高森明勅先生による動画「皇位の安定継承をめぐる「雑音」を整理する」シリーズの紹介です。

全10回シリーズの第6回です。
テーマ：旧宮家養子縁組プランは違憲で、婚姻による皇籍取得が合憲の理由

※空欄（○○）は動画を見てご確認ください。

旧宮家養子縁組プランが憲法違反だと言うならば、婚姻を介して皇族になるのはどうなんだ？！違憲じゃないのか！？

まず、大前提として、養子縁組は○○○○で禁止されている。
○○○○第９条　天皇及び皇族は、養子をすることができない。
男系限定論者が金科玉条のように扱う明治の○○○○を踏襲している
養子は皇室の血筋・家系に混乱が生じるのでNG。たとえ皇族同士の養子もNG。

一方で、婚姻に関する条項は沢山ある。
○○○○第１５条　皇族以外の者及びその子孫は、女子が皇后となる場合及び皇族男子と婚姻する場合を除いては、皇族となることがない。
内閣法制局の皇室典範に関する想定問答によると、これは、たとえ皇族から離れた者であっても、婚姻による以外は皇籍に戻ることができないのが趣旨である。それは、皇位継承の純粋性（君臣の別）を守るため、というふうに書いてある。

皇位継承は○○である。
憲法第１章第２条　皇位は、○○のものであつて、国会の議決した皇室典範の定めるところにより、これを継承する。
○○するためには婚姻が不可欠となる。そのため皇室典範では婚姻に関するルールを定めている。明治の典範では、婚姻は皇族同士や華族など血筋を限定していた。いまの皇室典範ではその限定を外している、つまり婚姻の相手に対する血筋（＝門地）による差別を外している。そのような中での婚姻は合憲である。

門地（＝血筋）による差別は憲法で禁止されている。
憲法第３章第１４条　すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。
ただし、憲法学の通説では、天皇・上皇・皇族は門地差別の枠外に置かれる。それは憲法第１章（天皇・皇室について定められている）が優先して適用されるため。

旧宮家男子も門地差別の例外である。（百地章ほか）

これは、憲法の通説には無い。全く異端の説であり、新説。
この説を成り立たせるのであれば、立論者が徹底的に論証してもらわなきゃいけない。

旧宮家≒皇族と勘違いしている人も多いのかもしれない。
当然だが、旧宮家は皇族ではない。
旧宮家≠皇族である。
ここの認識がズレたままだと議論がかみ合わない。

答えは9分のショート動画で！

旧宮家養子縁組プランは違憲で、婚姻による皇籍取得が合憲の理由　皇位の安定継承をめぐる「雑音」を整理する#6
https://www.nicovideo.jp/watch/so42015159

要約：BATA

ラインナップ
①悠仁親王殿下のご誕生で｢皇室の危機」は去ったのか？
②歴史上の側室は無意味だったのか？
③｢男系男子」が正統性の根拠なら足利義満にも皇位継承資格があった
④旧宮家の血縁の遠さと戦前・戦後の出来事
⑤旧宮家当事者の意思表明
⑥旧宮家プランは違憲で婚姻による皇籍取得が合憲の理由
⑦天照大神が皇室の祖先神であることの意味
⑧現在の皇位継承順序をゆるがせにしてはならないか？
⑨敬宮殿下のお気持ちとは？
⑩無理でムチャなルールからより安定的なルールへの転換が求められている