

最初に2つ断っておきます。1つは、切手は本来、郵便を流通させるための「商品券」のようなものですが、一方で郵便には使用せずに“美術品”のように所蔵される切手も存在します(俗にいう「記念切手」もその1つであります)。もう1つは、おそらく切手のような図案を正確に解釈するためには、「記号論」における絵画コード(数式や論理式を越えたイメージ性を帯びた記号)を理解していないと難しいのかもしれませんが、自分の関心は、あくまでも立太子の礼に対する当時の人々(切手の作製者、国民など)の「世相」にありますので、そこはご容赦ください。

まず、切手をみますと、菊花紋章が切手の中に入るのが、いかにも「皇室切手」という感じがしますが、実は戦前の切手には必ずこの紋章が入れられました(郵便事業は、旧郵政省の前身である逓信省の管轄でしたが、やはり日本の国家元首は天皇陛下であると意識が強かったのだろうと)。また、文字も篆書(てんしょ)体という古い字体(私たちのよく目に触れるところでは、パスポートの「日本国旅券」という表記)で、「立太子礼記念、日本郵便」と書かれているのが、時代を感じさせます。実際には、国内の三銭(封書用)、一銭五厘(はがき用)、および国外用の十銭切手が発行されました(一銭は0.01円に相当。現在の貨幣レートで換算すると、おおざっぱには、大正時代なので50円程度)。

前置きが長くなりましたが、次回はいよいよ、裕仁親王の立太子の礼を記念する切手の解説および当時の世相について、触れていきたいと思います。

参考文献

皇室事典編集委員会 (編集, 著) 2019『皇室事典 文化と生活』 (角川ソフィア文庫) 文庫 角川書店

内藤 陽介 2005 『皇室切手』平凡社

中村雄二郎 1984 『術語集』岩波新書 岩波書店

文責: 大阪府 基礎医学研究者 52歳(男性)

「愛子さまと「立太子の礼」について」ブログシリーズ一覧

その1:はじめに
 https://aiko-sama.com/archives/10669

その2:そもそも、立太子の礼とは?
https://aiko-sama.com/archives/10882

その3:裕仁親王の立太子の礼「記念切手」(1)

その4:裕仁親王の立太子の礼「記念切手」(2)
 ⇒3月18日(金)掲載予定 

その5:昭仁親王の「立太子の礼」に至る歴史的背景
 ⇒3月20日(日)掲載予定 

その6:昭仁親王の立太子の礼「記念切手」(1)
 ⇒3月23日(水)掲載予定 

その7:昭仁親王の立太子の礼「記念切手」(2)、そして「立太子の礼」への願い
 ⇒3月25日(金)掲載予定

7 件のコメント

    基礎医学研究者

    2022年4月7日

    ただしさん
    ありがとうございます。記念切手とか書きましたけど、特に三銭と1.5銭切手は、結構実用的に使用されていたようです(このパートは、かなり切手トリビアになってしまいました~)

    ただし

    2022年4月5日

     3種類発行され、それぞれ、ちゃんと切手としても使用出来るのですね。
     全てのものを無駄のないようにサイクルさせる日本の良き慣習・文化がのこっている感じがして、嬉しい気持ちになりました。
    (*^^*)

    基礎医学研究者

    2022年3月19日

    た、確かにー。私、切手の収集家ではないのですが、つい切手そのものの解説に力が入ってしまいました~(^_^;)(ちなみに、自分が小学生のころまでは、”切手ブーム”なるものがまだあって、切手集めるのが結構流行っていました(^_^)(なので、この段階では、裕仁親王の”立太子の礼”の記念切手は、こんな感じ、というものをイメージいただければと(m_ _m)。

    urikani

    2022年3月19日

    前置き長いねん!(笑)
    ( ̄▽︎ ̄)

    基礎医学研究者

    2022年3月17日

    秋田のタカさん
    コメントありがとうございました。そうなんです、まあこれを書いていて思ったのは、現在は昭和と較べると切手文化の勢いはちょっと下火になっているようです(記念切手といいながら、いきなり違うことを書いて恐縮ですが、本来の郵便の方も、メールやLINEの発展に押されて、文による連絡の手段としては、唯一ではなくなったということも、あるような気が致します)。だから、今回は「まだかよ~(;^_^A」と思われることはある程度覚悟して、切手そのものをまず眺めたブログを書いてしまいました(まあ、まずは「立太子の礼」記念切手を愛でていただければという感じで(笑))。
     それでも、「ここぞ!」というときには、記念切手が発行されることがあるので、自分も素朴に、愛子さまの「立太子の礼」記念切手が見たい(≧▽≦)、です。

    ダダさん
    コメント、恐縮でございます。いや~すみません、記号論うんぬんについては、理屈をこねてしまいました~(;^_^A。
     でも、まさに自分もそのように思いまして、今回は、まず「皇室切手≒立太子の礼、記念切手ってこんな感じというのを、素朴に”愛でて”いただければ、幸いでございます(m_ _m)。次回は、(ようやくですが)切手の中身について書きましたので、また宜しくお願い致します(m_ _m)。

    ダダ

    2022年3月17日

    皇室切手、初めて見ました(≧▽≦)
    ありがとうございます!
    記号論における絵画コード・・・のくだりは、私にはさっぱりなので、単純にデザインを楽しんでいます♪

    秋田のタカ

    2022年3月16日

    立太子の礼を記念した切手が作られていたのですね。
    愛子さまの立太子礼を記念した切手見たいので、急いで、国会議員と国民に、持続不可能な側室制度なき男系男子限定継承と、旧宮家男系男子で皇室に養子に入りたい人がいないことによって、日本が危機にあることを知らしめていきたいです。

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