【週刊現代】「愛子さまは天皇になれない」というタイトルですが…

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本日発売の「週刊現代」6月29日・7月5日号に、「愛子さまは天皇になれない」という記事が掲載されました。

先に、ゴー宣DOJOのHPで速報を出されたトッキーさんは「何を~!」という気持ちになったといわれましたが、自分も本日の読売新聞の皇室関連の記事を調べているときに偶然目にして、「何い~!!」という感じのちょっと心穏やかでない状態で、雑誌を購入しましたが…

1言でいうと、予想に反して、まあまあ良い記事でした(たしかに、サブタイトルは、国民の9割が「女性天皇」を容認。それなのに……となっておりますね(;^_^A)。

以下、見ていきます。

何と、最初のセンテンス、「国民の9割が熱望」では、小林先生の愛子天皇論と談話がでてきます。以下、引用します

『ゴーマニズム宣言』で知られ、『愛子天皇論』という作品がある漫画家の小林よしのり氏も愛子天皇を支持している1人だ。
 「私(わし?)はかねてから、愛子さまが天皇になられるのがもっともふさわしいと主張してきました。今回の結果は、その考え方が9割の国民と共有できたことを示しているように思います。この世論の流れを見ても動こうとしない政治家は、まったくもって頼りになりません

また、馬淵議員(小林先生が「皇室の将来をしっかり考えている、数少ない国会議員の一人」と紹介)の談話が掲載されています。

「私は党の『安定的な皇位継承に関する検討委員会』の事務局長として立法府の議論に参加していますが、そこで女性天皇に関する話はまったく出ていない。世論調査では9割が容認しているにもかかわらず、現状は国民の思いを無視したまま進んでいます。 永田町の論理だけで議論が進む事態があってはなりません

*予断ですが、私、馬淵議員には直筆の手紙に世論調査結果の新聞切り抜きを添えて、激励しました。

このあと、小田部氏が「秋篠宮家が・・・」という余計なことをいっておりますが、この人はヌエ的なので、別に良いです。このセンテンスは、国民の9割が賛成しているにもかかわらず、皇位継承問題の議論が進展していないことの疑問、および危機感をきちんと示しています。

続いて、「憲法改正は必要ない」のセンテンスでは、愛子天皇を実現するためには、皇室典範を改正すれば十分である、ということが書かれています。この記事自体は悪くないのですが、解説にもってきた法政大学の白鳥浩が悪かった~!

・皇室典範を改正するとなれば国を二分する議論になりかねない。
・議論の流れを作るのは国会ではなく政府
世論の動向を見つつまずは有識者会議を立ち上げて、答申を受けたという体裁を整えてから。特例法を制定する形で進める(ハズ)。

僭越ながら…何いってんだよ!というのが、正直な意見です。なんかこれ見たときにまず思ったのは、毎日新聞のオピニオンに出てきた、辻田真佐憲を思い出しましたね。基本認識がまず違うし(「議論の流れを作るのは国会ではなく政府」というのは、立法府を軽く見過ぎてますよ)、年末から1月にかけて毎日新聞に掲載された、羽毛田元宮内庁長官、および、平成の有識者会議で主導的な役割を果たしてきた、園部元最高裁判事、元東京大学長、吉川弘之氏の意見をまったく踏まえていない、周回遅れの議論です。

続く、白鳥浩が予想する、皇室典範の12条と1条それぞれに対応する形で2段階で法整備を行う、という意見は噴飯物です。一応、引用します。

まずは佳子さまと愛子さまが結婚後も皇室に残れるよう、女性宮家の創設に論点を絞った有識者会議が設置され、特例法を成立させるのではないでしょうか。そして愛子さまが皇室から離れないと決まった段階で、あらためて女性天皇について検討する有識者会議が立ち上がると考えられます。会議で結論が出るまでに約2年、立法に約1年かかるとして合計で6年。実現するとすれば、早くても2030年あたりになるでしょう」

共同通信社の世論調査のもう1つの重要な結果、皇位の継承に危機感をもっている 72%をまったく考慮に入れていないでしょう(「皇室」に敬愛を感じているのならば、そんな悠長なことは言ってられないはず)。少なくとも、野田元総理が文藝春秋で言われているような、政治家の葛藤とは、覚悟の質が違い過ぎる、と私見では思います。

さらに、つぎのセンテンス、「誰もやる気がない」、というのは、ある意味本質をついたタイトルです。ここでは、岩田明子の談話もでてきますが、あまり重要ではないので、よいでしょう。で、これは白鳥浩が「『端的に言って、誰もやる気がないからだ』と指摘している」からとっているようですが、自分はこのように、思います。

表現は正しい。ただし、あなたのいっているような他人事のような軽い意味とは違う、小林先生の発言と是非比較してみてほしい、です。

そして、最終センテンス、「岸田首相、起死回生の一手」について。
名古屋大准教授の河西秀哉さんは、全体にわたり、安定した信頼できる意見を述べられていますが、ここは敬意を表して、引用します。

「自民党は旧宮家の男系男性を皇族の養子にし、その子どもに皇位を継がせるという案を打ち出しています。しかし自ち進んで自由な暮らしを捨てて、窮屈な皇室に入る一般人が実在するとは思えない。もうその場しのぎの議論はやめて、ヨーロッパ各国の王室を参考にしつつ女系や長子継承も含めて真正面から議論すべきでしょう。 そうしなければ皇室への支持が揺らぎ、天皇制そのものに危機が訪れてもおかしくありません

そして、この記事は「日本という国の根幹をどうすべきか、国民ひとりひとりが考えるべき岐路に来ている」という一文で、結ばれています。自分は、この結びは悪くないと思いますが、この後にもし自分が付け足すとするならば、こうなります。

「だから、国民は関心を持続させて、政治家にお任せのようなことはせず、メディアなどを後押しすることにより、国民の声により、政治家に緊張感を与える(それが、結果的に尊皇議員への後押しに、つながる)」

今回の記事のタイトルは、国民の関心を持続するための、国民運動にまで熱量を高めるための”警鐘”とでも受け取っておけばよいのではないでしょうか。

いかがでございましょうか?

ご参考までに<(_ _)>

ナビゲート:「愛子天皇への道」サイト編集長 基礎医学研究者

*後に、電子版で全文が掲載されました。https://gendai.media/articles/-/132345?imp=0

8 件のコメント

    ひとかけら

    2024年6月26日

    政治家は国民の負託を受けて政策を実現するのが使命なのに誰もやる気がないという体たらく。議会制民主主義の危機ですね。6年も待ってる余裕は無いので国民が女性天皇賛成9割という世論を推して政治家を変えるしかないです。国民が政治を監視し緊張を与えるべきだと思います。

    サトル

    2024年6月25日

    仕事明け

    現代は「白鳥浩」なる人物を、どうやって探しだした?と思い、Amazon(笑)とWikipedia(笑)でちゃちゃっと調べる。

    なるほど。ヤフーニュース公式コメンテーターね。専門は「政治学」
    要はシニカル(冷笑的)に、「いやいや現実はね……」などと、マウント床屋談義スタンスサラリーマン?には、適度な箔?もあり、重宝できる人物……ということですね。

    れいにゃん

    2024年6月24日

    愛子さまサイトでも速報記事をありがとうございます!「週刊現代」に皇室の記事が載るとなれば、警戒しなければいけません。何しろ、眞子さまと圭さんを日本にいられなくした雑誌ですから。そう思うと、絶妙にバランスを取った記事のようにも読めます。反日反天皇思想の男系固執派のが両論併記の「論」の内にはいらないのは、良いとして、その分を、皇統問題に興味がない学者に割り当てるくらいなら、西村宮内庁長官へ取材をする方が、ずっと「愛子天皇」問題の一番地を浮き彫りにすると思います。小林よしのり先生の談話が短すぎるのも、もったいないです。

    SSKA

    2024年6月24日

    譲位法案の際も有り得ない懸念を持ち出し異論を申し立てて妨害しようとした自称保守派が大勢いましたが、国民の希望通り法制化が進み御代代わりが無事に行われた後は反対者も含めて皆で令和の世を讃えていますし、次も似た様な事が起きるのでしょう。
    しかし事ある毎に特例法を持ち出し間を取って良識ぶろうとする人間が必ず現れるんですね。

    ふぇい

    2024年6月24日

    基礎医さんお疲れ様です。
    週刊誌にも共同通信の世論調査が波及しておりますね。
    記事には変な人の解説も入っておりますが、小林先生のコメントが掲載されるようになってきています!
    週刊誌が愛子天皇の記事が売れると考えてきたのでしょう。
    この勢いを持続していけるよう、もっと発信してまいります!
    #愛子さまを皇太子に

    サトル

    2024年6月24日

    毎日新聞社が「国会議員」に、意識調査をかまして欲しい……と思っています。

    ありんこさんと同感で、主語が違うべ主語が!……と思ってしまいますので。

    サトル

    2024年6月24日

    仕事中

    さて、どのタイミングでコンビニで……購入……と考えておりましたが、詳細レポート感謝です。

    最近のメディアの取り上げ方の定番のセリフ「国民が考える時が……」。

    これが早く、速やかに「国会議員は国民の声が……」に変わる日が近くなるように…と思っています。

    ありんこ

    2024年6月24日

    国民ひとりひとりが考えるべき岐路に来ている
    だいたいこういう結びで終わることって多いですけど、もう世論調査とかからでも答え出しちゃってんのになんでその答えは出てないでーすって感じにするんでしょうねぇ?
    どこに配慮してんの?っていつも思います。

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