衆院法制局特別参与に橘幸信・前局長が就任…憲法論議や皇室典範改正など重要政策を担当【読売新聞】養子案は二重の意味で憲法違反

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安定的皇位継承のための全体会議において、重要な役割を果たしていた衆院法制局の動向を読売新聞が報じています。

衆院法制局特別参与に橘幸信・前局長が就任…憲法論議や皇室典範改正など重要政策を担当【読売新聞】

橘氏は、昨年3月10日の養子案が議題となった全体会議で、令和の有識者会議ヒアリングにおける2人の憲法学者の意見を引いて、養子案が憲法違反であることを示唆しています。

○ 衆 議 院 法 制 局 長 ( 橘 幸 信 君 ) 衆 議 院 法 制 局 の 橘 で ご ざ い ま す 。 玄 葉 副 議 長 か ら の 御 指 示 に よ り ま し て 、 先 生 方か ら の 御 質 問 に お 答 え 申 し 上 げ ま す 。

ま ず 、 馬 淵 先 生 御 指 摘 の 点 に つ き ま し て は 、 た だ い ま 内 閣 法 制 局 の 佐 藤 部 長 の 御 答 弁 の よ う に 、 現 在 の 憲 法 構 造 か ら い た し ま し て 、 憲 法 十 四 条 の 関 係 に お い て 特 段 の 問 題 は 生 じ な い と す る 旨 の 解 釈 が ご ざ い ま す し 、 学 者 の 先 生 方 の 中 で も 、 百 地 章 日 大 名 誉 教 授 の よ う に 、 政 府 解 釈 は 妥 当 な 解 釈 で あ る と 述 べ ら れ る 先 生 も い ら っ し ゃ い ま す 。

他 方 、 東 京 大 学 の 法 科 大 学 院 長 で も あ る 宍 戸 常 寿 (ししど じょうじ教 授 は 、 政 府 の 有 識 者 会 議 の ヒ ア リ ン グ に お い て 、 法 律 等 で 養 子 た り 得 る 資 格 を 一 般 国 民 の 中 で 皇 統 に 属 す る 男 系 男 子 に 限 定 す る な ら ば 、 そ れ は 門 地 に よ る 差 別 に 該 当 す る お そ れ が あ る と 述 べ ら れ た 上 で 、 更 に 一 歩 踏 み 込 ん で 、 仮 に 皇 統 に 属 す る 男 系 男 子 の 中 で も 、 特 に 旧 十 一 宮 家 の 男 系 男 子 に 限 定 す る 場 合 に は 、 旧 十 一 宮 家 以 外 の 皇 統 に 属 す る 男 系 男 子 の 中 で の 差 別 に 該 当 し 得 る 旨 を 御 指 摘 さ れ 、 い わ ば 二 重 の 意 味 で 憲 法 違 の お そ れ が あ る 旨 述 べ ら れ て い る と こ ろ で す 。

ま た 、 同 じ く 有 識 者 会 議 の ヒ ア リ ン グ に 参 加 さ れ ま し た 京 都 大 学 名 誉 教 授 の 大 石 眞(おおいし まこと) 先 生 は 、 有 識 者 会 議 に 提 出 さ れ た レ ジ ュ メ で は 、 宗 系 (そうけい 世系 祖先から代々受け継いだ系統 ちすじ  血統)の 紊 乱 ( ぶ ん ら ん  秩序・風紀などが乱れること) 、 あ る い は 紊 乱 ( び ん ら ん ) と も 読 む よ う で す け れ ど も 、 こ れ を 招 く お そ れ が あ る た め 賛 成 で き な い と し て お ら れ ま し た 。

す な わ ち 、 実 系( 自然の血縁関係の血統 直系と傍系とがあるに 基 づ き 定 め ら れ る 皇 位 継 承 に つ い て 、 法 律 上 の 血 縁 関 係 と い う 、 い わ ば 人 為 的 な 要 素 が 入 り 込 む こ と で 、 皇 位 継 承 順 位 や 正 統 性 に つ い て 争 い が 生 じ る こ と を 問 題 と さ れ た わ け で あ り ま す け れ ど も 、 し か し 、 大 石 先 生 は 、 実 際 の ヒ ア リ ン グ の 際 に は 、 こ の 宗 系 の 紊 乱 を 招 く お そ れ が な い の で あ れ ば 、 一 つ の 選 択 肢 と し て あ り 得 る と 述 べ ら れ 、 そ の 具 体 的 な 制 度 設 計 に よ っ て は 憲 法 違 反 の 疑 義 を 払 拭 で き る 可 能 性 が あ る こ と を 示 唆 し て お ら れ る よ う に も 思 わ れ ま す 。

い ず れ に い た し ま し て も 、 本 件 に つ い て は 憲 法 学 説 が 分 か れ て お り 、 い ま だ 多 数 説 が 形 成 さ れ て い る か ど う か 不 分 明 と 言 わ ざ る を 得 な い 状 況 に あ る こ と を 踏 ま え ま す れ ば 、 両 論 共 に 成 り 立 ち 得 る 解 釈 で は な い か と 拝 察 い た し ま す 。

な お 、 玉 木 先 生 御 指 摘 の 点 、 す な わ ち 、 養 子 縁 組 を さ れ た そ の 当 事 者 に つ い て 皇 族 と し て の 資 格 を 認 め な が ら 皇 位 継 承 資 格 を 認 め な い 、 男 系 の 男 子 で い ら っ し ゃ る に も か か わ ら ず と い う 意 味 だ と 思 い ま す け れ ど も 、 こ れ に つ い て 合 理 的 な 説 明 は 憲 法 上 で き る の か と い う こ と で ご ざ い ま す け れ ど も 、 今 私 が 御 紹 介 申 し 上 げ た の は 一 般 国 民 の 中 に お い て 養 子 縁 組 た る 資 格 を 認 め る か ど う か で あ っ た の に 対 し 、 一 旦 養 子 縁 組 が さ れ て 皇 族 と な ら れ た 後 に そ の 方 に 皇 位 継 承 資 格 を 認 め る か ど う か 、 そ う い う 論 理 の 話 に な り ま す か ら 、 憲 法 二 条 は 憲 法 十 四 条 の 特 則 で あ る こ と も 鑑 み ま す れ ば 、 ま た 、 当 該 当 事 者 が 長 い 間 一 般 国 民 と し て 生 活 さ れ て こ ら れ た こ と な ど に 鑑 み ま す れ ば 、 皇 位 継 承 資 格 を 与 え な い と し て も 特 段 の 憲 法 上 の 問 題 は 生 じ な い の で は な い か と 拝 察 い た し ま す 。 以 上 で す 。

憲法学者が憲法違反であると述べているにも関わらず、令和の有識者会議報告書で提言された養子案に沿って進められている欺瞞に満ちた全体会議を軌道修正する重要な役割を果たしてくれた衆院法制局は、「女性皇族が婚姻後も皇族の身分を保持する」先行合意の際にも合意文書の作成に関わっていた模様。

ちゃぶ台返しの経緯について、改めて再掲します。

2025年5月27日
四者(立憲・野田氏、自民・麻生氏、衆議院議長・額賀氏、衆議院副議長・玄葉氏)の会談で、「女性皇族が婚姻後も皇族の身分を保持をする案」を先行させて取りまとめる方針で一致

女性皇族が婚姻後も皇族の身分を保持をするということについてのみ、この国会では決めていきましょう 四者で合意(6月6日 野田氏記者会見より)」

2025年5月29日(木曜日)
衆院事務方が額賀氏の意向を踏まえながら合意文書案を作成 (西日本新聞より)

2025年5月30日(金曜日)
自民党側が「皇統に属する男系男子の養子縁組を認める案」を含む修正案提示。山崎内閣官房参与が関与(西日本新聞より)

2025年6月3日(火曜日)
正式合意を予定していた四者会合は中止
「(今週の火曜日に、その四者での協議は)行われるはずだったのに、急になくなったんですね。急になくなっておかしいなと。前日に連絡がありました。急に開催しないということになって、おかしいなと思ってたら、だから文案調整がちょっと時間かかってるのかなと思ったんですね。そしたらその日に読売新聞さんでしょうか、記事を見たら、「何も決めないで先送りをするということが、複数の関係者が言ってる」というのを見て、「誰が決めたんだよ」と思いました。だから火曜日には本当は、文案が出てきて、それに基づいて最終確認をするというそういう会議が開かれるはずだったということです。(6月6日 野田氏記者会見より)」

同日6月3日 今国会見送りを報道各社が報じる
皇族数確保、今国会見送り 先行合意案も折り合えず【共同通信】 
自民党と立憲民主党は非公式会談を重ね、主要2案のうち「女性皇族が結婚後も身分を保持する案」を先行合意する方向で調整したが、最終的に折り合えなかった。与野党は「喫緊の課題」と位置付けながら結論を得られず、参院選後に仕切り直しとなる。

同日6月3日 野田代表、今国会見送りの報道を否定
皇位継承あり方 “立法府のとりまとめ案作成を”立民 野田代表【NHK】
野田代表は「皇位継承のあり方について『結論を先送りした』という報道があるが、誰が結論の先送りを勝手に決めたのか真偽不明の報道だ。われわれは立法府の総意をまとめるための努力をまだしていこうと思っている」と述べ、引き続き、立法府としてのとりまとめ案の作成に向けて、検討を重ねていく考えを示しました。

2025年6月5日(木曜日) 野田氏の発言にも関わらず、報道各社は麻生氏が先行合意を拒否と報道
皇族養子案の「棚上げ許さず」 麻生氏、先行合意を拒否【共同通信】
自民党の麻生太郎最高顧問は5日の麻生派会合で、皇族数確保策の主要2案のうち「女性皇族が婚姻後も皇族の身分を保持する案」のみでの先行合意は拒否する意向を表明した。

2025年6月6日(金曜日) 立憲・野田氏が記者会見ちゃぶ台返し発言
女性皇族が結婚後も身分を保持する案」を四者(立憲・野田氏、自民・麻生氏、衆議院議長・額賀氏、衆議院副議長・玄葉氏)で合意していたと麻生氏に反論

同日6日6日午後 皇位継承 衆参議長と副議長 麻生氏と野田氏の意見相違で協議か【NHK】
安定的な皇位継承のあり方をめぐり、衆参両院の議長と副議長が会談し、旧皇族の男系男子を養子に迎える案について、自民党の麻生最高顧問と立憲民主党の野田代表の意見の違いが表面化したことなどを踏まえ、対応を協議したものとみられます。

皇位継承 見送り確認…衆参議長ら 自・立の一致 困難【読売新聞】2025/06/07 05:00
自民、立民両党間の関係が事実上決裂したことを受け、とりまとめを目指してきた衆院の額賀議長と玄葉光一郎副議長らは6日午後の協議で、今国会での断念を決めた

橘氏を特別参与に迎えた衆院法制局は、「法の番人」として全くの名折れとなった内閣法制局に代わり、引き続き、法律と制度を正しく運用する矜持を見せてくれることに期待します。

「愛子天皇への道」サイト運営メンバー まいこ

4 件のコメント

    ダダ

    2026年1月4日

    橘氏は養子案を「両論共に成り立ち得る解釈」と合憲性がないことを示したのだから、玉木代表の的外れな質問に「皇位継承資格を与えないとしても特段の憲法上の問題は生じない」と真面目に回答する必要はなかったと思います。
    (養子が正当化されていて、養子の男子になら皇位継承資格があると解釈される)

    養子そのものが違憲であると断罪して欲しいです。

    ありんこ

    2026年1月4日

    なんか文章がおかしくなっていました(´・ω・`)
    「人権に反する行いも、天皇を理由に否定できるような屁理屈」は「人権に反する行いも、天皇を理由に可能とできるような屁理屈」です!!
    ちゃんと投稿前に全文見ないとですねぇ😭

    ありんこ

    2026年1月4日

    旧宮家系国民男子の養子案を合憲と認めてしまったら、天皇が国民の間への血統家柄差別を合憲合法とさせる存在であることを明確に定める事に他なりません。
    人権に反する行いも、天皇を理由に否定できるような屁理屈もまかり通るようになるでしょう。
    そんな事を認めた汚名を後世に残すことのないように力を尽くして欲しいと思います。

    突撃一番

    2026年1月4日

    憲法2条が14条の特則って、ホントかよ!?

    憲法第1章は一般国民に適用出来ないのがアタリマエだから、「象徴」も「世襲」も、皇族にのみ、例外的に適用される人権制限だと思っていたが?

    つまり、旧宮家のような「国民」目線で言えば憲法第2条なんか、カスリもしない、縁もゆかりも無い、さらに婚姻を経ない限りは一生関わる事すら無い条文なんだから、「特則」とは言えないんじゃないの?

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