今週号のSPA!倉山論破_その3(L.Kさん)

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(編集者より)
この間、倉山によるSPA!11/7・14号の「言論ストロングスタイル(vol.211)」に対して、L.Kさんの反論ブログが寄せられましたが、追及はさらに続きます(今回は最終で、ある意味とどめの文筆家としての無能さです( ̄ー ̄)ニヤリ)。では、どうぞ<(_ _)>

SPA!今週号に掲載された倉山文から読み取れる「文筆家としての無能さ」について。
これは、すでに笹先生がブログで書いてくださっているものと重複するのですが。

今回、笑っちゃったのが、最終盤の一節です。

継体天皇における王朝交替説に対して、

「百歩譲って継体天皇が皇室と関係のない赤の他人でも、神武天皇から仁賢天皇まで受け継がれた血統は今の皇室に伝わっている。

と応じているのです。

えっ!!?

仁賢天皇から今の皇室に伝わる血統って、手白香皇女を介した女系の血統じゃん!「男系が伝統」と主張しておいて、「手白香皇女(女系)の血統だけでもOK!」って認めちゃうんだwww

「百歩譲って」と、仮の話をしているだけだというのかもしれませんが、
女系による継承を受け入れている、その感覚こそが重要なところです。

自分で何を書いているのかわかっているんでしょうか。
さんざん神武天皇からの男系継承が伝統だといい募り、
上皇陛下、天皇陛下、秋篠宮さま、悠仁さまの、神武からの男系による世数まで記しているのに、最後の最後で「女系でもOK!」といっちゃうのだから、読者はちんぷんかんぷんですよ。

倉山は、この後続けて
「万世一系を語ると「本当につながっているのか」と疑う人は後を絶たないが、先人たちが疑われない努力をしてきたのは、歴史的事実だ。」
といって締めています。

神武天皇からの男系継承を「これが万世一系である。」と、文中でドヤ顔で書いていたのに、もはやその定義も変節してしまっています。

一番のキーワードなのに、その定義を断りもなく変えてしまうなど、最低最悪の悪文ではないですか。

こんな文章で金を取っていて、良心が痛まないのでしょうか。

もっとも、男系・女系を合わせた最後の「万世一系」(「万葉一統」の方がより正確だが)の方が正しいんですけどね。
それが男系カルトにとっても抗(あがな)いえない自然な感覚であることが、倉山によって示された瞬間でもありました。

倉山は、無理筋な「男系継承が伝統」という結論に持っていこうと、本来関係のない話を無理やりこじつけて印象操作します。

前半の、神話やアマテラス信仰のルーツを歴史学の研究対象とするのは、たとえ学問としてそのような視点はあっても、「今も息づくその信仰を否定したいのでない限り」、皇位継承とは全く関わりのない話です。

また、

「国際社会では、歴史が古い方が問答無用で偉い。」とも書き、男系で続くことが「外交上の武器」としていますが、昨年女系で王位を継承したイギリスを、国際社会は歴史の途切れた新米国家だと見ているでしょうか。

女系継承したら歴史が途切れると考えているのは、日本の中の「国民の一部」(竹田恒泰談)に過ぎない男系カルトしかいませんので、これも関係のない話です。

こんな調子だから、読んでいても何をいっているのかわかりません。
結論と相反することまで書くくらいだから、本人もちゃんと理解して書いてはいないでしょう。

量を多く書ける者は、それなりに重宝されるらしいですが、質を問わない自転車操業では、その者だけでなく出版業界自体が衰退の一途を辿るばかりです。

脈絡のない話で読者を混乱させている自覚が本人にないなら、
出版社がそれを是正するべきだと思うのですが、どうでしょうか。

4 件のコメント

    L.K

    2023年11月5日

    あ、あと基礎医さん。
    「えっ!!?」のところ、まさにそれくらいの文字サイズをイメージしながら書きました。
    思いをくみ取っていただき、ありがとうございました😄

    L.K

    2023年11月5日

    コメントいただきありがとうございます!
    >>サトルさん
    SPA!は倉山のページだけHanada臭がしますね(;-y-)
    結論ありきで思想がないから、出してくる事例が全部ズレてるんですよね。
    で、「伝統」を大上段に掲げて、雰囲気と勢いだけでそれっぽく見せかけている。
    詭弁に騙されない練習台としてはいいかもしれません。

    >>基礎医さん
    編集が仕事を放棄してますよね。
    倉山の担当にされたことに同情の念もなくはありませんが、置かれた場所で咲いて欲しいもんです。
    そもそもこんな状態の倉山を起用するのは、もっと上の立場の判断になると思いますが。

    基礎医学研究者

    2023年11月4日

    (編集者からの割り込みコメント)L.Kさん、大変ごくろうさまでございました。いや、率直な話、SPA!が新聞じゃなくてよかった、と思います。「社会の公器」にこんな文字が多いだけの恣意性の多い記事だされてたら、新聞の威信に関わりますよ。でも、小林先生がSPA!で連載して雑誌をけん引しているからこそ言いたいのですが、SPA!編集部の倉山連載担当は、もう少し読者の批判を聞いてほしいですね(ぼくらが言っているのは、誹謗中傷ではないですよ)。例えば、昔、ユリゲラーの超能力実験を物理学者が検証した~という論文がNatureに載ったのですが、実はそのときにeditorが「ただし・・・」として、編集者として疑義のあることを注釈入れるという珍しい構成でしたからね(今だったら、こんな論文、絶対にacceptされません)。だから、SPA!も、横に「掲載はするが、XXXの部分、YYYの部分は定説と異なり、独自見解です」みたいなものを入れれば、まだ雑誌者の意地を見せられるのではないかと、自分は思いました。

    サトル

    2023年11月4日

    お見事です!
    バカバカしい倉山にキチンと誠実に対応してる点も。
    「自分が何を言ってるかわからない」のサンプルですよね、倉山は。

    様々な意味合いのある「自分が何を言ってるかわからない」を、そっくり事例を提示している倉山は、その点のみ……稀有な存在ですね。稀(まれ)にみる……(止めとこ)。

    私も「書く量が多い(それも早く)」は重宝される……と、出版人から聞いたことがあります。

    「扶桑社新書」……そこそこ出してますしね、倉山。
    扶桑社も、ちょくちょく倉山の新書宣伝してるし……。

    なんか……「Hanada」みたい……。
    あと倉山側にしてみれば、「(高額)セミナー」で元を取る……は、神田昌典がアメリカからパクった商法……にそっくりです。
    ダイレクトマーケティングですかね。

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