【8/6~8/15 天皇制を考える10日間】3. 天皇と富士山 ~日本の象徴の共通点、相違点~

Post's thumbnail

「愛子さま 皇太子への道」実行責任者のL.Kです。
8月6日より始まった「8/6~8/15 天皇制を考える10日間」。今回はその第3弾です。

今日は元々「山の日」であった日です。
日本の山といえば富士山
日本の象徴、という点で天皇と同じです。

象徴としての天皇と富士山の共通点は、それが「日本」という国そのもののイメージとつながることです。
私の場合、懐かしさや清々しさといった思いを同時に抱くのですが、皆さまはいかがでしょうか。

天皇には、しかし、富士山にはない役割が担われています。
国家体制に組み込まれた、国民を束ねる最高権威としての役割です。

世界的に見れば、民主的な国家体制の形は天皇制(立憲君主制)の他に共和制があります。
では、大変不敬な仮定ではありますが、万一天皇制が続けられなくなったとき、日本は共和制に移行すればよいのでしょうか。

この問題について書かれたブログをご紹介します。



続.天皇制は必要か?(共和制という考え方は、日本人の肌に合うのか?)~前半~


4月13日、私は以下のようなブログを掲載させていただきました。

天皇制は必要か?(あえて「皇室終了派」の思考パターンを考える)

“愛子さまを皇太子に!”
これが、日本の本来の歴史・伝統に沿った形の道であることを、私は確信しております。しかしながら、その道はなぜか険しくなっております。

そうであるからこそ、「皇室終了派」の思考パターンを考えそれに反証することにより、なぜ日本に“天皇制が必要か?”ということを示してみたかった訳であります。

今回は、前回取り上げた1および2,すなわち、
“共和制という考え方は、日本人の肌に合うのか?”
という点について、述べさせていただきます。

さて私見では、日本においてなぜか潜在的に共和制を志向する勢力が一定数存在します。彼らは、一言でいうと「自分達こそがこの国を変える」と主張し、国民による直接選挙により代表者(元首)を選ぶという考えが見え隠れします。

また、直接選挙という言い方はしませんが、選挙で選ばれた議会より国家元首を選ぶという象徴大統領制にシンパシーを感じている人は結構いるのではないでしょうか。

彼らのイメージはおそらく、
「現在の政体-天皇制=共和制」
という捉え方で、
それが進んだより善い考えであると信じているように思えます。

しかしながら、
本当に日本に共和制を導入する必要などあるのでしょうか?

私の理解では、共和制とは
「君主制と異なり、市民らが合議して非世襲の代表者を選び、統治する政体」
と定義されるのだと思います(日本の場合は、(立憲)君主制であると思います)。

このような考えは古代ギリシャ・ローマの「共和主義」が基になったものだと思います。そのときに1つ前提があって、この場合の「市民」とは強い公共心や徳義を持った人々に相当し、公に奉仕する「レス・プブリカ」の理念を体現していることが要求されます。すなわち、すべての国民が対象とはなっていないのです。

そして、欧州においては、このような古代ギリシャ・ローマにおける「共和主義」の伝統が歴史的に蓄積され、その土台に近代の「民主主義」が載る形の政体となり、このような2重構造の政体が形成されているのだと思います。以下に欧州各国の例を挙げます。

フランスにおいては、
18世紀末のフランス革命により、君主制(王制)を廃止してしまいました。これは私見では最悪な選択だったと思いますが、それでも彼らは「共和主義」の伝統により、自前で成文憲法を制定する形で国難を乗り切りました。その後、君主制と共和制を繰り返しますが、現在、第五共和制(政)により“大統領”という国家元首を直接選挙によって選出する政体を選択しました。

ドイツにおいては、
第一次大戦敗戦後に君主制を廃止し、象徴大統領制の政体を選択しました(大統領は世襲制ではなく、政党のメンバーから選出されます)。しかしながら、大統領の権限を強くしていたことが弊害となり、当時尤も民主的と言われたワイマール憲法を擁していたにもかかわらず、ナチスドイツの台頭を許してしまいました。その反省もあって、第二次世界大戦後、大統領は完全に権力を喪失し、「権威」のみが付与される象徴大統領制となりました。

イタリアにおいては、
君主制で統治されてはいましたが、伝統的に地方分権色が強く(例えば、ミラノやベニスなどの都市は、現在でも中央集権的であります)、そのことがムッソリーニ率いるファシスト党の台頭を許してしまいました。その反省および地方分権的な伝統もあって、第二次世界大戦敗戦後に君主制を廃止し、「権威」のみが付与される象徴大統領制となりました。

さて、ここまで書いてきて思いますのは、
“日本には欧州のような「共和主義」の伝統はないだろう!”
ということであり、そうであるのならば「共和制」のような非世襲的に国家元首を選出するような政体を0から作りあげる必要性を感じない(なじまない)、ということであります。

なお、私見では、古代ギリシャ・ローマの「共和主義」の伝統がある上の国々でさえも、現在君主制が続いている他の欧州の国々と比較すると、君主制を廃止しない方が、実は安定した国家運営ができたのではないか?と思われました。特に、仮に歴史の”if”があってフランスで君主制が廃止されなかったとするのならば、現在のイギリスのような重厚な歴史観に裏打ちされた立憲君主国になっていたのではないかと思われる訳であります。

いかがでございましょうか?

~後半に続く~


文責 大阪府 基礎医学研究者(初出 令和3年5月10日)



天皇制が崩壊すれば、天皇に代わる新たな権威が必要となりますが、
天皇の代わりとなるほどの絶対的な、信頼感のおける権威を擁立するのは並大抵のことではありません。

人の世の常として、権威に空白が生じたときには、空いた権威の座を巡って有象無象が跋扈し、世の中が乱れます。
日本建国以来、一貫して権威の座にあり続け、国の平和と発展、そして国民の安寧を祈り続けられた天皇の存在があったからこそ、日本はここまで続いてきました。

その重大な責務をご一家、またそれぞれ一人の人間である天皇陛下や皇族方に負わせるのは、大変心苦しい思いが同時にあります。

しかし、ご本人方がその役割を引き受けていただける限りは、今の体制を崩すべきではないと考えます。

天皇を戴く国民としては、皇位の安定継承を実現させ、かつ天皇の大御心とともに日本の未来を切り拓くことが、そのせめてもの恩返しとなるのではないでしょうか。

【8/6~8/15 天皇制を考える】
第1回 8月6日 1. 愛子さまの作文 ~天皇の祈りと現実の葛藤~

第2回 8月9日 2. 国を守った尊皇心 ~昭和天皇のご聖断と、実現させた国民たち~
第3回 8月11日 3. 天皇と富士山 ~日本の象徴の共通点、相違点~
第4回 8月15日 12時掲載予定

前の記事 
次の記事 

3 件のコメント

    基礎医学研究者

    2021年8月12日

    L.K.様
    今回の特集に合わせて、私のブログを再掲載いただき、感謝致します。いまさらながら、改めて考えますのは、”0から創りあげる”というのは本来的にかなり無理のあることであり、それが”できる”と言い切ってしまう考え方こそに危険さを感じますし、大いに警戒致します(なお、比較してよいかわかりませんが、私が従事している研究の世界においさえも、”科学”というものは、0から創りあげるものでは全然なくて、先人たちの行ってきた知見に、あらたな知見が重なっていく類のものであります(そうでないものは、「錬金術」と呼ばれておりました)

    ダダ様
    コメント、恐縮でございます。その通りかと思います。やはり、我々は日本の歴史・伝統感覚に沿うのが自然でありますし、それを体現する”覚悟”を天皇陛下を始めとした皇室の方々は引き受けてくれているので、我々はそれに応えないといけないと、新たに思った次第です。

    ただし様
    コメント、ありがとうございました。自分もこのブログを書いているときに、まさにそのように感じていました。ただしさまいわれるように、我々が生きてきた、平成~令和を見渡しただけでも、日本人には共和制に”安易に移行”ということへの警戒感が薄いと思われます(これこそ、歴史・伝統を無視した伝統破壊に他ならないかと)。しかし、コメントだから書きますが、私が在中している大阪府における大阪都構想が2度否決されているのは、一定の歯止めが掛かっているという解釈も可能なのではないかと思う次第です。そして、やはり”天皇陛下”こそが日本の権威である、ということになろうかと思います。
     

    ダダ

    2021年8月12日

    天皇がもう辞めたいと言えば、誰も止めることは出来ません。
    生身の人間が象徴天皇として存在しているわけで、その重圧や孤独は計り知れません。
    敬愛と感謝をもって皇室の弥栄を祈り、これからも支えていきます。

    ただし

    2021年8月11日

     国の権威を一身に引き受けるリーダーの役目を引き受け続けて頂いている、その有り難さに、もっと多くの国民が気付かなければいけないと思いました。
     覚悟も無く共和制にすることの危険性を、想像力を働かせ、また歴史から学び、認識しないといけないとも思いました。

     歴史の縦軸を知り、また現在の世界情勢も知る天皇陛下は、もっとも頼り甲斐があり尊敬も出来るリーダーだと思います。

コメントはこちらから

全ての項目に入力が必須となります。メールアドレスはサイト上には表示されません。

内容に問題なければ、下記の「コメントを送信する」ボタンを押してください。