皆様は『みどりのマキバオー』(つの丸作)をご存じでしょうか。
同作は平成6年から平成9年にかけて週刊少年ジャンプで連載され、小学館漫画賞を児童部門で受賞した競馬マンガの名作です。
このマンガの最大の魅力は動物が擬人化されて人間と会話出来る点にあり、その設定によって作中で数々の熱いドラマが生まれました。
作品に登場する馬物(じんぶつ)の中で自分が一番好きなのは、主馬公(しゅじんこう)・ミドリマキバオーの最大のライバルであるカスケードです。
自分がカスケードのレースで特に印象的だったのは、日本ダービーと有馬記念です。
日本ダービーでのカスケードは、楽に勝てる大外一気の作戦を良しとせず、最内から追い込んでマキバオーの土俵である競り合いに持ち込み、マキバオーと死闘を演じます。
自分はカスケードの誇り高さと美意識にしびれました。
有馬記念もそうですが、この話は何度読んでも感動します。
しかしカスケードは、その後挑戦した凱旋門賞でまさかの6着に敗れ、獣医から難病のマリー病と診断されてしまいます。
現役を続ければ命の危険があることから、引退して種牡馬になるよう説得するカスケードの生産者兼馬主・本多社長。
ブラッドスポーツとも呼ばれる競馬では、優秀な競走馬はその血を次代につなぐことも、大切な使命です。
ですが、それを認めつつも、有馬記念でマキバオーと決着をつけたいカスケードの決意は固いものでした。
「伝えるべきものは優れた血だけじゃない…
競走馬の力を決めるのは血だけじゃないんだよ」
「オレはオレの競走馬としての意志というか…魂を伝えなきゃならねえんだ」
「血だけじゃねえんだ!!!」
「オレ達ターフで命を懸けている者にしかわからねえものがあるんだよ!!!!」
そしてカスケードは有馬記念でマキバオーと最後の激闘を繰り広げ、日本馬の力を世界に示すと言う夢を託して引退し、種牡馬になります。
余談ですが、その後のカスケードについては続編の『たいようのマキバオー』シリーズで描かれています。
カスケードの生き様から、皇位継承について考えました。
皇室に対しての美意識が皆無の男系固執派は、旧宮家系国民男性の養子案にすがっていますが、カスケードや皇族方のような強い使命感を持って皇室の養子になる者が居るとは思えません。
彼等には男系の血だけが皇統なのではなく、「皇室で生まれ育った方にしか解らないものがある」と言う事を認めて欲しいです。
文責 愛知県 叶丸
※ 下記「競馬」ブログも併せてぜひ!
※今日は一年の締めくくり!グランプリ・有馬記念!!
動画は、天才・武豊が「特別な馬」と称えるディープインパクトのラストラン、2006年の有馬記念です。
7 件のコメント
基礎医学研究者
2022年12月26日
>叶丸(かのうまる)さん
ついでで、すみません(;^_^A。つの丸さん、確かに「みどりのマキバオー」以前の作品、「モンモンモン」はまさに言われている感じ全開でしたね(なので、マキバオーを見たときに、「ああ、この人も多少ジャンプ路線になったのか~」と思ったものです。閑話休題。
そして、里見天尊。いいですねー(^_^)。自分、こういう気概は尊敬に値すると、改めて思います。そして、真の尊皇心を育てるためには、こういう気概も時には必要になる、と思う次第です(ダンケーの変な優越感とは別の意味で)。
叶丸
2022年12月25日
掲載とコメントありがとうございます。
自分の拙文の修正にも感謝します。
みどりのマキバオーはギャグが若干下品だったり観客が全裸のハゲ(笑)だったりする事から敬遠する人が居るらしいですが、読まないのは勿体無い名作です。
そう言う意味では、おぼっちゃまくんに似ているかもしれません。
基礎医学研究者さん
里見天尊(勝手に当て字)への評価、同感です。
彼の熱き天尊魂は産駒のアマゾンスピリットに受け継がれていますよ(笑)。
L.K
2022年12月25日
基礎医さん、kdさん、リカオンさん、ダダさん
コメントいただきありがとうございます(^^)
私もマキバオーから競馬が好きになったようなもので、叶丸さんからご投稿いただいたときはすごく懐かし嬉しかったです。
魂の継承、かっこいいですよね。
リカオンさん、ダダさん
ディープインパクト動画に触れていただきありがとうございます。
はい、私がぶっ込みました。
競馬になるとちょっと張り切っちゃうL.Kです(^^)ゞ
ダダ
2022年12月25日
マキバオー懐かしい!
カスケードは寡黙なイメージ。こんなに熱いやつだったんですね。
叶丸さんの主張、共感できます!
皇族以上の使命感を持っている旧宮家男系男子なんているわけないし(皇統断絶の危機なのにいまだに名乗り出ないのは何故?)、そんな輩に皇位継承資格を与えることは、これまでの皇室を侮辱することになります。
国民として自然に敬意や親しみを持てる皇族を支えていきたいです。
※2006年の有馬記念をブッ込んだのはL.Kさんでしょうか?
ディープインパクト始めて見たかも。楽しませて貰いました♪
リカオン
2022年12月25日
叶丸さんの「皇室で生まれ育った方にしか解らないものがある」伝わって来ました。または「皇室で生まれ育った方にしか持てないものがある」とも言えるでしょうか。
以前マスコミが愛子様を映像で出すととても国民の人気が出るので、男系派に気兼して出しづらいと書いてあったのを読んだ記憶があります。それならどんどん愛子様の映っているお姿を宮内庁はオープンにして欲しいです。愛子様からは気品や威厳が自然と表出されますので、それが男系派には困るのでしょうね。
なんでしょうか。男系派は男性という事しか誇れない劣等感の塊なのでしょうか?普段から女性の足を引っ張る事で自分の立ち位置を確保しているのでしょうか?情け無い奴らです。
ディープインパクトすごい走りですね。身体つきからして全然ちがいます。肩が盛り上がり、大臀筋も二回りも他の馬を超えていますね。
kd
2022年12月25日
マキバオー読んでました。名作ですね。誇り高さ、美意識、使命感。男系派には皆無です。
基礎医学研究者
2022年12月25日
「みどりのマキバオー」。自分も愛読者でしたが、今回興味深く読ませていただきました。なるほど、継承するのは血(ブラッド)ではなく魂(エートス)だと(同じ少年ジャンプに連載されていた「ジョジョの奇妙な冒険」にも通底する思想ですね)。そうすると、この時点でもう継承問題には決着がついてしまい、旧宮家系の皇族復帰はありえないですよね(あくまでも、我々一般国民と条件は同じです)。”やはり違うものはある”という謙虚さは必要で、それが皇室への敬愛へとつながる、と思った次第です。
*自分は、「みどりのマキバオー」の中では、おなじくライバルだった”サトミアマゾン”が好きでしたかね(”俺たち地方馬は、中央の2軍だとでもいうのか~!”というセリフに、気概を感じましたかね(`・ω・´)ゞ)