【論破祭り】危機感が非常に欠けている~施氏の記事への意見投稿

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施氏の産経新聞に掲載されました記事に対して、以下のような意見・コメントを送りました。正直、施氏の意見は、「よしりん十番勝負」2に登壇されたよりもさらに後退した意見だったので、自分の意見・コメントには、その気分がでてしまったかもしれません。

8月29日に掲載されました、九州大学大学院教授 施光恒氏署名によります、上掲記事を読ませていただきました。正直にいいますと、これがあの「保守思想」を表明されていた施氏による論考か?というくらいの失望感がありました。まず、百歩譲って、もしも秋篠宮様や小室夫妻を批判する人達がいて、彼らが「愛子天皇待望」を訴えているのを批判するためにこの表題をつけるのならば、それは、理解できます。しかし、施氏が言われていることは、結局のところ、伝統を守ること≒男系継承を守ることであります。しかしながら、それは本当に正しいのでしょうか?この論考の最初に触れられている小林よしのり氏は、現在のブームと称する話とはまったく別に、「愛子さまを次の天皇に」ということを、はっきり表明しています。そして、そのために「皇室典範」を改正し、「女性宮家の創設」および「愛子さまを立太子」することも、具体案として何度も世の中に語りかけています。これは、私見では個人の指向性や思いつきでされていることではなく、日本の本来の伝統に沿うのならば、皇位の継承は“男性・女性関係なく行われてきた”という歴史的事実を踏まえているのであり、さらに皇統史を研究している専門化(最近ですと、義江明子さん)は、男系継承が伝統であるなどとは、いっておりません(むしろ、この考えは、明治以降を後付けであるという、言及さえしております)。

それで、施氏の論考に非常に欠けていると思いますのは、「皇室存続に残された時間は、少ない」という危機感ではないかと思います。継体天皇の例などを出されていますが、現行のように側室制度を廃止した時点で、小林よしのり氏らが言われているようなことを考えなければいけないことは、必然だったのではないでしょうか?しかし、このような道を開いたとしても、施氏が言われているような「伝統の崩壊」などは起きず、むしろ“皇位の安定継承への道が開かれる”、ということになるのだろうと思いますが、いかがでございましょうか?

 施氏は、これまでに「グローバリズムに反対し、それぞれの国の国柄を尊重する」および「お天道さまが見ている」などの“伝統”に基づいた保守思想を表明された方で、それについては共感します。しかし、今回の論考が“伝統”に根ざした論考とはとうていいえず、むしろ「因習」を語っているように思えます。産経新聞さまが保守思想を重視していることは、これまでの論調として理解しているつもりですが、伝統と因習は“似て非なるもの”と思いますので、そのことは、今後のためにも、是非ご一考いただければ、幸いでございます。

なぜ、「このタイミングで?」というのが、本記事を見たときに直感的に思ったことです。しかしながら、よしりん先生、トッキー様、および多くのみなさんが言われているように、「論破祭り」の輿論がじわじわと形成されてきている状況を無視できなかった、というのが、実際のところなのでしょう(しかし、むしろ結果的には、「ダンケー」の怪しさを補強することに貢献してしまった、と思います)。

ともあれ、「論破祭り」の輿論→新聞記事→多数の読者による意見・コメントの投稿という方法は、新聞社の論調を変える有効な手段であると、改めて思った次第でございます。

大阪府 基礎医学研究者

産経新聞
u-service@sankei.co.jp (東京)
o-dokusha@sankei.co.jp (大阪)

6 件のコメント

    基礎医学研究者

    2022年9月2日

    >ただしさんへ
    コメントありがとうございました。いや、本当にその通りで、輿論というのはジワジワっと形成されて、「ダンケー」の方々は余裕見せているように見えるが、実は脅威を感じている。というのは手に取るようにわかる気が。

    ただし

    2022年9月1日

     まさに、“論破祭り”によって炙り出された、反日カルトの断末魔のような施光恒の論考でしたね。
    (^_^;)

    「伝統」と「因習」の違いを書かれていたのは、さすがだと思いました。この違い、産経記者の目の前に至近距離で見せてやりたい!

    “それで、施氏の論考に非常に欠けていると思いますのは、「皇室存続に残された時間は、少ない」という危機感ではないかと思います”
     ココも、とても良かったです☆♪
    (*^^*)

    基礎医学研究者

    2022年9月1日

    >殉教さん
    コメントありがとうございました。殉教さん言われますように、たけし社長の意見広告活動は、非常に良い指標となっています。ケケ田の場合はもはや電波芸と化しているのでまだましですが(新聞社もさすがにノーチェックで載せないだろうという意味で)、施氏の場合は「大学院教授」の肩書がついているので、今回自分には、警戒感がありました。でも、すでに自分も含めて多くの人がしっかりした意見・コメントを送られているようなので、安心致しました。産経新聞の方も、まさかしっかりした意見者自身の言葉で(誹謗中傷などのくだらないコメントではなく)反対コメントが送られるとは、思ってもいないと思いますので、新聞の信用のためにも少しは考えてほしいところです(もし、この論調に賛成のような「コメント」が来ているのならば、是非そのクオリティを比較してほしい、というのが、自分の希望です)。

    殉教@中立派

    2022年8月31日

    最近では、井上正康氏などがそうだが・・・
     小林先生と共闘する人たちが、先生の本をマトモに読んでいるとは思えないし、読んでも読み方が分からず、誤読していると思う。
     井上先生も「このままじゃ、コロナ論シリーズは『私小説』になってしまうぞ!」と、妙な事を言い出したが・・・これは「正式な医学書こそ権威、漫画はその解説書というおまけ」のような権威主義が、彼の中にあったのではないか。
     施氏の酷さは、その上を余裕で飛び越えたが。69歳の誕生日を迎えた先生、まだ浅薄な連中に、誤解される日々は続くだろう。そうした誤解を解く言葉をさりげなく混ぜつつ、施氏と同じ土俵から「歴史の考察」、施氏のガン無視した「現実に迫った危機」の要素を組み合わせ、短文にまとめた文章といえそう。
     私も近日中に送りたいが、(こうした活動は)意見広告運動以来だし、筆が錆びていないかなあ・・それでも、具体的な「公論へのルート」が見えている以上、(短い感想文であっても)送る意味はあると信じて、やってみよう。

    基礎医学研究者

    2022年8月31日

    >くぁんさん
    基礎医学研究者と申します。激励コメント、ありがとうございました。自分の意図をくみ取っていただき、ありがとうございました。いやあ~正直、この施氏の文章を読んだときには「この人もか~!(怒)」と思って血液が沸騰しそうだったのですが….(;^_^A。
     でも、くぁんさん言われますように、その”怒りの気分”を出し過ぎないように、一応抑えたつもりではあります。まあ、目的は新聞社を説得して論調を変えることを促すことにありますので(そこは、”論破してクリ!”とは、ちょっと違うところですかね!)

    くぁん

    2022年8月31日

    基礎医学研究者さんの文章は、相手を必要以上に刺激する事なく、しかも伝えるべきはピシッと伝える、見事な文章ですね☆

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