1月31日に行われた議事録を読むなかで、1月25日開催「伝統ではない!男尊女卑だ!」第120回ゴー宣DOJOin東京において、菅野志桜里先生が各党・各会派の意見聴取の議事録から導き出された作戦が、立体的に浮かび上がるような気がしてきましたので、改めて文字起こしでお伝えします。
47:50~
菅野志桜里先生
立憲プラスあと2党、野党でこれ(「悠仁さままでは揺るがせにしない」)を規定路線にすべきではないということをちゃんと言ってもらうこと。そしてちゃんと女性天皇と女系天皇の議論も、皇位継承の議論もちゃんとやるべきだと言ってもらうこと。これをこの5ヶ月の国会の議論の中で、議長とのやり取りの中で言えば、議長は決められないと思います。本当に、一党、一党の言葉がすごく大事な状況になっている、何を言ってもらうかということなんですよ。
既定路線は駄目だよということの他に私は2つだけ言った方がいいと思います。
1つは、国民の意志と憲法の意志と当事者の意志は 一致してるのに国会の意志だけが離れてるんですよ。だから国会の議論の中に国民の意志と憲法の意志と当事者の意志をどう入れるかってことなんです。国民の意志は、れいわ大石さん、良いこと言ってる。パブコメなり、政府としての世論調査なり、今やってある世論調査をちゃんと資料に出しなさいよと。もう90%、80%って出てるわけですから、これちゃんと入れろと。会議のベースの資料としてそれを入れろということを、やっぱり言ってもらう必要がある。
それともう1つ、女性皇族が結婚する、配偶者と子供は国民で、母だけが皇族、これ憲法の意志に反してますよねということを有識者の報告書の中では、憲法学者は言ってるんだけれども、これが全部、ネグられて(無視されて)るわけですね。だからちゃんとこの国会での各党議論の中で、憲法学者の憲法の意志をちゃんと聞きましょうよと私は言うべきだと思う。
なんで有識者6名だけがそういう話を聞いて、まさに議員がこの話聞いてないのって話になりますから。それをやっぱりちゃんと言ってもらうと、かなり国民の女性天皇賛成の考え、そして憲法が、家族の中で皇室と国民が両立するのはおかしいという憲法の考え、これがちゃんと入ると、いま(既定路線と)言っちゃってる政党とかもね、国民が言うならしょうがない、憲法には反対できないと。そういう変える口実を作ってあげるという作戦はどうでしょうかということを皆さんにもお伺いしたいと思います。
3つの提言
①「悠仁さままでは揺るがせにしない」を規定路線にすべきではない=女性天皇と女系天皇の議論・皇位継承の議論もやるべき
②会議のベースの資料として世論調査を入れるべき
③有識者会議の報告の憲法学者の憲法の意志を聞くべき
①女性天皇と女系天皇の議論・皇位継承の議論は、第一回の議事録で共産党、社民党、沖縄の風が述べており、報道によれば第二回全体会議でれいわ新選組も声を上げた模様ですので、しっかりと議事録に載るはずです。
さらに、何度でも声を上げていただき、議論の俎上にのせてください。
②会議のベースの資料として世論調査を入れるべきは、れいわ新選組の意見聴取での提案なので、全体会議の中で言及していただきたいです。第一回全体会議においては、社民党が「女 性 天 皇 を 認 め て も い い と い う の は 、 世 論 調 査 で は 八 割 ぐ ら い 、 八 割 を 超 し て お り ま す 。」と言及しています。
世論調査をベースの資料とするように、国会議員は官僚に指示してください。
③有識者会議の報告の憲法学者の憲法の意志を聞くべきに関しては、令和3年5月10日(月)に行われた第4回「天皇の退位等に関する皇室典範特例法案に対する附帯決議」に関する有識者会議」において、憲法学者・宍戸常寿(ししど じょうじ 1974年生れ専門は憲法・情報法。東京大学大学院法学政治学研究科教授)氏が素晴らしい意見を表明しています。
有識者ヒアリングにおける意⾒ 2021/05/10東京⼤学⼤学院法学政治学研究科教授 宍⼾ 常寿 資料
問6.皇位継承資格を⼥系に拡⼤することについてはどのように考えるか。その場合、皇位 継承順位についてはどのように考えるか。
・憲法第 2 条の定める世襲は⼥系を排除するものではなく、国事⾏為及びそれに準ずる 活動は⼥系の天皇でも可能である。『伝統』を理由として皇位継承資格を男系に限定す べきであるとの⾒解は傾聴に値するが、皇室の現状及び旧 11 宮家の現皇室からの『遠 さ』に照らした場合、男系⼥系を問わず、⽇本国憲法施⾏時の天皇であった昭和天皇の ⼦孫であることが、皇位継承の安定性・連続性という要請に適い、また⽇本国⺠統合の 象徴としての国⺠の⽀持を得やすいものと考える。したがって、皇位継承資格を⼥系に 拡⼤することについても賛成する。
・皇位継承順位については、問 5 とも関連するが、世襲の意義、天皇への『近さ』及び国 ⺠の皇位継承への予期を重視すれば、⼥⼦であるか⼥系であるかを問わず、⻑⼦を優先 することが適切と考える。他⽅、『伝統』との調整を考慮して、兄弟姉妹間で男⼦を優 先する、または男系を優先することも許されると考える。
問7.内親王・⼥王が婚姻後も皇族の⾝分を保持することについてはどのように考えるか。 その場合、配偶者や⽣まれてくる⼦を皇族とすることについてはどのように考えるか。
・質問にある制度の趣旨・⽬的によると考える。問 2 について述べた私⾒からすれば、天 皇及び皇族のいわゆる公的活動を広く認めた上で、それを⽀えるために内親王・⼥王に ついて婚姻後も皇族の⾝分を保持するという制度には問題があると考える。
・他⽅、問 6 について述べた私⾒からすれば、皇族数及び皇位継承者数を確保するとい う観点から、⼥系にも皇位継承資格を認め、その前提として内親王・⼥王が婚姻後も皇 族の⾝分を保持する制度が前提となると考える。その場合には、⽣まれてくる⼦はもち ろん、配偶者も皇族とするのが適当と考える。
この意見が、まったく「天皇の退位等に関する皇室典範特例法案に対する附帯決議」に関する有識者会議 報告(概要)に反映されていないのは、全体会議で「悠仁さままでは揺るがせにしない」の賛否が5:8で「ほとんど賛同」と同じ結論ありきの取りまとめだからですね。
あくまでも有識者会議の報告に沿って全体会議が進められるのならば、「その有識者の報告書の中で、『憲法学者は女性皇族が結婚する、配偶者と子供は国民で、母だけが皇族、これ憲法の意志に反している』としている」と議論のなかで述べるのは、かえって有効なのではないでしょうか。
国民の女性天皇賛成の考え、そして憲法が、家族の中で皇室と国民が両立するのはおかしいという憲法の考え、これがちゃんと入ると、いま(既定路線と)言っちゃってる政党とかもね、国民が言うならしょうがない、憲法には反対できない
「愛子さま立太子」実現と言える立民、共産、社民、沖縄、れいわの政党・会派は、3つの提言に基づいて、男系派の皆さまが変わる口実を作ってあげて欲しいと思います。
「愛子天皇への道」サイト運営メンバー まいこ
立憲民主党 ご意見お問い合わせ
共産党 ご意見お問い合わせ
社民党 ご意見お問い合わせ
沖縄の風 高良鉄美議員 ご意見お問い合わせ
れいわ新選組 ご意見お問い合わせ
5 件のコメント
あるでぃー
2025年2月25日
まいこさんの連日の文字起こし、大変参考になっています。ありがとうございます。
女性・女系天皇賛成の野党に意見メールを送るべく文面を考えていたところですが、今回再掲の菅野さんの作戦に沿ったものしようと思います。「一党、一党の言葉がすごく大事な状況になっている」今、野党をプッシュするのも大切ですよね。
令和3年の有識者会議の憲法学者の宍戸教授の見解、武器になりますね!これも意見メールに書き添えます。
ダダ
2025年2月24日
平成17年の有識者会議報告書を読んでいない、又は知らない国会議員は多いと思います。
・古来続いてきた皇位の男系継承を安定的に維持することは極めて困難であり、皇位継承資格を女子や女系の皇族に拡大することが必要であるとの判断に達した。
・我が国の将来を考えると、皇位の安定的な継承を維持するためには、女性天皇・女系天皇への途を開くことが不可欠であり、広範な国民の賛同を得られるとの認識で一致するに至ったものである。
・今後、皇室に男子がご誕生になることも含め、様々な状況を考慮したが、現在の社会状況を踏まえたとき、中長期的な制度の在り方として、ここで明らかにした結論が最善のものであると判断した。
・当会議の結論が、広く国民に受け入れられ、皇位の安定的な継承に寄与す
ることを願ってやまない。
低減①と③は平成版で代替可能で、②は共同通信が確認済み。
本当にこの茶番は何なんだろうと思います。
ゴー宣ファン
2025年2月24日
連日お疲れ様です。ありがとうございます。上記を参考に手紙を書いて、愛子天皇論の連載切抜きと、女性天皇賛成の世論調査の新聞記事、本日2/24森先生がXでポストされたH13.5.11産経新聞の社説「女性天皇」も、ポケットファイルに入れて、「有志の会」福島のぶゆき議員の水戸事務所へ、明日私は仕事が公休予定なので、「飛び込み」ですが、お届けして来たいと思います。
宜しければご教示下さい
2025年2月24日
陛下と国民は既に相思相愛です。
「国民合意形成」は既に完了しております、その世論調査ベースに議論をリードするのは大事だと思います。
本当に、出来て無いのは「議員合意形成」だけなのです。
皇族方の願いを阻害するような議員など、何の為にバッジを付けているのかと思います。
こん
2025年2月24日
再掲ありがとうございます。山尾さんはやはり参謀司令官であり、戦略上有効な戦術を示してくれていますね。
私は昨日の陛下による皇位継承に関する質問への消極的すぎる回答が、分岐点の一つになる気がしています。トンボやバトミントンなど、明らかに皇位継承とは何ら関係のない話でお茶を濁しているのでは、と感じずにはいられなかったです。
逆説的でやや弱いのですが、仮に皇位継承を期待しているのであれば、こんなコメントにはならないはずです。