「令和の女性皇族」ー読売新聞の連載記事②

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読売新聞からの記事の続きです。

国内外で増す佳子さまの役割、皇室への親しみ広げる存在に…側近が明かす「頑張り屋」の一面https://www.yomiuri.co.jp/koushitsu/20250504-OYT1T50022/

*デジタル版ですが、読売新聞にしては珍しく全文が読めます。ただし、紙面をみると、同じページに「愛子さま 公務で初お言葉」という記事も載り、読み応えのある紙面つくりとなっています。

この記事は、2025年5月4日朝刊の24面に、半分近いスペースをつかって掲載され、紙面には「令和の女性皇族 中」という連載の形をとった記事となっています。読売新聞も、ようやく「女性皇族」にスポットを当てようとしていることは、1つ評価できるところかと思います。

今回は、佳子さまを中心にした記事です。

*今回の記事は、当サイトの皇室ラブ的な記事であり、少しだけ先見の明的な”誉”をかんじます。

冒頭を引用します。

昨年12月29日、東京・半蔵門。30歳の誕生日を迎えた秋篠宮家の次女佳子さまは、天皇、皇后両陛下へのあいさつのため車で皇居に入る際、沿道の人々に笑顔で手を振った後、さらに手話でも感謝の気持ちを表現された。
 滑らかに手話を使われる母・紀子さまの影響で、幼い頃から手話が身近だった。大学生の頃に公務で使い始め、卒業後の2021年、全日本ろうあ連盟(東京)に就職された。聴覚障害者団体の幹部は「コロナ禍以降、手話がスムーズになった。懸命に練習されたのだろう」と語る。

このような形で、23年11月に訪れたペルーの特別支援学校、24年1月の能登半島地震における被災地エピソード、および24年8月に福島県で開かれた「第13回日本アグーナリー(国際障がいスカウトキャンプ大会)」のエピソードが綴られているわけですが、記事でポイントとなるのは、以下のこと。

「誰もが安心して暮らせる社会」「誰もがより幅広い選択肢を持てる社会」。佳子さまはその実現をあいさつや文書で繰り返し訴え、行く先々で弱い立場にある人々に寄り添われている。

そして、最後の箇所はこのようになります。

21年に結婚した姉の小室眞子さん(33)の公務も引き継がれ、昨年の単独での外出は61件となり、大学を卒業した19年(23件)の3倍近くに上った。
 そばで仕えた皇室関係者は、「頑張り屋。日程が立て込み、移動中にぐったりされている時もあった」と明かす。今年は6月にブラジルを訪問の予定で、皇室が縮小し、高齢化するなか、国際親善の重要な担い手でもある。側近の一人は「役割が増すなかで、頼もしく成長された」と語った。

なお、読売新聞がしっかりしているのは、囲み記事の部分。

被災地支援 戦前から

女性皇族の役割は憲法や皇室典範に明示されていないが、戦前から被災者支援や福祉に尽くし、皇室の活動の一翼を担ってきた。
 明治天皇の きさき ・昭憲皇太后は日清戦争中、病院を訪問。日本赤十字社を物心両面で支え、福島・磐梯山の噴火の際は、医師の派遣を促した。これが日赤の災害救護の始まりとなった。
 大正天皇の后だった貞明皇后は、差別に苦しむハンセン病患者を支援し、昭和天皇の后・香淳皇后は日中戦争時、皇族妃らに各地への慰問を命じ、統率力を発揮した。秩父宮妃は戦前から結核予防活動に携わった。
 明治学院大の原武史名誉教授(日本政治思想史)は、「戦後は天皇や男性皇族もまた社会福祉施設に足を運ぶなど、女性皇族と活動を共にするケースが増えた。美智子上皇后は皇太子妃時代から、地方の懇談会で女性の悩みや苦しみを吸い上げる役割を果たした」と語る。

今回の記事は、「令和の女性皇族 下(*順序逆転しましたが、昨日の以下のブログ記事と同一)」と併せて、女性皇族の公務について、包括的にまとめられていると思います(この点は、直系の愛子さまの記事とは視点が異なるように見えます)。それで、読売新聞さんが「女性皇族」をとり上げること自体は悪くないし、公務の意義を紹介されることは重要です。しかし、今回の連載で見えてくることは、この記事に書かれているような、皇族数の減少、公務の担い手の減少のさらに先、すなわち、皇位継承者の減少にも踏み込み、皇室で生まれた女性皇族の皇位継承権についても今後踏み込んでいくことだと思いますが、いかがでしょうか?

ご参考までに

ナビゲート:「愛子天皇への道」サイト編集長 基礎医学研究者

4 件のコメント

    基礎医学研究者

    2025年5月8日

    みなさん、コメントありがとうございました。
    そうですね。ダダさんがいうように読売新聞の皇位継承問題に対する姿勢は自分も気になりますが、今回の記事は佳子様のことをうまく紹介されていましたね。自分の解釈として書きましたが、女性皇族が公務の穴埋め役のような矮小な範囲ではなく、皇位継承も含めて、天皇を支える皇室の一員であることが記事の行間にでてくると、より読者にアピールできるのではないかと。

    昭和43号

    2025年5月8日

    佳子さまの大変さがよく伝わるだけに心配になります。
    もしかして悠仁さまの大学卒業まで結婚されないご覚悟なのかも、と余計な想像までしてしまいました。
    愛子さまの記事の「週末には友人と映画や外食に出かけられる」を読み少しホッとしたので、できれば佳子さまの休息にも触れてほしかったです。

    daigo

    2025年5月8日

    佳子さまは頑張り屋という評価は良いと思います。毎日公務に励んでいるお姿は美しいです。

    ダダ

    2025年5月7日

    (読売新聞の姿勢・方針は気になりますが)佳子さまの公務の詳細が分かり、とても良いです(●´ω`●)

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