【記事比較】”皇位継承議論進展へ道筋”としているが??-産経の場合

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続いては、産経新聞の記事です。

皇位継承議論進展へ道筋 早期結論の見通しhttps://www.sankei.com/article/20240323-ITE23UCN25LW3K5TBC7AE56D5Q/

*電子版で、一部を読むことが可能性です。

この記事は、内藤慎二記者らによる署名記事で、5面(総合面)に、ほぼ半ページを使って掲載されています。当サイトでも報じましたが、少なくとも阿比留記者の個人見解に較べれば、まだ読めます。それから、他社が報じた内容も使っています(公明党に関しては朝日新聞)が、立憲民主党だけでなく、公明、維新、共産、および物議をかもしている国民民主党の動きをまとめた記事にはなっております。ただし、男系男子復帰案というセンテンスにおける、自民党の部分については、かなりの問題をはらんでいると思われますので、以下に引用します。

自民は18日の「安定的な皇位継承の確保に関する懇談会」で、女性皇族の婚姻後の身分について議論した。立憲民主党が創設を目指す前例のない「女性宮家」という文言は使わなかった。伝統的な男系継承を覆す「女系天皇」の誕生につながることへの警戒があるとみられる。
 次回は男系男子の復帰案を議題とする予定だ。旧皇族に連なる人々が女性皇族との結婚や養子入りを通じて、旧秩父宮家、旧高松宮家、旧桂宮家を継ぐケースなどを想定しているとみられる。自民幹部は「新たに宮家を設けることにはならないので負担を抑制できる」と語る。

この部分、先に掲載した読売新聞と較べると、かなりの違いがあります。産経新聞は、自民党案に対して無批判に賛同していますね(これが「皇位の安定継承」につながるのかの考察なしに)そして、「次回は・・・」の部分ですが、これは16日の朝刊で報じた内容が”(社としての)勇み足であったわけではない?”ということなのでしょうか?ここは、注目すべき箇所であると、私見では思います。

また、「幅広に構える」というセンテンスで、立憲民主党の論点整理について下記のような記述があります。

両論併記的な内容になったことについて、立民幹部は「全党で合意しないといけないので幅広に構える」と説明した。

これは、客観的な記述ではないと思います(言い換えると、男系復帰案は一部の意見であり、その案でさえも直後で疑義をさしはさむ形になっているのでは?ということであります。両者は等価ではありません)。

このような展開をしているにもかかわらず、最後はこのように結んでおります。

議論加速の背景には、伝統的な皇位継承を重視する岸田文雄首相の意向がある。政府が昨年9月まで内閣官房参与と皇室制度連絡調整総括官を務めた山崎重孝氏を再起用したのも議論を進めるためだ。
 政府は各党の意見を踏まえ法整備に着手する方針だ。皇室典範の改正のほか、特例法の制定によって個別に対応する案もある。

私見では、なんか全体的にちぐはぐしている印象(現在の流れと社の願望が混ざっている感じ)が強いのですが、いかがでございましょうか?

ナビゲート:「愛子天皇への道」サイト編集長 基礎医学研究者

産経新聞(メール)
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4 件のコメント

    ゴロン

    2024年3月25日

    産経新聞社の意見投稿しました。
    ・・・
    3/23「皇位継承議論進展へ道筋 早期結論の見通し」の記事の件
     記事では、各党の動きがまとめられたうえで、自民党の懇談会の動きとして、性懲りもなく「次回は男系男子の復帰案を議題とする予定だ。旧皇族に連なる人々が女性皇族との結婚や養子入りを通じて、旧秩父宮家、旧高松宮家、旧桂宮家を継ぐケースなどを想定しているとみられる。」などと書かれていて、ため息が出てしましました。先日は、失礼ながら貴社の記者の妄想か、単なる願望であることを祈ると意見を送らせて頂きましたが、どうやら、記者の情報源の自民幹部の妄想だったようですね。
     この時代に政略結婚の強制?元の養子縁組案(養親は常陸宮殿下しかなり得ない)も、憲法上の問題があるのに、親がいない旧宮家に養子縁組をする?正気とは思えません。流石の自民党もこれを実際に懇談会の議題にしたとすれば、国民に「自民党は頭がおかしい。」と思われてしまうので、公にはしないと思います。
     3/21の阿比留氏の記事といい、産経新聞社は、女性・女系天皇を認めるほとんどの国民以外の男系継承固執者に対してのみ記事を上げ続けるわけですね。販売部数がいくら減っても、その人達が支えてくれるわけですか。そういう会社は新聞社と言っていいのか疑問に思います。
     自民党贔屓の読売新聞社の3/24の皇位継承問題に関する記事は、以前より常識を踏まえた公平な記載になっていると思います。
    https://www.yomiuri.co.jp/editorial/20240323-OYT1T50197/
    貴社も新聞社であり続けたいのであれば、より公平な立場で記事を上げることをお勧めします。

    SSKA

    2024年3月24日

    各紙出揃って来ましたが読売祇の自民案は現実味は無いとの指摘が極めてまともですね。
    身分差結婚は権利や自由の異なる状況を考えれば到底不可能ですし、一般の夫婦別姓も同姓が長年定着している現在、仮に採用するとしても選択制以外無い日本で女性皇族(と相手国民)のみ強制は立法者として無責任過ぎるのに立民以外何処の馬鹿が党の方針を考えているのかと。
    差別で炎上どころでは済まないと誰も考えないのですかね。
    煽って来た者と真に受けた者の双方責任が重大過ぎます

    基礎医学研究者

    2024年3月24日

    >サトルさん
    読み取っていただき、ありがとうございます。正直、今回は、読売との落差が凄かったですね。まあ、ア〇ルのようなオカシイ奴はこんなもんだろうな~と思ってたのでまだ良いのですが、自分からみてまあまあまとな記事書いていた記者もこんな感じなので、これでは全国紙からの陥落は必然のような気が。「機関誌」として生き残りたい、というのは、うまいい方をするな~と思った次第です。

    サトル

    2024年3月24日

    なるほど。

    「社としてのポジション」を崩せないから、こんな論調?になり、だからこそ客観的視点を捨て希望、願望に過ぎないことを……誘導してでも、(だからチグハグになる)記事?を書く……ということですね。
    産経は「新聞」ではなく、「機関紙」としてでも生き残りたい……ということ「だけはハッキリ」わかりました。

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