産経新聞の「主張」は、「社会の公器」としてふさわしいか?

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本日、産経新聞の朝刊の1面に、自民党の党大会で皇位継承問題に言及した記事が、そして2面の「主張」自民党の党大会に関する意見コラムが掲載されましたが、それに対して、大阪府の基礎医学研究者さんが、産経新聞に意見投稿されたので、以下に掲載します。

2/27朝刊1および2面に関する意見・コメント

産経新聞さま
2月27日の朝刊1および2面を読ませていただきました。まず、一面「首相「早期改憲へ議論」自民党大会 皇位継承にも言及」という記事については、さまざまな課題の中で「皇位継承」に関する言及、特に首相が「(皇位継承問題については)先送りの許されない課題で、国会への検討を進めていく」という内容を全国紙として報じたのは、「社会の公器」として、産経新聞さまは、大きな役割を果たしたと、思います。その論評も「党総裁として積極的な発言をすることで国会での議論を促す狙いがあるとみられる」と客観的な論評だったと、読者として思います。
 ところが、2面における「主張 保守の矜持で改革進めよ」では、同じ自民党大会における内容でも、まったく内容が変わってきます。「主張」に関する率直な感想をいいますと、なぜ、1面の客観的な報道とは一転して「皇位継承の最重要原則は男系(父系)継承である」などと、断定的な言い方をするのでしょうか?私見では、失礼ながらこれは「主張」というよりは、「余計な一言」のように思えますが、いかがでございましょうか?
 さらに、ここでは「旧宮家の男系男子の皇室復帰実現に向け、議論を主導すべきである」とかなり踏み込んだことまで書かれているのですが、これは産経新聞さまでは、コンセンサスのとれた「主張」なのでしょうか?私が疑問に思いますのは、この「主張」を仮に実現しようとするのならば、憲法14条の「門地による差別」に踏み込まなければ何も議論は進まないと思いますが、それは「憲法14条の改正」ということまでも視野に入れた「主張」なのでしょうか?私には、かなり雑な議論をしているように思えます。
 「皇位継承問題」の議論として重要なのは、失礼ながら「主張」でいわれるような原則ではなく、皇位の継承を安定に行うためには、どのような法整備をするのか?ということだと思います。それは、「皇室典範」を改正し、男女区別することのない直系長子を優先する継承、および「女性宮家の創設」ということに他ならないと、思います。なぜならば、天皇陛下のお子様としては、愛子さまが現におられますし、女性皇族の皆様もおられるわけです。それにもかかわらず、「主張」で言われているようなことを「原則」と言い切ってしまうことには、いたずらに問題を複雑化するだけでかなりの問題を感じますが、いかがでございましょうか?少なくとも、政府案は最近の国会質問で、実は閣議決定を経ずに提出され、「閣案になるのか議員立法になるのかは、状況次第である」という答弁を、官房長官は繰り返しました。これをシンプルに解釈すると、とてもではないですが、「主張」でいわれたような原則は、政府でさえも認めていないということになると思われますが、いかがでしょうか?
 最後に、産経新聞さまも新聞社としての「主張」はあるのだろうと思いますが、それは客観的な情報に基づくものであってほしいと思います。同じ紙面では、北朝鮮問題やウクライナ情勢については冷静な議論ができているのに、大きなコントラストを感じます。そして、一言申し上げておきたかったことは、「皇位継承」を考える時間は、もはや限られているのです(それは、愛子さまが“成年皇族”となられたからです)。ですので、産経新聞さまが「皇室を敬愛している」という方針であるのならば、是非国会の議論が促進するような記事の掲載を、読者として切望するものです。

先日の毎日新聞の例もあるように、読者からの意見投稿はジワジワと効いてきます。みなさまも、試みるのはいかがでしょうか?

意見投稿はこちら
産経新聞 u-service@sankei.co.jp(東京) o-dokusha@sankei.co.jp(大阪)

5 件のコメント

    チコリ

    2023年3月4日

    産經新聞だからって、みんなみんなガリガリ男系固執ってわけじゃないですよね、きっと。
    生活のために辞められないけど、なんかもう嫌だな、この新聞、と思ってる人もいる、かもしれない。
    男系固執論者も、変わるかもしれない、のかな。
    人って変わるんだ、変わるかもしれない、と、信じる気持ちが全然ない、そこが私の問題です。
    信じなければ傷つくこともなく裏切られることもないけど、
    それってあまりに寂しく虚しい人生だ。(なんか話が逸れました)

    基礎医学研究者

    2023年2月28日

    >チコリさん
    コメントありがとうございました。お褒めいただき、ありがとうございました。公論サポーターですと、自分やゴロンさん、あとここに集う方々の何人かはかなり意見投稿のスキルが上がっていると思われるので、合体ロボ主義的な一体感を感じます。つぎに、チコリさんの気持ちはよくわかります(。-人-。)。ただ、高見猿の表現を出されておられるのでよくわかられていると思うので、いまさら自分ごときが言うのも僭越ですが、全国紙にはやはり頑張ってもたいたい!という気持ちは、あの産経新聞でさえもございます(まず、クミコやケケ田、花田の記事を載せるのを止めるところから本当は始めてほしいのですが( ̄▽ ̄;)。正直、オピニオン誌や女性誌以外の週刊誌は商売のために倫理観とか捨てているところがあるので、もうどうしようもありませんが、新聞は「社会の公器」だとやはり思うので、是々非々で今後も対処したい、と自分は思う次第です。

    チコリ

    2023年2月28日

    産經新聞に意見を送る!もうそれだけで私「はっはーっ!」と恐れ入りひたすら頭が下がります。
    礼節をもって淡々と綴られた文章を読むと、相手に敬意を持たなければとても書けない!とわかります。
    産経新聞のイメージから、「何言ったってどうせ誰も読みゃしねーよ!」と何もしないで勝手に決めつけ高見ザルを決め込んでいる自分でした。
    自分にできることはなんでもやろう、やらせていただくのだ、と気持ちを新たに致しました。
    ありがとうございます。

    基礎医学研究者

    2023年2月28日

    >殉教@中立派さん
    コメントありがとうございました。自分も殉教さんが投稿された「文章」を読ませていただきましたが、私よりもメッセージはストレートだと思いますよ(わたしは、産経にまだ若干存在している(であろう)、まともな記者にはがんばってもらいたい気持ちはあるので、このような書き方になります(^_^)!そして、これは「愛子天皇への道」サイトの管理メンバーとして書かせていただきますが、毎日新聞の例にもありますように、やはり誹謗・中傷でなく、自分の言葉でかかれた感想がいくつも寄せられるというのは、新聞社にとっては後押しの場合でも批判的な場合でも、影響力はあるようですね(コロナの広告の場合は、とにかく「数」という印象を自分はもっておりましたが(自分も呼びかけられたときは協力しましたが)、それとは少し異なる意味合いがあるのかもしれません)。ですので、自分から見て殉教さんのように、「ここぞ!」というときにきちんと新聞社に意見・投稿できるのは、やはり普段からこの問題をしっかり考えているからで、殉教さんの言い方でいくと、充分戦力になっているでしょう!と思います(これは、「愛子さまを天皇に!」という創る活動をしていることになっていると、自分は思います)。

    ですので、自分や殉教さんも含めて、より多くの方が新聞に意見投稿できるようなきっかけが、このサイトで作れればよいと、思う次第でございます。

    殉教@中立派

    2023年2月27日

     私が送った文章も「褒めるべき点を褒め、批判すべき箇所を批判」というコンセプトですが。基礎医学さんのまとまった文章と比べると「劣化コピー」のような出来栄えです。「やっぱ俺って、戦力外なのかなあ・・・」とも思いますが。
     「動けるときに動かなかったら、後悔する。そんなの御免だ!」
    「小林先生の熱量、欠片でもいいから、新聞社にぶつけんるんだ!」
    「上皇陛下の願いと、愛子さまの未来の為に!」
    などを信じて、及ばずながら進んでいくのみです。

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