さる事情により男女の立場が逆転した平行世界の江戸期日本が舞台のドラマ「大奥」の「season2~幕末編」(11.28.)から論考を重ねます。
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攘夷を望む孝明天皇が勝手に開国した幕府(大老・井伊直弼)に怒り、それを和らげるべく公武合体を望んだ幕府は皇女(孝明帝の妹)・和宮の14代将軍家茂(♀:志田彩良)への降嫁を希望しました。しかし、実際に下ってきた和宮は降下を嫌がった和宮(♂:中嶋海央)の姉宮(男装した♀:岸井ゆきの)でした。この辺の事情を少し詳しく説明すると、姉宮は生まれつき左手を欠損していたため、母・観行院(平岩紙)の愛情は弟宮に集中し、それゆえ母を独り占めするために降下を嫌がる弟宮を京に残し、姉宮は観行院と土御門(山村紅葉)とを連れて下って来たわけです。そんな事情にも拘らず家茂は公武合体(内戦回避)のためなら…と、また二人の間に子は為せないと知りつつも偽和宮を受け入れました。そして次第に打ち解けてきた和宮と家茂の語らいの中で、自分が性別を偽ってまで降下した意味を見出せなくなり悲しむ和宮に対し、家茂は印象的な言葉を掛けました。
「日々を暮らす民にとっては傍迷惑でしかない戦…公武合体はこれを避けるためのもの…そのために住み慣れた京を離れ江戸へ下ってくださる勇気ある宮様…これが光でなくて何でしょう!」
「その方がそこにいらっしゃる…ただそれだけで図らずも救われる人間が山のようにいる…そのような御方を世の光と呼ぶのだと私は思います」と。
また上洛した家茂と孝明天皇(茂山逸平)との対面シーンでは、男装して現れた家茂が「内大臣兼右近衛大将、源家第14代徳川家茂にございます」と口上を述べ、御簾の奥の孝明帝からの「そちは女子であったな?」との問いに対し家茂は「はい…しかしながら女の身で女の装束で…まさかの折り如何にして帝をお守りすることが叶いましょう…命ある限り帝を…この日ノ本・神州を御守り奉るべく江戸より参上いたしました」と述べて帝の心を掴みました。
家茂の言葉「その方がそこにいらっしゃる…ただそれだけで図らずも救われる人間が山のようにいる…そのような御方を『世の光』と呼ぶ」とは、平行世界の現代日本にあっても皇族方のことを指すのは疑いありません。当然ながら「男系男子でなければ『世の光』とは認めぬ」などと宣う国賊は斬り捨てられるべきです。即ち、今こそ「世の光」としての愛子様を「御守り奉るべく参上」することが皆に求められているのです。
文責:京都のS
2 件のコメント
京都のS
2023年12月2日
どうやら明日も載せていただけるようです。題材は小林先生が「テーマが生ぬるい」と評し、おそらく笹師範も「草喰ってる場合か?」と仰るであろう草食系ドラマ「いちばんすきな花」です。
京都のS
2023年12月2日
掲載ありがとうございました。以下は「大奥」(男女逆転版)を題材に書いたブログの一覧です。
「市井の尊皇攘夷派が立つべき時では?」( https://aiko-sama.com/archives/32652 )
「時処位の変化と制度改革」( https://aiko-sama.com/archives/32084 )
「我が身だけが大事な「ザ・保身派」こそ撲滅すべし!」( https://aiko-sama.com/archives/31282 )
「伝統と因習の間~男女逆転大奥より」( https://aiko-sama.com/archives/22776 )